見出し画像

2022年4月の色々(やがて海へと届く/DYGL×ミツメ/浪漫革命×MONO NO AWARE/#ケープロ名古屋)

やがて海へと届く

先行上映会で観た。誰かの全てを思い知ることなんてできないけれど、それでも、それでも、と思いを馳せることの愛しさを募らせる映画だった。あの日の言葉の続きや、いつか見ようとしてた景色も、全てはどこかで繋がって、きっとまた会えるはず。喪失の受容と再生、その先を美しく描き切っていた。


浜辺美波の浮世離れ感は見事だったし、相反するようでよく似た主人公を岸井ゆきのが演じる完璧なキャスティングだった。演出面だと突然現実が濃く映し出されるシーンがあるので、そこは事前に出すべき注意書きかな、と思った。そういう部分を超えて普遍的だし誰しもに寄り添える作品なはずなので。

中川龍太郎監督の舞台挨拶も良かった。詩人として表現を始めたという話はすごく腑に落ちた。そして失うことを繰り返し描いてることにも深く納得。風景に台詞を託すことも多く、静かな描写が魅力の監督だけど本作では作風で大きく踏み出した部分もあったがそれでも芯が一切ブレてないと思った。




4.4 DYGL×ミツメ TOUR@名古屋CLUB QUTTRO

こういう対バンのラインナップにこそ本当に"東名阪"を強く感じる。いいサーキットイベントの素敵な流れかのようなツーマンライブ。だいぶベクトル違う組み合わせだと思っていたし、実際かなり受け取り方も盛り上がり方も違ったけど不思議なものでしっくりも来る。のめり込んで見入ってしまう切なくシュールな邦画と、若さだけで突っ走っちゃうような恋と青春と内省の洋画の2本立て上映会のような。センスの良いセレクターがいらっしゃる。

先攻はミツメ。初めて観たのだけど、堪能するしかない素晴らしいグルーヴだった。淡々としてるんだけど不意にものすごく感傷的だし、穏やかそうに見えて何か急に不安な気持ちにもさせてくる。ライブだとギターワークの奇妙さに痺れるし、こんなに踊れるリズムになってるとは。肉感的な演奏、ってこれだ、というムチムチでつやつやのサウンドデザイン。「エスパー」が名曲すぎるのは勿論、シメの「煙突」は歌い出しでゾクゾクしちゃった。

DYGLには熱狂。去年の3rdでミドルテンポ曲を一気に更新してて、その沁み方がハンパなかった。いつの間にかネバヤンのドラムがサポートで叩いててギター3人の編成に。彩りも豊か。「Half of me」は名曲すぎる。全ての“君と出会って恋が進展していく”シーンのサウンドトラックだろう。そしてアンコールではミツメも迎えて9名で大音量共演。Pavement「Summer Babe」、2組を繋ぐサイケでラジーな魅力溢れるナイスな選曲だった。音デカすぎ!



4/6 浪漫革命「共闘vol.2」(ゲスト:MONO NO AWARE)@名古屋CLUB QUATTRO

名古屋に来てからの平日、特に水曜日はだいぶハードな日が続いていて。そういう時にこそ息抜きにライブを、と思いつつもこれがどんどん楽しみと疲労感のせめぎあいになっているなぁと思い始めたこの頃。このツーマンは週半ばのひとときのエスケープのような温かみがあった。MONO NO AWAREは奇妙で、浪漫革命は青く、どちらも素晴らしい歌心と郷愁を誘うメロディがある。疲れた体に染み渡り、故郷を懐かしんでしまうような対バンだった。

先攻のMONO NO AWAREは10日ぶりに観た。全アルバムから満遍なく選曲されたセトリ。IMAIKE GO NOWとの違いもちゃんとあって嬉しかった。2曲目から「マンマミーヤ!」を久々に聞けたし、バチバチのダンスビートが決まっていく「そういう日もある」でシリアスに踊った後、「言葉がなかったら」(加藤君のギターソロが本当に泣ける)で美しく引き締めるなどこのバンドの豊かな音楽性を存分に味わえる。飄々として切実、とても好きな塩梅だ。

ホストバンドの浪漫革命は今はなき天神コアのスピンズでインストアイベントを観たことなかったけど、そういえばしっかりとバンドセットで観たのはSunset Liveのオープニングアクトだった。なので野外の晴天で観る系のバンドだという認識でいたけど、あれから2年半ですっかり色んなタイプの曲を揃えてて見応えは十分だった。好きな要素を何でもやりたいということが全ての曲から伝わってくる。若々しさが漲る、無敵感がずっとあって良かった。


4/17 K-PRO名古屋ライブ

先日のアメトーークでも特集された東京のお笑いイベンターK-PROが久々に名古屋に来るということで3日目に歓喜して参加。スタンダップコーギー、金の国、パーパー、まんじゅう大帝国、ウエストランド、虹の黄昏、ストレッチーズ、ザ・ギース、Aマッソ、ヤーレンズ、磁石の計11組。つくづくすごいメンツだと思う。ニューカマーも、賞レース組も、テレビ組も、オンバト世代も地下からの使者たちもそれぞれが持ち場で大暴れしていた。なんと配信が本日まで観れそうなので是非とも。特にFITSLUCKLIVEはヤバかった。


16:00からの大須の先頭はガッチリのネタ寄席で濃厚だった。虹の黄昏で虫がオンステージしたのがあまりにも面白かったけど、ネタもそれぞれ強度あり。エンディングにて金の国がなぜかスネてトークしようとしない→Aマッソがキレて金の国を追い出す→ドッキリで磁石のG-1グランプリを祝う→金の国が先ほどの態度を土下座する、の良い4コマ撮れた。

そしてFITS LICK LIVE。パーパーを除く10組によるシャッフルユニット即興漫才、予想通りの名演揃いだった。奇跡を起こしまくる組もあれば大事故が笑いに繋がるような組もあり、荒削りなドリームマッチとして素晴らしい興行だった。それぞれ得意な方向に持っていこうとする瞬間がゾクゾクした。

優勝のまんじゅう大帝国・田中×磁石・永沢、圧巻だった。トーンと間の合わさり方が抜群だった。ボケを待つという格好よさとボケの理解力がたまらなかった。1番手の金の国・桃沢×ギース高佐はまず大喜利合戦に持っていく構成の作り方が凄すぎたし、ウエストランド井口×ストレッチーズ福島も井口さんのコントロール力が見事。彼のMC力はマジで凄い。

まんじゅう大帝国・竹内×スタンダップコーギー三森は普段ボケなはずの三森の才能が開花してた。金の国・渡部×ウエストランド河本はズレの極みでこれぞまさに即興のレア感だな、、と。ヤーレンズ出井×虹の黄昏かまぼこは無茶苦茶やってたけど仲の良さは出てて思わず投票しちゃうくらいには笑った。悪ノリがそのまま笑いに繋げられてしまう関係性イイ。

個人的ベストアクトはスタンダップコーギーうどん×Aマッソ加納、圧巻のマンガ漫才。加納さんってマジですげえのよ。ヤーレンズ楢原×磁石・佐々木は仕上がった状態を観たくなるような可能性を感じた。Aマッソ村上×虹の黄昏野沢は狂気と悪ふざけが混沌。ギース尾関×ストレッチーズ高木は大喜利力と的確さが奇跡の相性。満足度があまりにも高かった!あと高木くん、マジで若手随一の仕切り力じゃないですか。見惚れてしまった。そして僕の投票。

そして芸人さんと初めて写真撮ってもらった。虹の黄昏の野沢ダイブ禁止さん。バンドマンみたいな佇まいだったし、すげえカッコよかったな、、、


#日記 #イベントレポ ##映画レビュー #映画感想 #備忘録 #note映画部 #映画鑑賞 #邦画 #映画の感想 #日本映画 #映画紹介 #映画メモ #映画日記 #映画備忘録 #ロック #邦楽 #ライブ #ライブ日記 #ライブレポート #ライブレポ #イベントレポ #イベントレポート #お笑い #漫才 #コント #やがて海へと届く #ケープロ名古屋 #DYGL #浪漫革命 #mononoaware #ミツメ 

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集