「大人の女」になるための教科書 2011年10月28日
おはようございます。自称「本当に大人なのか? な女」神垣です。
今日、ご紹介する本は
初版が1981年の本です。今から30年前の1981年。
今、私が持っているのは
17刷りで1985年の発行。
現在、一体、何刷りになっているのか…。
古い本ですが、今でもアマゾンで購入でき
文庫版も出ています。
著者は、長沢節。
会津若松生まれで、
戦後、日本のファッション・イラストレーターの第一人者として活躍、
セツ・モード・セミナーの主宰者でもあります。
中学生の時から、イラストレーターになりたかった私は
高二の夏、早々に美大受験をあきらめ(あまりにデッサンが下手だったことをYMCAの夏期講習で思い知ったため)
行きついたのが、セツ・モード・セミナー。
入学願書も取り寄せ、行く気マンマンだったのに
結局、親に言いだせず
別の道へ進んでしまったのでした。
そんな憧れの節先生の本を引っ張り出して読んでみました。
本の書名は「大人の女が美しい」
19の時に買った本ですが、45歳の今読んでも
まったく色あせてなく、むしろ味わい深い。
昔読んだときには理解できなかったことが
今、よく理解できます。
第1章の「大人の愛・その恋愛作法」に始まり
「仕事の本質は愛である」
「かわい子ファッションからの脱皮」
「人とのつきあい・その都会的方法」
「ひとり立ちした女のインテリア」
そして最終章の「老いる優しさ、美しさ」まで、
年齢は十分、大人になったものの
内面的には「大人の女」になっているだろうか?
と自問しながら読む
まさに教科書のような一冊です。
再読して改めて思うのは
長沢節という人は
「軟派」と自称しながら
なんとも「硬派な男」であるということ。
さすが、大正6年生まれの日本男児。
こんな言い方、節先生は最も嫌うでしょうが
大正生まれでありながら
こんなにも自由でしなやかに生きた
粋な日本人がいたことを
忘れずにいたいと思うのです。
「キャリア・ウーマン」より「オールド・ミス」
という頁があるんですが、好きだなぁ。
(VOL.1598 2011年10月28日配信 メールマガジン あとがきより)