Day3 8.25 WILD BUNCH FEST.2019@山口きらら博記念公園
最終日。この日は3万5000人を集めてソールドアウト。初日、2日目の1.5~2倍くらいは居たんじゃないかというような賑わい。メンツ的にはそりゃ売り切れるのも納得だけど。これが炎天下だったらだいぶキツかったろうなぁ。雨のない涼しい曇りという野外フェスに理想的な気候で最高だった。ワイバンはこの日の成功をリファレンスとして、これからも伸びていって欲しい!
Alley oop 11:00- Hump Back
朝イチからどんだけ人集めるんだっていう程。もうZeppクラスなのでそりゃ人気なんだろうとは思ってたけどいざ現場を観ると、その支持のされ方に目が丸くなってしまった。チャットモンチー直系のガールズバンドと聴いていたけど、出自はパンクロック畑ゆえに叩きつけるような無骨なカッコよさがあった。手拍子に対して、「ドラムがおるから拳だけお願い」と要求してたのとかね、あぁ自分らのやり方をもう見つけてるんだな、と。「星丘公園」の合唱、美しかった。
-setlist-
1.拝啓、少年よ
2.短編小説
3.クジラ
4.僕らは今日も車の中
5.月まで
6.LILLY
7.星丘公園
8.恋をしよう
Tube riding 11:40- サイダーガール
こちらもすごい集客。アー写には顔を出してなくて、モニターに映る顔もぼかされていた。シュッとしてるのにな、勿体ない、と思うのは俗すぎるのだろうか。メンバーの代わりに年度変わりで若手女優がアイコンとして活動する手法とか、ネットカルチャー発っぽい打ち出し方をしつつ、サウンドは実に地に足の着いたオーセンティックなギターロック。バンド名の時点で想起されるイメージをばっちり引き受けたうえで、「なまけもの」とか小ズラしも巧いなぁと思った。
-setlist-
1.エバーグリーン
2.パレット
3.なまけもの
4.ハートビート
5.メランコリー
6.約束
7.クローバー
Alley oop 12:20- ズーカラデル
地方でライブを頻繁にやるにようになったのはまだ1年足らず、なのにビッグフェスにもラインナップされているのが頼もしい。彼らが歌う情けなさやロマンチシズムはロックフェスのマッチョイズムや享楽性とは距離のあるものだと思っていたけれど、そんなバンドたちにも希望を感じるアクト。声を合わせて歌いたくなるでっかいメロディは、大自然との親和性も高かった。静かに立ち上がる暴走感情を描く「前夜」が、名曲「アニー」へと繋がるの、映画のラストシーンみたいだった
-setlist-
1.漂流劇団
2.イエス
3.恋と退屈
4.友達のうた
5.花瓶のうた
6.前夜
7.アニー
Tube riding 13:00- yonige
どうしてもアッパーな曲を畳掛けがちな35分の中で、どっしりしたバラードで最初と最後を固めて、重心低めのナンバーを織り交ぜた非常にマイペースなセトリだった。「曇り空が似合うバンド」を自称していた通り、彼女たちが我々に与えるのは非日常でなく、圧倒的な解像度の日常なのだと思い知らされた。サポートギターに元LILI LIMITの土器大洋氏が参加、曲を分厚く、表情豊かにしていた。流石は名アレンジ請負人!
-setlist-
1.往生際
2.リボルバー
3.アボカド
4.サイケデリックイエスタデイ
5.2月の水槽
6.さよならアイデンティティー
7.春の嵐
Alley oop 13:40- Age Factory
これは3日通しでも1番衝撃的だった。ぶん殴られたみたいな気分。というのも、4年前に佐賀でアルカラとの対バンで観たことがあって、その時は残響系っぽい声の渋い歌モノバンドだな、という印象で。それが今回観たら、「俺たちが新時代だ」とギラギラの目つきで叫びまくるハードコアバンドに変貌していたのですよ!こう進化するのか、と。メンバー全員、自分の出す音への自信と誇りが凄まじい。それが一塊となった時の殺傷力たるや!完全に心を撃ち抜かれてしまった。
-setlist-
1.GOLD
2.WORLD IS MINE
3.Puke
4.RIVER
5.CLOSE EYE
6.See you in my dream
7.TONBO
Bandits Stage 15:00- UNISON SQUARE GARDEN
ワンマンにもいっぱい行ってるけど、彼らはフェスの曲目にも毎回2,3曲ほど「それやる?!」って曲を入れてくるから見逃せないのです。今回は「instant EGOIST」と「マジョリティ・リポート」で。それぞれ曲調は陽気だけど、歌っていることは<地蔵さん、それくらいは、許されて?>やら<ライブラリのアップデートは楽じゃないよね>だったり、何ともシニカルでにやにやしてしまった!でも、初めて野外で聴いた「オリオンをなぞる」は至上の絶景。オモテとウラを交互に見せる不敵な企みが見える良いセトリ!
-setlist-
1.Catch up,retency
2.instant EGOIST
3.シュガーソングとビターステップ
4.マジョリティ・リポート(darling,I love you)
5.オリオンをなぞる
6.天国と地獄
7.君の瞳に恋してない
Tube riding 15:40- KANA-BOON
Pirates Stage 15:50- クリープハイプ
2013年らへんのシーンの代表格が思いっきり被るという事態。時代も移り変わっていくんだなぁと。クリープハイプのリハでの「愛の標識」「大丈夫」「左耳」とKANA-BOONの本編での「1,2 step to you」「ないものねだり」が交互に聴こえてくる時間があって、周りの人もみんなそれぞれに反応しあっていた笑。クリープハイプのほうに主にいたのだけど、「まっさら」だけはどうしても聴きたくて行った。これからどんどん定着していくんだろう!
Alley oop 16:20- Creepy Nuts
この前々日にDJ松永が大会で日本一となり、ラッパーR-指定ともども本当に日本一のHip Hopユニットとなった。その祝いの席のような気分で来たわけだが、パフォーマンスに浮かれは一切ナシ。それこそ、自分たちの「生業」を徹底的に見せつけ、ホンモノを知らしめる王者の時間だった。聖徳太子ラップというキャッチーな催しを休止し、Rの喋りでスタンスをプレゼンしていくのも、これからの彼らの言葉と音楽との向き合い方なんだろうなぁ、と。ロックフェスをひっくり返した、その後の彼らが楽しみでならない。
-setlist-
1.板の上の魔物
2.助演男優賞
3.よふかしのうた
4.トレンチコートマフィア
5.合法的トビ方のススメ
6.生業
Pirates Stage 17:30- [ALEXANDROS]
このフェスには初年度から出演している常連。マジックアワーな時間帯には彼らのようなスケール感のあるバンドがよく似合う。BIGMAMAのリアドがサポートドラムとして参加しているのだけど、彼の叩くビートはサトヤスのものと違い猛々しく突っ走るような魅力がある。だから「Dracula La」のようなドカスカした曲にはぴったりで、ゆったり観ようとしていたけど思わず立ち上がって飛び跳ねてしまったよ!ずっと野外フェスで聴きたかった曲だというのもあるのだけどね!
-setlist-
1.Adventure
2.Dracula La
3. starrrrrrr
4. Kick & Spin
5.月色ホライズン
6.ワタリドリ
Tube riding 18:20- キュウソネコカミ
昨年のGOLD SOUNDZで夕方のキュウソは良い、というのはお墨付きだったけど、今回は"ステージサイズの降格"と"WANIMAの裏"という燃料もあったので牙を研ぎまくってきてた様子。最初っから飛ばしまくり噛みつきまくり、「WANIMAはヤンキーではないけど見た目がイカついから言いやすい」という各方面に配慮した言付けと共に<ヤンキー怖い>を言うの趣深かった。それ以降は観客席に出ずっぱり。「真面目に」の気迫に鳥肌。急遽のアンコール含め、祭りの終わりを楽しく彩った。
-setlist-
リハ1:良いDJ
リハ2:TOSHI-LOWさん
リハ3:ブルース
1.MEGA SHAKE IT!!
2.メンヘラちゃん
3.ギリ昭和
4.DQNなりたい、40代で死にたい
5.推しのいる生活
6.ビビった
7.真面目に
8.The band
-encore-
9.ハッピーポンコツ
Pirates Stage 19:15- サカナクション
『832.194』をリリースしてからその収録曲たちを聴くのを心待ちにしていた。6月までのアリーナツアーを踏襲したオープニング、そして映像演出で盛り立てながら、ギターノイズの音と共に「モス」が!既に過去曲に劣らぬ狂騒、即効性がすごい。夏の夜空にトロピカルな感傷が溶けていくような「忘れられないの」は、新たな空気を吹き入れていたし、何といってもたっぷりと尺を取って引き込んだ「ワンダーランド」の強烈さ。ややぽかんとしてた人も多かったようだけど、これをやるのがサカナクションなのだよ!
-setlist-
1.アルクアラウンド
2.夜の踊り子
3.陽炎
4.モス
5.忘れられないの
6.ワンダーランド
7.ミュージック
8.アイデンティティ
9.新宝島
WILD BUNCH FEST.2019の3日間の感想はおしまい。前年に台風キャンセルで行けなかった分、3日とも行くしかないだろうという気持ちでずっと動いていたので無事に終わったことがとても嬉しい。3日とも過ごしやすくて、きっとこんな最高の状況は滅多に出会わないだろうと思いつつ、来年も是非程よく涼しめで。あと、ヘッドライナーはELLEGARDEN、ナンバーガール、BUMP OF CHICKENにしてほしい、無謀なことでも言うだけタダだからさ!
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