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娘として読んでも、母として読んでも… 2017年8月10日
自称「朝から泣く女」神垣です。
最近、
子どもを見る目が
異様に優しい・・・
「母さんのあんな笑顔初めて見た」
と娘に言われました。
人さまの子どもを見る目が異様に優しく
笑顔の質が違う、と。
実子に対しては
四六時中、眉間にしわを寄せて
小言ばかりの母親が
名前も知らない子どもたちに
とろける笑顔と眼差しを向けることに
納得がいかない様子。
わたしだって納得してないわ!
娘たちには
「孫ができたら、わたしが責任を持って面倒を見るので
君たちは安心して働きに行ってくれたまえ」
と本気で言っています。
(「母さんに任せる方が不安じゃ」と陰で言われていることも
知っていますが……)
我ながら身勝手極まりない
言い分とは思いますが
それもこれも、
子育て当事者だった時は仕事に必死で
ちゃんと子育てできなかった後悔があるから
せめて孫で挽回したい
という姑息な気持ちがあるからです。
今ならできる、という妙な自信もあるから
たちが悪い。
そんなわけで
今回紹介するのは
西原理恵子さんの「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」
第一章から
反抗期の娘とのバトル話で始まるのですが
あのサイバラ先生でも(だからこそ?)
娘が反抗期を迎え、こじらせてしまっているとは……
意外でした。
それはそれとして、
いつにも増して
実体験に基づく教訓だらけのサイバラ本ですが
思わず涙したのが
第四章 かあさんの子育て卒業宣言
の90ページ。
離婚が成立するまでの大変な時期
幼い2人の子どもを頻繁に預かってくれた兄嫁が
撮りためた子どもたちの写真を
アルバムにして渡してくれたという話。
アル中、DVの夫から
子どもを守りながら仕事をし
なおかつ離婚成立に時間を取られていた西原さんに
かわいい盛りの子ども達の写真を撮る余裕はなく
それをそばで見てきたはずの
自分の母親にとがめられた後の
兄嫁の気遣い。
「うちの子たちがまだちっちゃかった頃、
私たち夫婦はふたりとも忙しくて、
気がついた時にはもう手が離れていた。
それがすごく残念でね。
自分たちがちゃんと子育てできなかったって
心残りがあるから、・・・」
という兄嫁の言葉に泣けました。
自分のために仕事をしてきた
身勝手さを承知の上で
それでも子育てに関しては
やり残したことがあるから
それを別の形で返したい
という思いが、わたしにもあります
(やっぱり身勝手だけど)。
続く四章後半
そして第五章 巣立ちのとき
にも身につまされる話がてんこ盛りで
涙。
この本は、涙腺直撃な内容で
朝っぱらから読まない方がいいです。
本書を読んで改めて思いましたが
子は親の鏡。
似なくていいところが似るし
自分が失敗してきたようなことを
時空を超えて繰り返そうとするから
腹も立つし、小言も言うようになるんです。
先日
長女がヒッチハイクにトライし
しかも、わたしに黙ったまま
SAまで車で送らせての事後報告だったので
仁義なき怒りの制裁。
今も怒りはおさまりませんが
その冒険心は私にも心当たりがあるし、
気持ちは分かり過ぎるほど分かる。
でも、わたしは
「君臨すれども、統治もする」
タイプの親なので、許しません。
気がつけば
かつての自分を自分で怒っているようなもんで
気が滅入りますが
巣立とうとするそのお尻
目いっぱいたたかせてもらうつもりです。
親としてやれることって
誰も言ってくれない嫌なことを言って、分からせておくこと
だと思うから。
言った分だけ、孫の面倒は見る。
だから、許せ!
なんだか、とっちらかった
感想になってしまいましたが
娘として読んでも、母として読んでも
しみる内容だったのでお勧めします。
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西原 理恵子 著
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」
http://amzn.to/2hMm1ol
娘に対して不安はないけど、心配はする。
最近はお転婆な母の素行も心配で
散々心配かけてきた分、自分に返ってくるんだと
痛感しています。