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おバカ炸裂のタイトル!でも内容は意外と普通「ビキニ•キラー/真夏の食い込み殺人」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(492日目)

「ビキニ•キラー/真夏の食い込み殺人」(2001)
トーマス•ブラッドフォード監督

◆あらすじ
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くい込み水着で溢れかえる、フロリダのビーチが鮮血で染まる!! 旅行でフロリダを訪れた6人の大学生たちに襲い掛かる、黒い影。一人、また一人と血に染まっていく若い肉体。犯人の目的は何か?衝撃のラストまで、目を背ける事が出来ないジェット・コースター・ストーリー。(HMV&BOOKS onlineより引用)
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『バカンスを満喫する主人公たち。しかし一人、また一人と不気味なお面を被った正体不明の殺人鬼に襲われていく…』

という大筋はおそらく「スクリーム」や「ラストサマー」などで人気を博したミスリード盛々の“犯人は誰でしょう系”の作品を参考にしているのだと思います。

この手の作品の良いところは

『お手本となる有名な作品がいくつもあるのでそれらを参考にそれっぽくまとめれば、低予算でもそこそこ楽しめる作品が撮れる』

というところなんですけども、それにしても今作は内容が薄味でした。

このお面のデザインはシンプルながら非常に秀逸でした。

犯人のお面はかなり不気味なギョロ目のデザインで良かったんですけど、一切印象に残らない登場人物たちのドロドロの恋愛模様等の面白くもなんともない不必要なシーンで露骨に尺を稼いで90分にまとめているため個人的にはまったくハマりませんでした。

バカンスにはベスの彼氏も元彼もいるし、その彼氏の元カノもいたりとドロドロ過ぎです。

クライマックスの教会での死闘やFBIのサッカー刑事の活躍などはそれなりに見応えがあったものの、トータルで見るとやっぱり物足りない内容となっています。

しかしです!

もちろん今作にも良いところがあります。

それが「ビキニキラー/真夏の食い込み殺人」というおバカな邦題です。

原題の「DO YOU WANNA KNOW A SECRET?」(秘密を知りたい?)からなぜこのような邦題になったのでしょうか?

おそらくですけど、ただでさえ日本劇場未公開のこの何の変哲もないB級映画をどうにかして見てもらえるように考えに考え抜いた日本の配給会社の努力の結晶なのかもしれません。

少し前に視聴した「フィンランド式残酷ショッピングツアー」と同じ感じだと思います。

そしてDVDのパッケージの裏面もみてください。

普通に生活していてこんな文言思いつきますか?

私は某有名楽曲をパクり、もとい模倣したこの文言にとても惹かれましたし、考えた人は相当センスがあると思います。

激務で何日も寝れていない状態で考えた可能性もありますが…

実際、私は池袋のTSUTAYAのホラー映画コーナーを物色していた時にこのタイトルが真っ先に目に飛び込んで来ましたし、裏面のセンス溢れる文言に心を掴まれました。配給会社の思う壺です。

しかし、本編に水着の女性は多少は登場するものの、際どいシーンも無ければ濡れ場もありません。

完全にタイトル詐欺のそれです。

私の個人的なDEATH NOTEの夜神月の名台詞「また表紙に騙された」の如く、「タイトルと裏面に騙された」という感想がぴったりの我々のスケベ心をもてあそぶそんな作品でした。

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もしよかったら覗いてやってください。

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