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couchsurfingで出会ったパリピなチリ人の家でお酒の勝負をした話|アタカマ(チリ)【世界一周する慶應生31日目】
こんにちは、世界一周する慶應生です。
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今日はボリビアのウユニからバスで9時間かけて国境を越え、チリの有名な観光地である『サンペドロアタカマ』に行きました。
サン・ペドロ・デ・アタカマは、チリ北部のアタカマ砂漠に位置する標高約2,400mの小さな町で、世界で最も乾燥した地域のひとつにある観光拠点として知られています。
この町の周辺には、アタカマ塩原や月の谷(Valle de la Luna)、エル・タティオ間欠泉(El Tatio)、ミスカンティ湖(Laguna Miscanti)、チキート湖(Laguna Chaxa)など、独特な地形や絶景が広がっており、多くの観光客が訪れるそうです。
また、「地球上で最も星空が美しい場所のひとつ」とも言われており、乾燥した気候と高地の澄んだ空気により、天体観測に最適な環境が整っています。町自体は小さく、土壁の家々が並ぶ素朴な雰囲気ですが、近年では観光客向けのホテルやレストランも増えており、特にヨーロッパから訪れる旅行者でにぎわっています。
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実際にウユニ→カラマ(中継地点)のバスの中から見える景色も映画『DUNE』に出てくるような砂漠が広がっていて、凄く綺麗でした。
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国境の検問はボリビア側の手荷物検査→ボリビア側の出国手続き→チリ側の入国手続き→チリ側の手荷物検査とやや面倒でした。特にフルーツや植物などの輸入を厳しく制限しているらしく、チリ側の検問所でバックパックにフルーツが入っているかどうかしつこく聞かれました。普通入ってないと思うけど...
そしてカラマからさらにバス(今回はTransvipを使用)でサンペドロアタカマまで向かいました。
今回サンペドロアタカマではcouchsurfingというアプリで知り合った現地人の家に泊めてもらう予定です。
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Couchsurfing(カウチサーフィン)は、世界中の旅行者とホストをつなぐ 無料の宿泊マッチングサービス です。旅行者は現地のホストの家に泊めてもらい、宿泊費を節約しながら文化交流を楽しむことができます。ホストは自宅のソファや部屋を提供し、異文化交流を体験できるメリットがあります。
宿代や食事代が浮いてラッキーですし、普通に旅しているだけでは出会いにくい現地の人と仲良くなることが出来ます。
今回泊めてくれたJoseさんが本当にめちゃくちゃ良い奴で、ホスピタリティがとにかく溢れている方でした。ホステルのスタッフとして働いているらしく、主にヨーロッパから来る色んな人ととにかく友達になるのが好きとのことでした。
couchsurfingのプロフィールに「ゲストは必ずコレクション用にマグネットを持ってくるべし」と書いてあったのでウユニで買ったラマのマグネットを持って行ったところ凄く気に入ってくれていました。冷蔵庫にコレクションとしてつけているそうです。
「こんなことを聞くのもあれだけど、なんで今回受け入れてくれたの?」と聞くと、「まだひとつもレビュー(評価)が付いていなかったから。自分も若い時にcouchsurfingを使っていたけど誰も受け入れてくれなかった時に、初めてホストしてくれた人が良いレビューをつけてくれてから一気に受け入れられやすくなった。ゲストとしてメッセージを送ってくる人は沢山いるけど、自分は評価がまだついていない始めたての人だけ受け入れるようにしている」と教えてくれました。
Couchsurfingは性質上ゲストの需要とホストの供給が噛み合ってないことが多く、ゲストからするとなかなか受け入れられにくいという性質があります。こういった理由で受け入れてくれたJoseには本当に感謝の気持ちが溢れて思わず泣きそうになりました。
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家に着いてそうそう暖かく迎え入れて下さり、色々街について教えてくれました。
そして、ウェルカムドリンクとして「ピスコ」と呼ばれるチリのお酒とコーラを混ぜた「ピスコーラ」という飲み物を振舞ってくれました。
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ピスコは、ブドウを原料とした蒸留酒で、アルコール度数は約30~50度とかなり高めです。フルーティーな香りが特徴で、チリでは国民的なお酒として親しまれているそうです。
このピスコとコーラを混ぜた「ピスコーラ」が本当にハンパじゃなく、18度くらいのかなり度数が高めにも関わらず全くお酒の味がしない極めて危険な飲み物なのです。
ウェルカムドリンクを振舞ってくれたあとは夜ご飯の素材を買いに近くのスーパー(コンビニ?)に行き、パスタを作る材料を買いました。
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サンペドロアタカマというこの街、チリの中でもかなり物価が高い方で体感だとヨーロッパと同じくらいでした。円安のこの時代、日本人からするとかなり苦しい物価です。
素材とピスコーラ用のコーラを購入したあとは家に戻って料理しました。なんか自然と飲み会をする雰囲気になってました。
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夜ご飯はピーマンとトマト、ハムを切ってカルボナーラ風の簡単な味付けをしたパスタでしたが、めちゃくちゃ美味しかったです。
音楽を流して談笑しているうちにJoseのお気に入りのアーティストKAYTRANADAやディスクロージャーを流しはじめ、気づいたらJoseがダンスし始めていました。
Joseから「まだ飲めるか?」という質問をされる度に「飲めます!」とサークルの後輩みたいな返事を続けていたところ、いつの間にかお酒の勝負みたいな雰囲気になっていきました。
正直ウユニ塩湖の時の疲労もあってかなりキツかったのですが、「お酒が強いと言われている南米人に勝ちたい」という謎のプライドが動いて、永遠に2人でピスコーラを飲み続けました。
Joseも僕が早いペースで飲んでると「負けてるな」と言ってペースを合わせて来ようとします。
初対面のはずなのに、音楽に合わせてダンスしながらピスコーラで対決するというカオスな状況になっていました。
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全然吐ける段階くらいまでにはきていたのですが、こちとらまだ大学生。
しかも、これは日本という国を背負っての勝負。
「日本人がお酒弱い」という国際的なイメージを払拭するためにも、かなり頑張りました。
ひたすらにこのピスコーラを飲むのですが、本当にびっくりするくらいお酒の嫌な味が一切しませんでした。
18:00から始めた勝負は夜の1:00まで続き、ピスコの瓶を1本枯らしたところで終了しました。
勝敗は引き分けでしたがJoseがトイレで吐いている音が聞こえたのでおそらくもう限界だったのでしょう。次の日も7:00起きで仕事があるそうで、ちょっと申し訳なくなりました。
あまり見知らぬ外国人と酔うまで飲むのもどうかなとは思いましたが、Joseがかなりナイスガイだったこと、couchsurfingでとても良い評価が着いていたことから大丈夫だろうと判断しました。国をかけての勝負はかなりアツい展開でピスコーラを浴びるように飲んでいたのですが、次の日は二日酔いでまともに動けませんでした。Joseは普通に7:00に起きて気づいたら仕事に行っていました。
今日学んだこととしては「ホスピタリティ」は受け継がれ、世界中に拡散していくということです。
普通に生きているだけだとcouchsurfingで見知らぬ外国人を家に受け入れたいなんて気持ちにはなりにくいです。でも、自分が旅人だった時にたくさん良くしてもらったなら、誰かが日本に来た時に自分のホストになってたくさん楽しませようという発想になります。
今回受け入れてくれたJoseも同じ理由で僕を受け入れてくれたわけだし、僕も日本に帰国したら同じようにホスピタリティを持ってcouchsurferを受け入れようと思っています。
誰かにしてもらったから別の人に返す。日本の先輩後輩文化にも共通して言えることですが、自分も相手もハッピーにできるという最高の連鎖なのかなと思います。
couchsurfingに限らず、現地の人たちに色々教えてもらったり助けてもらう機会はたくさんあります。すると気分もよくなり、なにかその国の人にお返ししてあげたいなという気持ちになったりもします。
受けた恩を自分のところで止めてしまいたくはないな、と思いました。