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元理系女子のスピリチュアル産後鬱奮闘記

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「占いはオカルト。信じちゃダメ」とか思ってた元理系女子が、なんだかんだで産後鬱を占いで乗り切った、なんだかんだの体験記です。「いかに私が今の私になったのか」の自分語りですが、よろ…
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#アロマテラピー

8-2 この先、どう生きていけばいいですか?

8-2 この先、どう生きていけばいいですか?

 私が初めて西洋占星術のメール鑑定を依頼したのは出産前だったが、鑑定結果が送られてきたのは出産後だった。ちょうど、赤ちゃんが泣き止まない、どうやって育てたらいいのか分からない、っていうか、赤ちゃんってもっとよく寝て可愛いものじゃないの?こんなん話が違うと途方に暮れ始めた頃だった。まさに、「この先、私はどう生きていけばいいのですか?」と誰かの首根っこを捕まえて問いただしたいくらいの気分に駆られていた

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5-2 無力

5-2 無力

 つわりがひどく、そのつわりが治まっても夏の暑さにやられた私は、九月くらいまで機能不全だった。それでも、母のそばにいたくて、徒歩20分+電車40分+実家の家族の車での出迎え15分をかけて、自宅アパートから実家まで通った。それに加えて、名古屋のアロマスクールにも通っていた。試験勉強もした。試験までに50回、誰かにモデルを頼んでフルボディ施術するという宿題もあったので、それもやった。一体どうやって日々

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5-1 母の、癌

5-1 母の、癌

 私の母は、超がつくほど子供好きな人だった。どれくらい好きかって、末っ子である私が大きくなり、手よりもお金のほうがかかるようになったら、保育士の資格もないのに保育園で働くようになったくらい。「もぐり」というと聞こえは悪いし、臨時職員みたいなもので資格なしでも働けるポジションだったので、違法でもなんでもないのだが、まあ、知り合いのつてを使って潜り込んだ感じだった。職場や保護者との人間関係で悩むことも

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4-4 アロマで更なる深みへ

4-4 アロマで更なる深みへ

 アロマの先生は、ふんわりとした雰囲気と、どこか不思議な感じのする人だった。誤解を恐れずに言えば、ちょっと天然が入った感じで、不思議ちゃん(実際はとてもしっかりされています)。まだ日本でアロマが広まる前から本場ヨーロッパへ留学もされたくらい熱心で努力家で知識も半端なかったし、私たち生徒を本当に大事に思ってくれていて、私は絶大な信頼を寄せていた。

 しかし、不思議ちゃんだった。

 ついさっきまで

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4-3 ディープな世界へいらっしゃーい

4-3 ディープな世界へいらっしゃーい

 私が次に受けようとしていたのはI協会(仮称)のアロマセラピストコースで、1年がかりで筆記も実技(アロマトリートメント)も学び、症例も取り、試験に合格できたら即開業できるほどの、本格的な資格試験コースだった。費用も相当な額がかかる。家族の理解と協力なしには通いきれず、私の中では「これで仕事をしていくんだ」という覚悟が必要だった。

 しかし、当時、アロマが楽しくて仕方がなく、しかも、別の就職試験に

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4-2 アロマの世界へいらっしゃーい

4-2 アロマの世界へいらっしゃーい

 そのスクールは、こじんまりとして、柔らかい雰囲気だった。母娘の二人で経営なさっていて、お二人とも人柄がいい。その上、日本では今ほどアロマがまだ当たり前ではなかった時代からアロマの勉強をしてきたそうで、とても経験豊かな方たちだった。場所は名古屋の中心地に近い所だったので、外は大変賑やかな場所だったが、そのスクール内は、まさに都会のオアシスだった。自分の波長と合っている感を受けた私は、一気にスクール

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4-1 アロマは化学的に理解してなんぼ!?

4-1 アロマは化学的に理解してなんぼ!?

 SEとして出世を目指していた時には「基本情報技術者試験」の勉強など熱心にしていたが、寿退職を決意したので、すっかり興味は次のステージへ移っていた。元々、何かを学ぶことが好きな私は、本を読んだり、習い事に行ったりすることが苦にならない。なぜか手に取ってしまったアロマテラピーの本も早速ページをめくってみたが、なかなか面白い世界のように思えた。

 私のそれまでのアロマの経歴はグレープフルーツの精油一

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3-2 ミッション②「理系SE女子、限界を認識せよ

3-2 ミッション②「理系SE女子、限界を認識せよ

 首都圏という都会の暮らしは、それなりに楽しかった。時には平日に有給を取り、友達とネズミの夢の国へ遊びに行くこともあった。「来週、休み取れるんだけど、行く?」なんて気軽に遊びに行けることは、地方からすれば夢のようなこと。子どもの時はネズミの国に行くなんて、宿泊を伴う一大イベント。それが、首都圏の女子高生は、「もうランド飽きたよねー。今度はシー行こうねー」とだるそうに電車の中で会話しているのだ。アン

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