見出し画像

ストーンヘンジ泥棒の恐ろしい陰謀!監督がやりたいことを詰め込み過ぎた外伝「ハロウィンⅢ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(471日目)

「ハロウィンⅢ」(1982)
トミー・リー・ウォーレス監督

◆あらすじ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハロウィンの8日前、スーツ姿の男に殺害された中年男性。犯人の焼身自殺で幕を閉じたこの事件が妙に引っかかる医師のダンと被害者の娘であるエリーは被害者の足跡を調べる。そして辿り着いたのは田舎町にあるおもちゃ工場。この工場で作られている仮装用のマスクのCMが連日しつこいまでにテレビで放送されている。その工場の経営者で町を牛耳っているコクランは表向きは穏やかな老紳士だったが実は恐ろしい野望を抱いていた。ダンたちを監視するスーツ姿の男たちは何者なのか?マスクに付けられたバッジはいったい何なのか?全ての謎が明かされた時、ハロウィンは阿鼻叫喚の地獄絵図と化す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ハロウィン」シリーズの3作目です。

前作までの内容や設定とは一切関係がなく、マイケル•マイヤーズも登場しないため外伝的な立ち位置となっています。

ハロウィンに関するホラー映画ですし、ほんの少しだけバーのテレビで「ハロウィン」の映像が流れますがそれにしても別物過ぎて外伝だとしても微妙です。

監督は「IT/イット」(1990)のトミー・リー・ウォーレス氏が努めており、今作が初監督作品となっております。ちなみに一作目のジョン・カーペンター監督は今作では製作と音楽のみ参加しています。

日本では劇場未公開です。

◇不可解な殺人事件に巻き込まれた医師と被害者の娘がその事件を調査すると、とてつもなく恐ろしい陰謀が隠されていた

という大筋自体はすごくしっかりしており、面白い部分もありました。しかし監督がやりたかったことをたくさん入れようとした結果、ただでさえ違和感のあったホラー要素と喧嘩してしまい、更にゴチャついてしまった印象です。

あらすじを読んでいただけるとお分かりいただけると思うんですが、ダンとエリーがサンタ•ミラという田舎町を訪れ、そこにあるシルバー•シャムロック社という玩具工場を調査するまではホラー要素は少ないながらかなり面白かったです。

しかし中盤からだんだんとキナ臭くなってきます。

◇町を牛耳る工場長のコクランには何かしらの野望?があり、真のハロウィンのために大量のいけにえを用意しようと画策していました。そしてなんとストーンヘンジを盗み、その石の悪魔の力のようなものを抽出して、自社のマスクのロゴ(バッジ)に組み込みます。何日も前からしつこいくらいに流したCMのおかげもあって子どもたちはその工場のマスクをみんな被っており、ハロウィン当日にはそのCMから発せられる電波的なものとそのバッジの力が連動して、マスクを着用していた者は見るも無惨な姿になる (間違ってたらすいません…)

書いていても意味が分からないし、めちゃくちゃ回りくどいことをやっています。

コクラン(右)

コクランの企みみたいなものはよく分かりませんでしたが、それっぽいことを言っているので妙に納得してしまいます。ダンの機転によって自分たちが一網打尽にされ、野望が潰えたにも関わらず最後はダンに拍手を送るなどコクランのキャラクターは味わい深くてとても良かったです。

スーツ姿の男たち
数も多く、人間の首をもぎ取るパワーも兼ね備えています。

そして、先程からちょこちょこ名前が挙がるスーツ姿の男たちは実は石の力で作った人造人間で、体内には歯車やコード類が内蔵されており、殴られたり強い衝撃を受けると黄色い液体(おそらくオレンジジュース)を撒き散らしながら機能停止します。

悪者側のコクランや人造人間は非常に魅力的だったんですけど主人公のダンの人間性がいただけませんでした。

主人公のダン
画像はクライマックスの好感度挽回シーンです。

ダンは妻子持ちですが息を吐くように不倫しまくるクズ男です。もちろんエリーも抱きます。どこでそういう関係になったのか詰問したくなります。なので終盤にかけてエリーを救うために奮闘したり、家族のために必死に呼びかけたりして好感度を挽回しようとしていますが個人的には好きじゃないです。

ヒロインのエリー(右)

ヒロインのエリーはとても美人で好印象でしたが、父親が死んで数日後に妻子持ちのダンと関係を持っている時点で少々だらしないなと思ってしまいました。ラストの展開もなんだか取ってつけたような感じがしてあまりハマりませんでした。

初登場時からコクランによって送り込まれた人造人間だったという風にも考えられますが、抱いてる最中に絶対気づきますよね。たぶん工場で拉致された時に変えられたんだと思うんですけどこのあたりも曖昧でした。

羨ましいです…

コクランと商談をしていたおばちゃんがバッジを弄ると突如バッジからビームが発射され、おばちゃんの顔はグチャグチャになり、ついでに口から虫も出てくるシーン↓

顔が抉れます。

CMとマスクの連動を実験として試された少年が突如痙攣し、マスクの隙間から大量の虫やヘビが這い出てくるシーンなど

一つ一つのシーンのインパクトは凄まじいんですけど意味は分からないです(笑)

個人的にはあまりハマりませんでしたが、他のシリーズとまったく関係がないため今作だけ見ても内容は理解できますし、ぶっ飛んだ設定が好きな方は楽しめると思います。

現在、アマゾンプライムの100円レンタル対象です。
U-NEXTでも配信中です。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


いいなと思ったら応援しよう!