お正月の食卓と行事食
2024年の幕開けから早や1週間。
1月7日(日)、松の内最終日(関西地方では1月15日の小正月までが松の内とされているようですが)。
元旦に地震災害、2日には航空機衝突事故と心穏やかでは居られない年明けとなり、私自身も一時はのんびりとしたお正月を過ごすどころでなくなっていたのですが、県内でも大規模な被害に見舞われた新潟市西区に住む親族の安否も確認が取れ、ようやく安堵したところです(^-^)
一方で、知人の中には日常を脅かされるほどの被害を受けた方も居られ、果たして新年を祝う言葉を口にして良いものかとの思いもありましたが、ご本人自らの「あけましておめでとうございます」の挨拶に、これまた少しホッとしたところでした。
次はどのような記事を書こうかと思っていましたが、そんな今回は、例年以上に静かに過ごす事となったこの1週間を振り返り、松の内の覚え書きも兼ね、私自身のお正月の食卓とその行事食に触れてみたいと思います(^ー^)
元旦から1月5日まで
1月1日(月)・元旦。
地震発生後、減水によりキッチンが思うように使えなかった為、夕食はたまたま非常食として10日ほど前にまとめ購入してあったパン(ロングライフブレッド)のみ。
1月2日(火)。
本来ならば前日、元旦の食卓に並ぶ予定だった昆布巻き(市販品ですが)を筆頭に。
前年大晦日から続き、新潟の郷土料理「のっぺ」と。
同じく新潟の名物(と位置付けられている)栃尾の油揚げを、今度は葱味噌挟み焼きに(^-^)
前の記事でも触れましたが、黒豆のポークビーンズ。
お節料理特有の甘い、濃い味付けが苦手な私。
黒豆も甘くない食べ方を考えていたら、このポークビーンズを思い付いたのでした(^^)
大晦日とほぼ変わらず同じメニューですが、お正月も引き続きお蕎麦を(^○^)
1月3日(水)。
こちらも前の記事で触れましたが、「3日とろろ」に因んでとろろ蕎麦の日に(^o^)
1月4日(木)。
終日、玄米ご飯を主食に作り置きおかずで日常食を。
1月5日(金)。
買い置きのうどんを消費する為、赤い食材を添えて年明けうどんを模してみようかと考えるも、我が家唯一の赤い食材・梅干しを日中食卓に並べたばかりだったので断念。
卵とじ(卵とじ乗せ)うどんを夕食に(^^)
納豆の日の……?
1月6日(土)、納豆の日。
エッ!!?
納豆の日って、7月10日じゃないの?
……と思われた方も居らっしゃるかも知れませんね(^^)
確かに7月10日も「納豆の日」ではあるのですが、これは語呂合わせの意味もあるようで、「納豆のお年取り」に当たるこの1月6日が本来の納豆の日と聞いた事があります。
余談ですが、子どもの頃から納豆が大好物の私。
実は奇遇にも7月10日、語呂合わせ上の納豆の日が誕生日です(^o^)
季節問わず年中売り場に並ぶ納豆ですが、何やら納豆にも「旬」があり、それが1月から2月に当たるというもの。
納豆の原料である大豆の収穫時期が10月半ばから12月頃とされていますが、収穫から数ヶ月貯蔵した後、余分な水分が飛んで旨みも凝縮する頃となる1月から3月に納豆にする事で、この「旬の納豆」となるのだとか。
そんな1月6日、納豆のお年取り。
納豆を食べる事で「万病の根が抜けていく」との言い伝えがあり、その年の無病息災を願う伝統行事という訳なのですが。
そんなお正月の行事食、ハレの日の食べ物を日常食として取り入れている私は、ある意味贅沢な人間なのかも知れませんね(^w^)
……と、そのような訳で1月6日の我が家の食卓にも日常食の納豆、それも2種類の納豆が並びました(^-^)
先ずは地元新潟・秋葉区『鈴木食品』の「白糸のおちびさん納豆」。
生醤油と葱を加えて。
年明けからずっと玄米ご飯続きだったので、新年初の白米ご飯と一緒に。
2品目『パルシステム』のひきわり納豆(※製造元は神奈川『カジノヤ』)。
私は基本的にタレ・辛子付きの納豆は買わない、タレ・辛子は使わないのですが、この商品に付いて来るタレ・辛子は無添加・無着色なので、そのまま使う事にして。
とろろ、葱と共に二八そばにかけて、納豆そばで味わいました(^▽^)
朝粥で始まる人日の節句
そして本日1月7日(日)。
言わば七草の節句、その行事食である七草粥を食べる日として広く知られていますが。
五節句のひとつ、1年のうちで最初の節句で、その由縁・歴史を紐解いてみると「人を大切にする」という意味を持つとあります(^-^)
この風習、起源は古代中国。
元旦・1月1日を鶏とし、6日まで狗(イヌ)、羊(ヒツジ)、猪(イノシシ)、牛(ウシ)、馬……と、様々な動物に見立てた占いを行う日としており、人を占う日に当たる7日は処刑を行わない日(=人を大切にする日)として「人日(じんじつ)」と呼ばれたのだとか。
この人日の節句の習わしが、無病息災や立身出世を願い、7種の若菜(野菜など)を入れた汁物「七種菜羮」を食べるというものだったようですが。
それが奈良時代に日本に伝わったのが始まりで、元々日本にもあった風習……年の初めに若菜を摘んで生命をいただく「若菜摘み」と融合する形で、若菜・春の七草を入れたお粥を食べる日として定着。
そのお粥に入る七草であるセリ、ナズナ(別名:ペンペン草)、ゴギョウ(別名:ハハコグサ)、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、スズシロ(大根)。
「セリ・ナズナ/ゴギョウ・ハコベラ/ホトケノザ/スズナ・スズシロ/春の七草(これぞ七草)」
……と、テンポよく短歌のリズム「5・7・5・7・7」に乗せて覚えると良いようです(^▽^)
鉄分が多く血液量を増やす効果があり、香りよく食欲の増進が期待出来る、『「競り」勝つ』意味を持つセリ。
熱を下げ、利尿作用、解毒作用があると言われる『汚れを払う』意味を持つナズナ。
喉の痛みや咳を和らげると言われる、『仏様』を指すゴギョウ。
タンパク質とミネラル、ビタミン豊富で、虫歯予防や痛み止めに良いと言われる、『子孫繁栄』の意味を持つハコベラ。
食物繊維が豊富で皮膚炎の改善に役立つと言われる、『仏様がゆっくりと座っている』イメージのホトケノザ。
消化酵素ジアスターゼを含み、消化促進、解熱作用があると言われる、『神様を呼ぶための鈴』の意味を持つスズナ。
スズナ同様ジアスターゼを含み、消化促進、風邪予防に良いと言われる、『清らかで汚れがない』イメージのスズシロ。
この、春の七草を全て合わせると約12種類もの薬膳効果があるとされ、ビタミンとミネラルも豊富に。
昔は冬に不足しがちな緑黄色野菜、ビタミンCを補給する意味での健康習慣でもあったようですが、現代の七草粥は、お正月にご馳走の食べ過ぎで弱った胃を労る養生食とも言えそうですね(^^)
……と、知れば知るほど面白い、興味深い人日の節句・七草の日ですが、そんな背景の元、何時の頃からか我が家の食卓にも取り入れるようになった人日の節句のお粥さん。
今は七草セットが身近で手に入るので、簡単に七草粥を作る、食べる事も出来ますが、我が家ではあえてそれに拘る事なく、その時手に入った旬の野菜や新鮮な青菜を使ったお粥を味わいます(^O^)
……そんな今年の人日の節句・今日の朝の食卓は、ただただシンプルな小松菜粥に(^ー^)
ひとつだけ拘りポイントがあるとすれば、「炊いたご飯」でなく「お米(白米)」から炊き上げる事(^^)b
土鍋で炊くのが一番美味しいのかも知れませんが、今回は炊飯器にお任せして。
炊き上がった白粥に、お気に入りの天然塩(天日塩)・恵安の潮と、刻んだ小松菜をそのまま加えて10分ほど蒸らし……。
その鮮やかな彩りと、程よく残ったシャキッと食感も一緒に楽しみます(^∇^)
そんな今日のお粥さん、朝に食べ切れなかった分は、この後また別のお粥メニューにリメイクの予定です(^▽^)
この1週間を振り返ってみたら……。
2024年始まって以来ずっと、ほぼ蕎麦か玄米(酵素玄米)のどちらかが主食となっている我が家(^o^ゞ
松の内明けとなる明日から15日まではまだお正月(小正月)が続きますが、どうやら今年もまた、お餅と無縁のお正月で終わりそうですf(^_^)
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