その日以来、写ルンですを持ち歩くようになった32歳のフォトウォーク体験談【しんやとよーへい関東超成長プログラム】
「フィルム、続けたほうがいいですよ。写真がうまくなるから」
一日の終わり、ボソッとささやかれたことが、頭から離れない。
9月27日、urbanさんと杉本さんを講師に迎えたしんやとよーへい企画のフォトウォークでの一言。
一人一台の写ルンですを握りしめ、神奈川県の野毛から、ぷらぷらと象の鼻パークまで歩いた撮影会はあっという間でした。
あ、遅れましたが、みなさん、はじめまして。しんやとよーへい関東メンバーのたけもとです。もしかしたら、今後もちょくちょく出てくるかもしれません。
今回は、写ルンですフォトウォークの体験談をお届けします。
「写ルンです」最後に触ったのいつです?
さて、今回は、写ルンですフォトウォークなので、
もちろんみんなのカメラは、富士フイルムさんの「写ルンです」。
仕様は、SS140、F10、ISO400。
普段、目で見てる景色より、3倍くらい暗い感じですね。
(あくまでも筆者の感覚であり、根拠はございません。)
画角32mmなので、ちょっと広角より。
男女問わず手に馴染むサイズ感が特徴。
恥ずかしながら、写ルンですって、修学旅行なイメージなんですよね。
それはもう、数十年前。なつかしい思いに浸りながら、楽しんできます。
(みんな写ルンです持つと楽しそうな顔になってました)
まずは、今回20年ぶりに写ルンですを使う、素敵な機会を作ってくださった企画メンバーの紹介。
写ルンですフォトウォークの仕掛け人で、オールドレンズと言えばこの方。urbanさんこと鈴木 啓太さん。
#嫁グラフィーの生みの親で、しんやとよーへい関東超成長プログラムの仕掛け人、杉本優也さん。
モデルさんは上から順に、るかさん、葉月由菜さん、くららさん、桜木聖茄さんの4名。
最後は、Special Thanksカメラはスズキの鈴木さん。
鈴木さんは当日、33人分の写ルンですを現像&データ化&プリントして届けてくださった神です。
朝10時集合。ディープな町、野毛でのフィルムスナップ
当日の天気はすこし明るめの曇り。
フラッシュをつけるかどうか、絶妙な光加減。
夜は人でにぎわう飲み屋街も、朝は静けさを取り戻す。いい光と背景を探して、4チームに別れてさっそく撮影開始。にしても、くららさん、めっちゃ楽しそうだな…。
ジーーッ、ジーーッ、ジッ、カチッっと巻き上げる音に思わずにやけてしまう。
カシャッ。少し乾いたなつかしい音。
光がやさしく回って、フィルムの粗さと相まって良い感じ。
フラッシュをオンにすると、少しハイライトが入るミックス光に。フラッシュが強すぎないので、自分と被写体さんや、被写体さんと壁との距離で調整できるのが面白い(有効距離は1~3mくらい)。
壁がないところだと、こんな感じに背景を黒くしちゃう楽しみ方も。
写ルンです、楽しいな…これ…。なんで今まで使ってなかったんだろう。これは癖になる…。
象の鼻パークへ移動。カメラマンは時間通りに移動できない民だと知った
野毛での撮影も楽しみつつ、象の鼻パークへ移動。
20分くらいで着くはずが、移動に1時間かかったんじゃないだろうか。
原因は、これ。
※通行人がいない時間・場所でのみ撮影しています※
いい背景や光があると、誰かがカシャッ。それをみて、周りの人がカシャカシャッ。BankART前の信号なんて、何度見送ったことか。カメラマンって、常に光と撮影スポットを探し、気の向くまま撮り続ける人種なんですね。
そんなこんなで、寄り道を経て象の鼻パークにたどり着き、みんなで写ルンですを使い切るまで撮影に。
タイルも芝生も可愛い。写ルンですは、覗き穴とレンズがズレていたり、撮った写真をすぐ確認できなかったり、枚数が限られていたりといつもより緊張感がある撮影体験。中でも、27枚の枚数縛りが一番大きかったですかね。
デジタルだと枚数を気にすることはまずなくて、たくさん撮った中から好きなものを選ぶのが当たり前。同じ場所でも、寄ったり引いたり、下から上から、右から左から。今回は縛りのおかげで、撮る前に動いて探して比較して、撮らない判断をした上での撮影になりました。「あ、今!カシャ!!」みたいな瞬発力も写ルンですの良さで、どっちも撮れるのでよりカメラマンの個性がより濃く出た撮影会になった気がします。
撮り終えた写ルンですを回収し、カメラはスズキの鈴木さんは現像へ。あぁ、すでに講評会が待ち遠しい。けどお腹すいたな。
現像を託し、中華街で腹ごしらえ。そして港の見える丘公園へ
ということで、撮影のチームごとに、中華街でランチ。
え、こんな美味しそうに小籠包食べれます?
甘いものは別腹。めっちゃ美味しそうに食べるやん。
そして、港の見える丘公園へ。
ここからは、自分のカメラで撮影開始。午前中は27回しかシャッター切ってない反動なのか、シャッター音が止むことはなかった…。
全方位で褒めて伸ばすurbanさんの講評会は、満足度爆上がり
現像を終えた鈴木さんも合流して、最後の講評会に。名前が呼ばれて現像されたネガとプリントの束を渡されると、まだ中を見ていないのにニヤニヤが止まらない。
講評会は、現像した写真の中から、
・2~4枚で組み写真
・今日のベスト写真1枚
を27枚の中から重複なくセレクトし、投票し合う形式でした。説明を聞いている間も手元にある写真を見たくて、そわそわ。いざプリントを見た時の笑顔よ。
▼できた組み写真の作例はこんな感じ
utaさん
なやさん
きよてつさん
※当日の写真は、#urbanフィルム教室でも一部御覧いただけます。
-組み写真は“捨て写真が捨て写真じゃなくなる”から、面白い-
組み写真を作るときは、被写体の寄り引き、看板や手など部分的なカットなどストーリーにあわせてバランスを考えるのが重要。単体だと成立しない写真が、ストーリーを支える重要なカットに化けることも組み写真の醍醐味でした。
講評会では、組み写真を投影しながら本人の説明を聞きつつ、ひたすらにurbanさんがストーリーや写真の何がいいのかを言語化して講評してくれるのが心地よかったですね。
(講評の具体的な内容は、参加者特権ということで割愛)
そんな、urbanさんの作例はこちら…
ただの、反則でした。最高すぎる。
▼【今日のベスト写真】はこちら。
けーじさんが投票でMVPに!
カメラはスズキさんから賞品としてカメラが…と思いきや、この写真で被写体として頑張ってくださったくららさんにプレゼント。
(写ルンですフォトウォークだけどKODAKさんなのは内緒。)
まとめ:
・設定が固定なので、よりシーンや光を捉えることに集中できる
・27枚縛りがいい感じに撮影体験を引き締めてくれる
・出来上がりまでのワクワク感が癖になる
本質的には、デジタルかフィルムかは関係なく、撮りたいイメージをもとにシャッターを切ることに変わりはありません。制限が加わるだけで、モデルさんや風景との向き合い方が変わる不思議。
特にシャッターを切る前の判断が増えることが、普段の撮影と違って新鮮でした。デジタルで撮影するときは、レタッチで編集する前提で気になったものは全部撮影していたので、同じ時間でデータは600~1,000枚。レタッチとトリミングでよくなりそうと思って撮ってもお蔵入りするカットって結構多いですよね。
そうそうって思った方、写ルンですおススメです。
アウトロ
丸一日のフォトウォークが終わり、アフタートークしてる間に話題はフィルムカメラへ。
「そういえば、たけもとさんフィルムってやってるの?」
「やーやってないんですよね。沼る気しかしないんで」
「フィルム、続けたほうがいいですよ。写真がうまくなるから」
「買います」
はやっ…。
写ルンですみたいな使い方ができるものがいいとオーダーして、その場でいくつかおすすめも教えてもらいました。今日の体験が楽しすぎてハマっちゃいましたね。今日より前に勧められていたら絶対に買わなかったと思います。まずは、写ルンですを持ち歩きますけどね。
きっと「フィルム、続けたほうがいいですよ。写真がうまくなるから」って一言は忘れないんだろうな。自分も誰かに言う日がくるのかと、考えてしまったり。
さて、そんな楽しい体験ができるのは、オンラインフォトサロン<しんやとよーへい>だけ!?気になる方はぜひご参加ください。(よし、これで宣伝ばっちりだ…ふぅ…)
企画:しんやとよーへい
文章:たけもと
オフショット:かなえ