おバカなタイトル!薄っぺらい内容!低クオリティな映像!なのに見てしまうのはなぜだろう?「シン•感染恐竜」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(577日目)
「シン•感染恐竜」(2021)
ダスティン•ファーガソン監督
◆あらすじ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最新の科学技術で復活した最強の恐竜が研究所から脱走する。その恐竜は最悪の感染症・エボラ出血熱を拡散するために開発された生物兵器だった。どう猛な恐竜とパンデミックという二つの災害に直面したL.A.では“ジュラシック・ロックダウン”が発令され…。(Filmarksより引用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先日視聴した「サメデター」(’21)のダスティン•ファーガソン監督作品です。
「サメデター」に関してはストーリーはあってないようなもので、どこかから借りてきた海や町の映像素材をこれでもかと切り貼りしたシーンばかりの超低予算サメ映画で、近年稀に見る中々にアレな作品でした。
今作「シン•感染恐竜」も「サメデター」と同じ2021年に発表された作品で、調べたところによるとファーガソン監督は2020年には大小合わせてなんも20本もの作品を発表しているそうです。
『質や内容よりもとにかく本数』の精神でおバカ映画を今もなおこの世に生み出し続けているファーガソン監督には頭が上がりません。
これからもこの監督に注目していきたいと思っております。
現在アマゾンプライム、U-NEXT、DMMTVにて配信中です。
原題は「Ebola Rex」なので、この邦題は完全に配給会社がやってますね。ちなみに「うわっ!ダマサれた!」の字体をTVで見たことがある気がするんですけど気のせいでしょうか。
そんなわけで今作も中々にアレな出来の作品です。
◇エボラ出血熱を拡散する生物兵器として遺伝子操作で生み出されたTレックスが研究施設から突如として脱走。ロサンゼルスではTレックスの猛威とパンデミックの同時発生により“ジュラシック・ロックダウン”が発令された。
という内容で上映時間は70分ですが、OPとEDを除けば正味60分弱です。さらには『何一つ頭に入ってこない意味不明な会話の数々』と『“登場人物がただウロウロと歩き回るだけ”等の絶対に必要のないシーン』をカットすればおそらく10〜20分くらいにまとめられる内容となっております。
登場人物は「サメデター」同様、素人に毛が生えたレベルの役者ばかりなうえに誰一人として印象に残りません。そのうえ、めちゃくちゃ会話をするんですけどもびっくりするくらいに内容が入ってきません。おそらく脚本に問題があるんだと思われますが、役者も役者で意味も何も考えずにただ脚本通りにセリフを言っているだけなのでそりゃあ伝わってくるものも伝わりません。ファーガソン監督は脚本も担当されていらっしゃいますが、下手に人間模様は描かない方が良いのかもしれません。
さらには「モブキャラが恐竜パークを無言でただ歩き回るだけ」、「通販のオペレーターを務めるエリックがクレーマーからペルシャ絨毯とペルシャ猫がどうのこうのと理不尽にキレられる」、「恐竜ハンターのディックがTレックス討伐のために荒野を歩き回るだけ」等など
微塵も必要ではないうえに異常なまでに長いシーンが多く、60分弱の作品にも関わらず3時間超えの迷作「ボーはおそれている」(’23)と同じくらいの疲労を感じました。
TレックスのクオリティはPS2のグラフィックと同レベルかそれ以下のもので、人間が捕食されるシーンや血飛沫の描写などはPS版「バイオハザード」(1996年発売)の映像を思い出させてくれます
そのため、本来であれば褒められるべきクオリティではありません。
しかし「サメデター」ではサメの資料映像をただ流すだけなうえ、人間とサメが同時に映ることも無かったため、それと比べたら『同じ画面に人間とTレックスが映ってる』だけでなぜか感動してしまいます。
『恐竜騒動が収まった直後、巨大な殺人蜂が襲来!』
という荒唐無稽な終わり方はくだらなくてとても良かったと思います。
☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。
渋谷裕輝 公式HP↓