愉快!痛快!皆殺し!サイケデリックホラー開幕!「マーダー・ライド・ショー」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(450日目)
「マーダー・ライド・ショー」(2003)
ロブ・ゾンビ監督
◆あらすじ
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ハロウィン前夜、ある田舎町にやって来た若者4人。立ち寄ったガソリンスタンドに併設された、“実在の殺人鬼”を紹介する博物館に面白半分で入ると、オーナーからこの地に伝わる殺人鬼「ドクター・サタン」の話を聞かされる。噂の場所へ向かった彼らは、途中でヒッチハイカーを発見。彼女を送り届けることにしたのだが……。(映画ナタリーより引用)
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このいかにもなピエロのおじさん“キャプテン•スポールディングが”若者たちを次々と手に掛けていくスプラッターホラー
ではありません!
ヒッチハイカーのベイビーやキャプテン•スポールディングを含む殺人鬼一家が若者4人を嬲り殺す痛快サイケデリックホラーです(笑)
(キャプテン•スポールディングは中盤以後はあまり登場しません)
監督を務めたのはヘヴィメタル界の超大御所でもあるロブ・ゾンビ氏(本名∶ロバート・カミングス)で、今作が監督デビュー作となります。ちなみに奥さんのシェリ・ムーン・ゾンビはベイビー役で出演しています。
ミュージシャンならではの感性がふんだんに盛り込まれた作品で
画面の色味を赤やピンクに変える、振り向くシーンを3回繰り返す、登場人物の驚く顔をアップにする、あえて画質を汚くするなど
教科書には載っていない斬新な演出で独自の世界観を作り出していました。
そういった演出は非常に面白かったんですが、構成自体はひとつひとつのシーンをただ繋ぎ合わせただけというか話の流れが入って来にくいです。
『ストーリー仕立てのミュージックビデオを見ている』
という感覚に近いかもしれません。
音楽もロブ・ゾンビ氏が担当しているため、曲のセンスや入るタイミングは抜群です。
登場人物は塩分過多になるくらいの濃い目の味付けになっており、ジャケ写のキャプテン•スポールディングが霞んでしまう程に殺人鬼一家のキャラが大渋滞しています。
容姿も服装も言動もすべてがクレイジーでとにかくずっと見ていられます。殺戮シーンもバラエティに富んでおり、突拍子もないサイバーパンク要素などはあまりにイレギュラー過ぎてめちゃくちゃ笑いました。
最後まで見ると、この作品にストーリーの整合性などを求めるのは野暮というか、“自身の本能に従い、脊髄で見る”のが正解なのではないでしょうか。
我々視聴者はマーダー•ライド•ショーの参加者で若者4人がパフォーマーである殺人鬼一家に弄ばれる様子をエンターテインメントとして見ていたのかもしれません。
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