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めちゃくちゃ怖いじゃないか!「新解釈番町皿屋敷 お菊寺」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(425日目)

「新解釈番町皿屋敷 お菊寺」(2023)
藤井秀剛監督
宇越智侯監督

◆あらすじ
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現代のカウトダウン“数下り”のルーツとされる番町皿屋敷の元になった話をはじめ、人形などの物ではなく怪談話を供養するという一風変わった寺“お菊寺”。そこに集められた門外不出の体験談の数々。今回はそれを一部現代風にアレンジしてお送りする。
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怪談話を供養するお菊寺に集められた体験談をオムニバス形式で3つお送りするという構成です。

どれもかなり凝った話で発想や設定も面白かったです。そして怖さのレベルも非常に高かったです。怖がらせ方を熟知している人たちが作った作品だなというのがすぐに分かりました。
現在、U-NEXT、クランクインビデオで配信中ですが、アマゾンプライムでも100円レンタルができます。(2月末まで)

•「呪い写る」

●とある田舎町に合宿免許を取りに来た小川と関谷。合宿中の晩、小川は自身が幼少期の頃に経験した不思議な話をする。家族で写真を撮る時に彼は何も無い背後に手招きをしたらしい。するとその写真には白い手が写り込んでいたという。それを聞いた関谷は酒の勢いもあり、写真を撮る際に小川にまた背後に手招きすることを要求。小川も悪乗りして手招きをして写真を撮る。すると翌日、小川は突如体調を崩してそのまま死亡してしまう。

“写真に写る白い手が撮るごとにカウントダウンのように一本ずつ指が減っていき、5枚目にはあの世へ連れて行かれる”
という設定自体は似た怪談話があるものの、それをしっかりオリジナルに落としこみ、小川が死んだ後もその呪いが続いていく展開が非常に面白かったです。個人的にはこの話が一番怖かったです。あの顔が歪んだ写真も漠然とした不安が襲ってくるのであまり直視したいものではないですね。めっちゃ良かったです。

•「通報者不明の110番」

●警視庁でオペレーターとして勤めている女性はある日、無言の通報を受ける。事件性を感じた彼女は冷静に声を掛けるがノイズと共にマンション名と部屋番号だけを言ってそのまま切られてしまう。念の為、機動隊へ出動を要請した彼女だったが、先輩からは自殺者があらかじめ自ら通報しただけだろうと言われる。それ以来、彼女はあの無言電話に悩まされることになる。

これは中々に着眼点が面白かったですね。死者からの電話はよくあるテーマですが警視庁のオペレーション室が舞台というのが斬新でした。不倫を絡めることで怪談であると同時にヒトコワにもなるので後味が悪くて良かったです。エレベーターでの移動をカウントダウンとするのはやや強引に感じたものの楽しめました。

•「犬屋敷の怪奇」

●仲睦まじく暮らす母と娘、そして愛犬のパルマ。一見何の変哲もない幸せな暮らしの裏にはとてつもなく恐ろしい秘密が隠されていた。

本当に申し訳ないんですけどこれはちょっと分からなかったです。パルマ視点で展開する前半で期待値が上がりましたが、パルマが人なのもすぐに読めてしまいますし、最後まで内容を理解できませんでした。ピーラーで顔を剃るなど痛々しい描写が非常に多くてかなり力が入っているように感じました。ぶっちぎりにキモくて一番インパクトが強い話でした。カウントダウン要素はどこにもないように思いました。

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渋谷裕輝 公式HP↓


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