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【日記】2024年12月前半 隅田川と文具女子博と深大寺
12月1日(日)晴 文学フリマ断念
文学フリマに出展してみようと思い立ち、今年の1月に京都まで客として遠征して様子を伺い、さらに5月の東京にも参戦してみたのだけれど、東京の会場で、あまりのエネルギーに当てられてしまったのか、めまいと耳鳴りに襲われ、12月出展も「違うのかなぁ」と断念してしまった。
来場者としても参戦できず。
それよりも、作品数がまず足りないし、こんな状態では出展してみたところでねと、弱気になる。もっと書かねば。
もう少し先が見通せるようになってから、動く時が来たら動こう。
そのタイミングはきっとわかるはずだから、と自分に言い聞かせる。
12月4日(水)晴 温かい日 隅田川クルーズ
30回目の結婚記念日。
私の家はかなり深刻な機能不全家族だったので、20代の頃は、誰かと一緒に暮らすなんて考えられなかったのだけれど、破綻人間の両親をモデルにできなかったことが、かえって幸いだったのかもしれない。
自分たちのペースで緩やかに30年も進むことが出来た。ありがたい。
そして今日は、こんな景色もふたりで観た。
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松本零士先生デザインの船、ホタルナで日の出桟橋から隅田川を渡って浅草へ行くコース。
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当然、橋の下を通ったりもする。
東京を違う角度から見ることができて、何だか嬉しい。
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私は広島。夫は愛知の出身。
私は都民になって46年にもなるのに、まだまだお上りさん気質が抜けない。
「わっ! 東京、すごい!」
などと、ふたりで観光してキャッキャとはしゃぐ。
そして私は思うのだ。機能不全家族に育ったとしても、幼い頃、親が家の中に毒を振りまいていたとしても、そこから抜け出せる方法はある。見つかる。必ず見つけ出せる。生きることを諦めなかったら、60代になった時に「ご飯、美味しいね」と誰かとほのぼの笑い合える未来がある。
だから、あきらめるな。
12月11日(水)なんか、ずっと晴 文具女子2024
娘とふたりで横浜まで来た。「文具女子博2024」に参戦するのだ。
「文学フリマ」は、いつか自分が出展したいという色気があるからなのか、エネルギーに当てられてめまいがしたが、「文具女子博」はどうも違うらしい。笑いが止まらないほど楽しい。ずっと小鼻がひろがりっぱなしだ。
私は幼い頃からの習い性で、楽しい事は「いけないこと」として脳が認識してしまうらしく「楽しんではいけない」「楽しむと人間がダメになる」からの「楽しいことがわからない」という、モノクロの日々を長く送って来てしまった。こういう感じ方をしている人は、思った以上に多いんじゃないかな。呪いだ、これは。
その呪いが、50代後半でようやく解けてからは、「楽しい」を実感できるようになった。遅い。残り時間も少ないのに、やっとだよ。
でもこれが、文字通りめちゃくちゃ楽しい。嬉しい。キャッホーだ。
もう必要以上に、はしゃいでしまう。
見渡せば、同世代と思しき仲間も多々お見受けする。
お仲間よ、いざ出陣じゃ!
24歳、社会人2年目の娘とふたり、シールとかメモ帳とかクリアファイルとかウハウハ笑いながら見て回る。「女子」だ。私はまだまだ「女子」ヅラしても良いのだ。主催者から支給された、ビニールの買い物袋に次々と戦利品を放り込む。時間一杯ねばって会計へ。合計金額を聞く。血の気も引く。
前回も相当な額だったが、それよりも1万円オーバーだった。
薄ら笑いをしながらカードを差し出す。
「ボ、ボーナスが入るから。大丈夫」と娘。
彼女も、予想をはるかに超えたらしい。
私も先月はボイトレの仕事を頑張ったから大丈夫だと、自分を励ます。
そしてガクガクしながら入ったレストランは、これまた溜息が出るほどの夜景。素敵。見事。周囲は窓に貼り付くカップルばかり。
でもね、私が10代20代の頃、望んでも決して叶えられなかった親子の時間を、今、母親の立場になって叶えることができている。
生きてみなくちゃ、先のことはわからないなとつくづく思う。
いい。もう、いいの。今日は、羽目を外すのだ。
「何でも、好きなだけ食べて良いよ!」
ご機嫌な母である私は、大盤振る舞いだ。
そして会計時、再び青ざめるのだった。
生きてて良かったなの12月。
12月14日(土)今日も晴、寒いけど 深大寺
調布の深大寺に、散歩がてら行く。自宅から近い。
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これでもか!というくらい空が青いなぁ。
ここは、東京とは思えないくらい非日常を堪能できる。前回訪れたのは20年くらい前だから、近所のわりにはご無沙汰もはなはだしいけれど。
調べてみると、深大寺はおみくじ発祥の地らしい。
参拝の後、おみくじへ。出た。「凶」だ。まさかの「凶」だよ。しかも、書かれている内容が辛辣で「このままだと、あんた死ぬよ」的なことが書かれているので慄いた。どうやら深大寺の「凶」の率は高いらしいけどね。
内心ワナワナしながら、参道へ。
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いいじゃないの。ほのぼのしてて。この地は深大寺蕎麦が名物なのに、夫は「どうしても、ご飯が食べたい」と主張する。あちこち探索した結果「蕎麦と天丼セット」を提供している店を発見。いただきます。美味い。
「凶」も戦慄も帳消し。
帰路はバスに乗って、ふたりで居眠りしながら吉祥寺へ。
今年もあと半月だ。
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