誕生日だった。 今朝、LINEをもらって思い出した。すっかり忘れていた。 私はもぞもぞと布団から這い出て、おもむろにNintendo Switch の電源を入れた。 プレイするのは、ポケットモンスター シールド。ゲームをスタートすると、ごくありふれた私という存在は、ガラル地方の大スター「ポケモンリーグチャンピオン」になる。 私はすぐにポケモンセンターへと向かう。 ガラル地方においてポケモンセンターとは、美しいジョーイさんがポケモンを回復したり、フレンドリィシ
私は人生を損している。 大学生の頃、バイト先の後輩に言われた。 「えっ、カニ食べられないんですか?先輩、人生損してますよ〜」 知っている。 そんな事はお前よりも私がよく知っている。 私には子供の頃から食物アレルギーがある。具体的には、エビやカニといった甲殻類が食べられない。食べられないといっても、私の場合は目や喉や唇が痒くなったり腫れたりする程度で、命に関わるような症状が出た事は無い。とはいえ、万が一という可能性はあるので、出来るだけ食べないようにしている
赤子のように愚図りたくなった。 いわゆる「オギャりたい」である。 ここ数ヶ月間、全く遊びに出ていない。原因はもちろん、例のウイルスである。 もともとインドア派の私であるが、遊びに出る用事が無いわけではなかった。数少ない遊びの用事を潰されてしまったのだから、私は大変落ち込んだ。発散する先のないストレスは溜まる一方である。家に引きこもって特に何をするでもなく、ただ横になって休日を潰した。 こんなはずではなかったのに。 今頃、友人と楽しく旅行をしていたはずなのに。
犬の餌を食べたくなった。 子供の頃から犬が飼いたかった。可愛いからだ。友達の家の犬が羨ましかった。ふわふわした生き物が自分になついてくれるなんて、考えただけでも楽しくなった。私は両親に犬を強請ったが、両親は首を縦に振らなかった。当然である。大人になった今だからわかるが、「可愛い」だけで子供が命を飼うのは、あまりにも責任感がない。加えてペットというのは経済的に余裕がなければなかなか飼えないものである。結局、大人になった今でも犬は飼えていない。 一人暮らしにも大概飽きて
昨日の夢 ・左上の奥歯2本がプラスチックでできている。中は空洞。生の南瓜が頬にぶつかり、歯が砕ける。口から尖った歯の欠片を、痛い思いをしながら吐き出す。早く歯医者に行かないからだと母に怒られる。 何故その夢を見たのかという考察 ・奥歯が痛い。夢とは違って右上の奥歯が。右側が痛い分、左側をよく使う。夢では"歯が痛い"と"左側で噛む"が合わさって、左側の歯が砕けたのではないか。 ・生の南瓜が冷蔵庫にある。先日、南瓜を切った時に、改めて南瓜の硬さを知る。南瓜は硬いものだとい
人と居るのは好きだが、会話は苦手だ。 うまく喋れているだろうか、失礼なことを言ってしまったのではないか、今言われたのは冗談だったのか、本気だったのか。要らない深読みが私の口を塞ぐ。 もうやめにしたい、気を使うのも使われるのも。 そうだ、 壁になりたい。 壁になればいいのだ。壁になって一方的に他人を見たい。 小学生たちが夏休みにスマブラやってる部屋の壁になりたい。 中学生男子が遊ぼうと集まったはいいものの、なにもやることが無くて各々漫
昨年末、友人にキャンドルを貰った。 キャンドル。人生に於いてこれほど実用性が無い物があろうか。暖を取れるわけでもなければ、灯りになるわけでもない。それを貰った時、正直私は「いらねー」と思っていた。「いらねー」と思ったので、私は友人に「ありがとう!」と伝え、帰って即、部屋の隅に放り投げた。 貰って数ヶ月後、私は汚い部屋からそのキャンドルを発掘した。火をつけてみようと思ったのは、たまたまライターが手元にあったから、酒を飲んでいたから、あとは何より退屈だったからだ。
うんこのことしか考えていない。なぜならうんこが嫌いだからだ。 人間、嫌いなものほど気になってしまう。痰吐き爺、マナーの悪い犬の散歩、そしてうんこ。毎日うんこと顔を合わせることが苦痛だ。うんこ。うんこが嫌いだ。 子どもはみんなうんこが好きだ。うんこのドリルが出れば食いつき、うんこミュージアムが開催されれば嬉々として出向く。うんこと言えばウケると思っているし、実際にウケる。 私もかつてはそういう子どもの一人だった。しかし歳を重ねるごとに冷静になっていく。