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可愛らしいマスコットが人間どもを血祭りに!グロ描写のオンパレード「バナナ•スプリッツ•ホラー」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(409日目)

「バナナ•スプリッツ•ホラー」(2019)
ダニシュカ•エスターハジー監督

◆あらすじ
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子供向けの人気バラエティ番組「バナナ•スプリット」。この番組の大ファンであるハーリーは誕生日にバナナ•スプリットの公開収録の招待券をプレゼントしてもらい、家族や友人とスタジオに赴く。生のマスコットたちを目にし、大喜びの観客たち。しかし裏では上層部によってこの番組の理不尽な打ち切りが決まっていた。そして収録後、プログラムの異常により突如殺戮マシーンと化したマスコットたちは人々を虐殺し始める。
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兎にも角にもグロ描写のクオリティが異常なまでに高いです。これだけでも見る価値があると思います。
現在、アマゾンプライムで100円レンタルになってます。

左からゴリラのビンゴ、ライオンのドルーパー、ゾウのスノーキー、犬のフリーグル

ちなみに本編に登場する「バナナ•スプリット」は1968〜1970年にアメリカで実際に放送された子供むけのバラエティ番組で、日本では「マンガ大冒険!ドタバタ30分」のタイトルで1970年の12月から71年の6月末まで放送されました。

なぜ子供むけのバラエティ番組がホラー映画の題材になったかと言うと、アメリカでSF、ホラー、ファンタジーものを中心に放送するケーブルテレビチャンネルSyfyの副社長が「バナナ•スプリット」の映画をホラー作品にすると決めたからだそうです。

各方面、寛容ですね。

中身はAIロボットです。

“プログラムに不具合が生じたマスコットが人々を血祭りに上げる”

というシンプルなプロットですが、ハーリーたち人間側の登場人物にもしっかりバックボーンがあるため内容がスカスカにならず最後まで楽しめました。

ハーリーくん
ピュアで終始可愛らしいです。
母親の成長もこの作品の見所です。
母は強しです。

気になった点を強いてあげるとしたら
本編に主人公らしい主人公がおらず、たぶんハーリーやその母親がそのポジションなんだとは思いますが誰の視点で話が進んでいるのかが分かりにくく、全体的に少しふわっとしているように感じました。個人的には人間側の主人公ポジションがしっかり決まっているほうがまとまると思いました。

ストーリー自体は“普通に面白い”レベルでしたが、グロ描写においてはトップクラスだったと思います。

感情が伺えないマスコットたちがともすれば無機質に人間を虐殺するのがとにかく恐ろしいですし、その一つ一つがめちゃくちゃ生々しくてグロいです。

人体切断マジックで思いっきり体を真っ二つにしたり、火炎放射で顔面に大火傷を負わせたり、シンプル指へし折りやハンマーで顔面ぶん殴りなど想像できる痛々しさが非常にキツいです。もちろん良い意味で。
しかし被害者となる人たちはほぼ全員アホだし自己中なのでそういう目に合ってもそこまで可哀想とはならない絶妙なバランスを保ってます。

自業自得なヤツばかりです。

あとこれは好みだと思いますが、バカップルの女•ポピーが恋人サドの敵討ちとばかりにメンテナンス担当のカールを殺害し、そのまま闇堕ちしてカートで走り去るというラストのシーンは無理やり続編を匂わせているようで不要に感じました。

プログラムの暴走とは言うものの、虐殺行為は理不尽な番組打ち切りに対するマスコットたちの抵抗のように思えて少し切なくなりました。事実、子供たちには危害を加えずに無理やりショーを見せ続けるだけでした。

子供たちにとってはトラウマものですが。

スノーキーは自分のことを大好きと言ってくれたハーリーのためにビンゴから身を挺して庇いますし、どこか意思があるような描写がちらほらありとても良かったです。

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