指月博物館
指輪のオーダーを受け、お客様といっしょにデザインを考えています。そんな中で伺った指輪への思い、ご依頼の動機などをストーリーにして公開しています。 いろんな方のいろんな考えがあります。皆様素敵です。 なのでこれらを読んで頂いた方も、ご自身の考えを個性と思って大切にして下さい。
普段指輪をつけない方に、そして毎日をもう少し頑張りたいなと思っている方を思って作りました。 ほんのちょっとだけ背中をポンと押すような指輪であってほしいと思っています。 「ゴールドを身に付けるんだ ゴールドは人間にとって ナンバー1を表すカラーだ 持ってるだけで お前に”力”を与えてくれる」 (漫画『宇宙兄弟』#226「ゴールド」より) スピリチュアルな話ではありません。 気持ちの話です。 何だっていいんです。 たまたまきっかけがマ
男性がご自身用にご依頼されたはじめてのオーダーです。 ・・・・・ 自分用に買いました。 主に人差し指、中指が多いです。 完全オーダーメイドが出来てこの値段だったので すぐ決めさてもらいました。 思ってたよりいいものが出来て良かったです。 ・・・・・ ストーリーという感じかもしれませんが、気軽に男性もアクセサリーをつけていただけることは、作り手として嬉しいですね。
私が主催する指輪のブランド「指月博物館(しづきはくぶつかん)」も今日で2年が過ぎ、3年目を迎えることができました。 今年はいろんな方と出会った一年でした。 皆様本当にありがとうございます。 昨年の記録を見ると、1年目を「荒野を見つめ直し、耕し、種を蒔く一年」と振り返っていました。2年目もより耕し、そして種を蒔く年でした。ただ昨年は不安もありつつただひたすら前を向いて耕してました。今年は、自信を持って耕していました。実際、去年の畑からは芽が少し出ています。そんな2年目でした
神戸の「湊川公園手しごと市」に出店しているときでした。 ご夫婦のお客様がいらっしゃいました。 明るくお話される奥様と無口な旦那様。 シンプルでいいからペアリングが欲しいとのこと。 旦那様の指が凄くしっかりされていました。 手持ちの商品にサイズの合うものもなく、 オーダーを受けて作ることになりました。 後日、指輪の形や色などのヒアリングをさせてもらっているときでした。明るい奥様が「私事ですが、、、」と、ペアリングを希望される事情をお話下さいました。 夫婦ともに手を使う仕事
2度目のご注文はピンクシルバーでした。 ・・・・・ 女の子らしいものへのささやかな憧れかもしれません。 華奢でピンク色って、そんなイメージがあります。 オシャレな姉の影響かもしれません。 購入のきっかけですか? ・・・聞いてくださいます? 先日もこちらでシルバーの指輪2本購入させて頂きましたよね。 その節はありがとうございました。 夫とペアリングがしたかったからなんです。 でも夫が突然「体を鍛える!」って言い出して! めきめき体が大きくなりだして!! あっという間に
ドキュメンタリー映像の作家さんのご依頼でした。 ・・・・・ 先月、自分の作品を制作することができました。 修行の名目で仕事だけやっていては自分のやりたいことはできないと思っていて、それはこの世界に入る前から何となく想像していました。だから自分で休みを調整して自主制作を進めようと。 以前会社勤めをしていたときは、やりたいことができない自分を会社のせいにしたり上司のせいにしたりして、だから自分はダメなんだ、こんなところから抜け出してやる!と思っていました。 縛られるも
指輪好きのお客様です。 ..... アクセサリーが大好きだ。たくさん持っている。目に入るだけでニヤニヤしてしまう。仕事で疲れた気持ちがなごむ。生きる糧と言っても良い。 自己主張はしないが、その独特な小さな佇まいが今日の私の見た目のバランスを左右する。だから服装と髪型はシンプルに。 本当は指輪は苦手だった。生れつき大きな手は男物の手袋しか入らず、しかもバレーボール部だったせいで関節の太さは増して。そもそも背が高いから、あんまり女の子ってガラでもないし。 でもやっぱりア
付き合って10日目。証を残そうと思い指輪をプレゼントしました。思いを改めて伝えるためでもあったけど、何より自分の覚悟でした。この出会いを大切にしたい。長い時間をかけてたくさんのことを積み重ねていきたい。 形のあるものなら、その時の記憶が残る。記憶の中に思い出が蘇る。趣味と言えるほどでもない、1回きりのカルチャースクールで習った指輪を作ることしか思いつきませんでした。 1個目、失敗!つなぎ目がガタガタで不格好きわまりない。 2個目、失敗!これ絶対小さいな。 3個目、なんとか
大学時代からの友人の依頼でした。 ・・・・・ そうね、ファッションとして結婚指輪以外のものを久し振りに付けてみたくなったから。
タイトルの言葉は私が主催する指輪の制作・販売ブランド「指月博物館(しづきはくぶつかん」のコンセプトです。この言葉には、2つの視点を含んでいます。 ひとつめの視点、それは指輪をつける人です。 指輪をつける時ってどんな時ですか? オシャレしたい時、頑張りたい時、気分を変えたい時、勇気を出したい時、一歩踏み出したい時、色々あると思います。少し楽しくなったり、自信がついたり、前向きなことが多いと思います。 服に比べると必ずしも目立つとは限らない指輪は、人に見られるためではな
ブランド立ち上げての初めてのお客様。この方のおかげでストーリーを書き始めました。 ・・・・・・ 来年30歳。 肌荒れが悪化してからネックレスをつけなくなった。化粧も最低限になった。終電の窓の私は疲弊していた。 「丁寧に生きたい。」 それから紆余曲折あり、部署異動をもぎ取ってからは少し早く帰れるようになった。自炊も少し凝ることができるし、寝る前にお風呂に浸かることもできる。お肌のケアをする時間もできた。 鏡の中の29歳の私は、30歳になる私に語りだした。 「またお
はじめての男性のお客様です。 ・・・・・・ クリスマス前のご連絡。 春から転勤が決まり、彼女と同姓することになったんです。だから夏には結婚するんですが、、、 バタバタと流れの中で決まってしまいまして。 クリスマスにちゃんとプロポーズしようと思うんです。その時にこの指輪を添えようと。 高価すぎると気が引けちゃうので。 作っていただけませんでしょうか。 後日、彼女が大変喜んでくださったというご連絡が入りました。 と同時、彼は彼女という女性をとてもかよわい方だと思い込ん
母親と娘さん、2つの指輪のご依頼でした。 ・・・・・・ 「お母さんと一緒はヤダ!」 ペアリングだと素敵かなと思ったんですが、それは制作側の私の勝手な意見でした。本人としてはやっぱり自分だけのものが欲しいと思うのでしょう。 9歳だってたくさんのものを見てきている。自分の感性がある。自分の好きなものはわかっている。 数日後、母親を通してデザイン案が送られてきました。理由を聞くと、 「だってかわいいから。」
神戸の湊川公園手しごと市に出店した際に撮影してもらいました。
指輪の制作と販売をしています。 なのに「博物館」って変ですよね。マルシェに出店するとどこぞの博物館がお店を出してると思われることがあります。しかも「指月」って何なんでしょう。そもそも何て読むのかもわかりにくいですよね。 「指月博物館」の「指月」(しづき)という言葉は、「指月の喩」という仏教用語から拝借しました。高僧が弟子に月を指差し示したとき、弟子は月ではなく、その指を見たそうです。この教えは、「指=道を示す仏教の経典=形式」、「月=仏教の教えそのもの=本質」に置き換えら