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【'22年版】胡散臭い(うさんくさい)のすすめ。魅惑のゾーンに飛び込む勇氣

こんにちは。【肚真利(どまり)】です。
今回は、「胡散臭い(うさんくさい)」について、徹底的に語り明かそうと思います。

「胡散臭い」と向き合い、そこに目を向ける勇氣を持つことで、
モノゴトの『本質』を見極める力が養われますし、思わぬ世界が広がることも。いわば、教養としての「胡散臭い」です。では、どうぞ。


そもそも「胡散臭い」とは。
その意味について

「あの人は胡散臭い・・・」
「うわ、なんじゃこれ。胡散臭い」

↑例として、このような感じで使われることが多いかと思いますが、まずはキッチリと辞書で調べた内容を書いておきます。


胡散臭い(うさんくさい)とは:
なんとなく怪しい。なんとなく疑わしい。得体の知れない。
「胡散」(うさん)には、「怪しい」という意味が含まれており、
「臭い」には「らしい」「っぽい」といった意味がある。その2つをくっつけたもの。江戸時代中期頃から使われ始めたと言われている。




「胡散臭い」は魅惑のゾーン。
「本物」と「偽物」のハザマ


基本的な意味を理解したところで、ここからは独自の見解となります。
個人的に考えているのは以下のような図です↓

図を見てもらえれば分かると思いますが、「明らかに本物」「明らかに偽物」が重なっている、ちょうど真ん中に「胡散臭い」ものが存在しています。

怪しくて、「本物」「偽物」も紛れ込んでいる、魅惑のゾーンが「胡散臭い」なのです。

「明らかに本物」「明らかに偽物」に関しては、言葉通り「明らか」にされていて、みんなの目に入り、簡単に確認することができます。テレビや雑誌、町中のいたるところにある広告で取り上げられたりするからです。

「明らか」にされているということは、言い換えれば、
「誰でも知っている」「どこでも手に入る」「いつでも確認できる」ということでもあり、そこまで価値が高くないとも言えるかもしれません。


一方、「胡散臭い」は、怪しいベールに包まれているので、
もしかしたら、誰も知らない「凄いもの」が埋もれているかもしれません。



「一流」&「本物」が、
「胡散臭い」に隠れている?!


全部が全部そうとは言い切れないですが、「胡散臭い」という魅惑のゾーンには、「一流」「本物」が隠れているケースも少なくありません。理由は様々ですが、主に以下のようなパターンが考えられます。

●パターン①:
革新的/今までにないもの

情報感度の高い人であれば、今までにないものや、革新的なものに、いち早く着目します。ですが、多くの大衆の心理として、
「今までにない→分からない→恐い→拒絶」
という手順を辿ることが多いです。


人間には自己防衛本能というものがあるため、多くの人は、
「リスクを負いたくない」
「失敗したくない」
「騙されたらどうしよう」

という恐怖でビクビクし、とにかく避けようとするのです。
「前例がない。口コミが無い。怪しい・・・胡散臭い・・・」と。


また、「なんとなくお金が動いていそう」な雰囲気があると、「うらやましい」という嫉妬の感情も入り混じってきますので、余計に拒絶&批判をしたくなってきて、「怪しい・・・胡散臭い・・・」と言いたくなってくるわけです。


分かりやすい例で言うと、インターネットを活用したビジネス。
「店舗/事務所を構えている=実業。インターネット=虚業」
と言われ、拒絶&批判されていた時期もあります。


今でこそ、YouTubeやSNSを活用するのが当たり前になりつつありますし、
コロナ等の影響で、オンライン・ビジネス化が注目され始めていますが、
インターネットが登場したばかりの頃は、「胡散臭い」と言われていました。


●パターン②:
現代科学で証明/解明されていない

●現代科学で解明/証明されている=正しくて本物
●まだ解明/証明されていないもの=胡散臭い
と認識されているパターンです。


本当の意味で「科学」を理解している人なら、
●現代科学で解明されていることは、ほんの一部
●謎を解明していくことこそが、真の科学
●効果/変化が出ている=現実的であり怪しくない
●目に見えるものだけが全てでは無い
ということを分かっているのですが、残念ながら、多くの大衆はそこまで考えていません。


なんとなく専門家っぽくて、権威のある感じの、賢そうで教授的なオジサンが、「科学的に証明されていますよ!」とテレビで言っていれば、何の疑いも持たずに信じてしまう傾向にあります。


例えば、古来より伝わる日本の『叡智』には、「見えない力」を日常で活用する実践技術がたくさんあります。実際に効果はあるけれど、現代科学が追いついていないケースが多いので、まだまだ知らない人が多いのです。


●パターン③:
あえて胡散臭くして、独占している

●本物でお得な情報は、仲間内だけの秘密にしておきたい
●一人占めしておきたい。ライバルが増えたら困る
●パワーがあり過ぎるので、独占しておきたい


・・・といった理由で、「仕掛ける側」「情報を握っている側」が、
わざと胡散臭くして隠そうとする、戦略的パターンもあります。


胡散臭くしておけば、そもそも多くの大衆は近寄ってこないので、それに気が付いた人だけで、独占できるわけです。「胡散臭い」という参入障壁(バリア)をあえて作っておくことで、ライバルが増えるのを防いでいるわけですね。


とはいえ、現代は、インターネットの登場によって、情報が開示されてきている傾向にあります。(※情報を隠すことが難しくなってきた)
ですので、情報検索/情報選別が上手い人であれば、どんどん良い情報を入手できる環境になってきています。


まとめ。飛び込む勇氣を持てば
人生は楽しくなる

魅惑のゾーン「胡散臭い」は、いかがでしたでしょうか。
「本物」「偽物」が混ざっているので、宝探しのようなロマンがあります。

「胡散臭い」ゾーンに、わざわざ勇氣を出して首を突っ込もうとする人は少ないですから、色々なチャンスが眠っていたりします。


少しは、魅力を感じていただけたでしょうか。
それとも、関わりたくないものでしょうか。


ピンポイントで「本物」を探し当てるためには、やはり『本質』を見極める能力が求められますので、ある程度の鍛練は必要ですが、挑戦してみる価値はあります。


『本質』の捉え方については、今後も取り上げていきますので、
是非、楽しみにしていただければ幸いです。



*オマケ。諸説ある「胡散臭い」の由来/語源


「胡散臭い(うさんくさい)」の由来/語源に関しましては、他にも諸説ありますので、どれが正確/不正解かは、断定できません。一応、以下のような説があります。


①胡乱(うろん)という漢語が由来説
「胡乱(うろん)」には、疑わしい、不審な、という意味があります。
元々、中国の故事で、「胡(えびす)」と呼ばれる民族が攻めてきた際に、
民衆が不審なものからの攻撃に「混乱」して、慌てふためいていたというエピソードから来たといわれています。

②茶碗「烏盞(うさん)」が由来説
「烏盞(うさん)」と呼ばれる、黒の釉薬(うわぐすり)をかけた天目茶碗があり、ここから来ているという説が、今のところ最も有力です。「烏盞(うさん)」は当時、高価な焼き物として知られていましたが、偽物も多く出回っていて、本物だと判別することが困難でした。そのことから、疑わしいもの=「烏盞(うさん)」となり、今の「胡散臭い」に転じたと考えられています。


他にも、怪しいを意味するポルトガル語「Vsanna(ウサンナ)」から来ているという説もありますが、日本とポルトガルが親交があった時代と、使われ始めた年代がマッチしていないことから、説としては弱いのではないかと言われています。


以上となります。
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