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地獄の剣を継承して忍者ゾンビといざ尋常に勝負!無職のオタクが世界を救う!こんな活きのいいクソ映画がまだあったとは…「忍者ゾンビ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(704日目)

「忍者ゾンビ」(2011)
ノア•クーパー監督

◆あらすじ
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25歳の誕生日を迎えたアジア系アメリカ人の青年デミアンは、亡き両親が遺したトランクを開ける。そこには、日本語で書かれた巻物と古びた日本刀が入っていた。巻物によると、日本刀はデミアンの先祖である侍テンシュウのもので、子孫が持つことによりテンシュウと同じ剣技が使えるという。やがて、デミアンの前に忍者装束をまとったゾンビが現われ……。(映画.comより引用)
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『先祖から地獄の剣を継承した主人公が仲間たちと協力し、刀を狙う織田信長の刺客である忍者ゾンビと壮絶な戦いを繰り広げる』という、まだこんなにも活きの良いクソ映画があったんだ!と万歳三唱したくなるような私好みのZ級ゾンビ映画です。

どのサイトでも酷評されている今作ではありますが、ストーリーというかプロットはちゃんと面白いんです。詳しくは後述しますが物語の起承転結もしっかりしているし、それぞれの登場人物の個性もあるし、ヒロインのカラが刀の封印を解いてゾンビたちを復活させてしまった理由なんかもちゃんとしています。

トラブルしか起こさないヒロインのカラ
ほぼノーメイクです。(m.crank-in.netより引用)

割とこの手のZ級映画ってストーリーもクソもないというか、“何でそうなるの”の部分を考え出すときりが無いので私はあまり気にしないようにしているんですけども今作はそのあたりがしっかりしています。

なんですけども、正直なところ面白くはないです笑私は“面白くない”を楽しめる人間なので、全然アリなんですけど、普通に映画を楽しもうと思って今作を手にした人は開始1〜2分で見るのを止めると思います。そもそも、今から面白そうな映画見るぞ!と思ってる人は「忍者ゾンビ」なんていうタイトルの作品を選ぶことはないと思いますが…

このカット異常にかっこいいですね。
(m.crank-in.netより引用)

監督を務めたノア•クーパー氏、脚本のマイク•カストロ氏共に今作以外の活動情報はありませんでした。今作も2011年の作品ですし、もしかしたらもう映像業界には携わっていないのかもしれません。残念です。

アニメや日本文化に対するリスペクトが相当感じられるセリフややり取りが多く、また出演者たちの演技はお世辞にも上手くはないんですけども、本人たちがノリノリで楽しそうにやっているので見ているこちら側も不思議と嫌いになれず、愛おしさすら感じる作品です。なもんで、もっとこういう映画を作ってほしいなと思うんですけども難しいですかね。

現在DMMTV、U-NEXTにて配信中です。尺も75分程なのでさくっと見られますし、クソ映画が見たい!という衝動に駆られた方には特にオススメです。

小さく書いてある「おいのち頂戴」という文言がいい味出してますね。(Amazon.co.jpより引用)

◇一軒家で友人たちとシェアハウスをしながら平凡な暮らしを送っていたオタクの青年•デミアン。ある日彼は亡き両親が残した手紙とトランクを発見、その中には古びた日本刀と巻物が入っていた。それ以来、彼の夢や脳裏には謎の男の声が届くようになる。彼の先祖でテンシュウと名乗るその男曰く、その日本刀は侍である彼が遺した刀であり、継承者であるデミアンが手にすると自身と同等の剣士の力が身につくという。その一方、日本語で書かれた巻物の解読を頼まれた友人のカラはその日本刀が死者を蘇らせる力を秘めた地獄の剣であることを知る。凄惨な事故で弟を失っていた彼女はデミアンに告げること無く、一人で復活の儀式を行ってしまい、その結果、大量のゾンビや織田信長の刺客である忍者ゾンビが蘇ってしまった。かくして織田信長の復活を目論む忍者ゾンビ集団とデミアンたちの壮絶な戦いが幕を開けるのだった…

このストーリーからして良い感じのおバカなB級映画になりそうなものなんですけど、なぜだか絶妙に面白くならないんですよね。

テンポが悪いわけではないんですけど、なぜか実際の尺(約75分)よりも遥かに長く感じますし、ロケ地も近所や近場でまとめて撮影しているのが丸わかりで、絵的にもあまり変わり映えがありません。あと、低予算ゆえに仕方がないんですけども出演者たちがほとんどメイクらしいメイクをしておらず、ヘアメイクの概念がないのか、髪の毛もボサボサなのは少々勿体なかったです。

もしかしたらですけど、冒頭のテンシュウと恋人のユリコの回想シーンの出来があまりにも酷く、この時点でもうすでに今作に対してマイナスの印象を持ってしまったのが要因の一つかもです。ユリコの棒読みは特に気になってしまいました。

クライマックスの戦闘シーン(m.crank-in.netより引用)

でもこういった低予算映画あるあるって言うほど面白さに直接影響しないと思います。私に映像に関する専門的な知識が無いので、面白いプロットなのに、映像化したらなぜ微妙になってしまったのか、その原因が分かりません。有識者に見てもらったら、「カット割りが〜」とか「場面構成が〜」とか「カメラワークが云々」だったりとその原因が何なのか分かるかもしれません。もしこの作品をご覧になられた稀有な方がいらっしゃいましたらば是非とも御教示いただきたいです。

デミアンの仲間•レアドッグ
友達思いのナイスガイです。(m.crank-in.netより引用)

戦闘シーンやゾンビの設定やクオリティは中々にこだわっていてとても良かったです。

忍者ゾンビたちの動きはキレッキレで躍動感MAXなのでゾンビっぽさは皆無なんですけど相当面白いです。戦闘中の殺陣も迫力満点ですし、メタル調のbgmも非常に良い感じで、低予算ながらこのあたりは結構頑張っていると思います。

カリの後ろにいる大柄な男性•ルーク。Tシャツに「テキトーな日本語です」と日本語でプリントされており、非常に気になりました。ちなみに演じているのは脚本のマイク•カストロ氏です。(m.crank-in.netより引用)

そして、デミアンが受け継いだ地獄の剣は死者を蘇らせる力を持っており、その昔、織田信長はこの刀の力を用いて死者の軍団を率いていました。しかし、明智光秀がこのことに反対して信長を討ち取り、刀はテンシュウの手に渡りました。その後、信長復活を目論む刺客たちはこの刀を奪い返すべくテンシュウを狙い続け、テンシュウは自らの命を捧げて刀を封印し、刀が守られ続けることを子孫に託したというわけです。

忍者ゾンビ(m.crank-in.netより引用)

またゾンビは“生前の使命を遂行する”と“生きた肉(つまり人間)を食べる”を行動原理としており、ゾンビ忍者は信長復活のためにデミアンの刀を狙い、集団で襲ってきます。

クライマックスではたった一人で事態の収束を図ろうとしたカリを救うために立ち上がったデミアンたちがゾンビ忍者たちと壮絶な戦いを繰り広げます。

一瞬の隙を突かれたデミアンがゾンビに囲まれ窮地に立たされますが、ここでなんと!ゾンビとして復活したデミアンの家族(父、母、兄)が刀を守るという行動原理によって、豪快な格闘術でゾンビたちを薙ぎ倒していきます。このシーンは非常に激アツでしたね。めちゃくちゃテンション上がりました。

主人公のデミアン
よくもまぁこんなオタクっぽい人連れて来れたなとびっくりするぐらいにオタクっぽいです。(m.crank-in.netより引用)

ラストは『日本で復活してしまった織田信長を討ち倒すべく、デミアン、カリ、ルークは旅に出る』という、典型的な“俺たちの戦いはこれからだ”エンドで最高でした。

あと、悪名高いZ級映画を生み出し続けるトロマ・エンターテインメントの設立者であるロイド・カウフマン監督が気が触れた住民役でカメオ出演されていたのが、個人的にすごくポイントが高かったです。

二丁拳銃をぶっ放し、最後はモップを持って「オリバー・ストーン監督万歳!」と叫びながら派手に散っていきました。
(m.crank-in.netより引用)

個人的にはこういう映画好きなんで、また今後も見ていきたいと思っております。なので「あの映画ヤバかった!クソだった!」という作品をご存知でしたら是非教えてください。私が責任を持って最後まで視聴してレポートを書きます!

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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