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虚弱な身体が、人生を作ってきた。⑦

染織で身を立てようと肩に力が入りまくっている私が「何かを変えようとしたり、ましてや成し遂げたりする必要などありません」と言うのは矛盾しているように思われるかもしれませんが、これは、「やることが決まっていてすごいね」と言ってもらったときに思ったことです。

目標があるからすごい、無いからすごくない、ということは全くありません。
むしろ、「染織で身を立てる」と決めなくては前に進めない私はとても弱いです。手元にコンパスがないと、足が前に出せないどころではなく、布団から起き上がることもできない。そういう私です。


実は、去年の秋頃から、また体調の低迷期です。
独立して最初のほうに、無茶しすぎたのが原因です。毎日3時間睡眠とかで、月の仕事時間が330時間だったこともありました。

長めに寝たら家の中ではそれなりに動けるので、「体調の低迷期」と言いつつも月250〜280時間は仕事が出来ています。


何の計画もなく生きてきたら、こうなりました。
計画がなかったからこそ、偶然の出遭いに素直になれたのだと思います。

これから先のことも無計画ですが、今までとちょっと違います。
それは染織という軸があること。もっと言うと「紙布を織って生きていく」と決めたこと。

これに関しては、まわりの人の言うことを素直に全部聞いていたら実現できなかろうと思います。本当は、もっとみんなの要望を受け入れて一緒に染織をして学び合ったり、展示をしたりしたいのですが、悲しいことに私の身体はひとつしかないのでした。
ひとつの身体を生かすため、あえて視野を狭く…余裕が出てきたら、またちゃんと拡げられるように。


たて糸は問い、よこ糸は答え。
足がすくむくらい、無限の組み合わせ。
答えなんて分からないから、ものをつくることに誠実に。出逢ったかたに誠実に。


長くなりました。
全部読んだ人はいないでしょう。笑

これからも、自分の来し方を進んで人に話すことはしませんが、「隠さなきゃ」から「別に言わないだけ」への変化は、気持ち的にはだいぶ楽になると思います。
これを書いた今が、その転換点。言ってしまえば、それを自分で決めたかっただけです。

SNSって「伝えたい」と思って上げるものだと思っていましたが、その限りではないと知りました。
何でもやってみると面白いね。

もしももしも、万万が一、
ここまで読んでくれたかたがいらっしゃったら、ありがとうございました!

○instagram https://www.instagram.com/iwami_ori_yuy/

島根県石見地方、川本町という人口3500人の小さな町地域おこし協力隊として、染織をしています。協力隊の任期後に作家として独立し、「石見織」を創立するために、日々全力投球。神奈川県横浜市出身。