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演劇を観た(シベリア少女鉄道「メモリー×メモリー」/万能グローブガラパゴスダイナモス「ほとんどの夜になまえはない」)

12.13 シベリア少女鉄道「メモリー×メモリー」(アーカイブ12.22まで)

テレ東深夜作品で大好きになった土屋亮一氏の拠点、シベ少の公演を初めて観たのですが、、これ現実?って思うようなとんでもない作品で、ちょっとびっくり。調べて観ると大体の作品がこんな風に後半が崩壊していく構成らしく。土屋さんだし、何かは仕込んでくるだろうと身構えてて、何なら最初全然面白くなくて3000円勿体ない、、とまで思いかけたのだけどある瞬間以降、全てを超越していってしまい、最終的に手を叩いて笑ってしまった。あ、これ、もしかして、、ってなって以降のワクワクが止まらなくなる。

シベ少、これ色々権利的にアレすぎて映像化あんまされてないのかな、とか色々納得いきすぎた。微ネタバレですが、メタ的な視点って大好きだなと思うと同時に、本作にはメタに加えて一要素乗っかってて、そこの取り扱いの奇妙さがずっと狂気じみていた。主演のりったんが僅かに観客の視点で在り続けてくれたのが唯一の救い。でもやっぱこういうぶっとんだ作品ってりったんのちょっと舌足らずな発声がすげえ似合うんだな、と。ラストはちょっとどうかしてるくらい面白かった。あれよく笑わずにできるなぁ。名女優。


12.20 万能グローブ ガラパゴスダイナモス 第27回公演『ほとんどの夜になまえはない』@甘棠館Show劇場(生配信12.24にあり)

こちらは現地での鑑賞。福岡の劇団、15周年記念公演。前作「甘い手」同様、複数の登場人物が交差し合いながら進んでいく構成。とにかく劇団員のキャラ立ちが凄すぎるので、誰も誰かに引け目をとることなくしっかり見せ場を作り笑いを持っていけてしまうのが圧巻である。あらゆる面で群像コメディに長け過ぎている。若手メンバーがぐんぐんその持ち味を全開にしてきていて、実に頼もしい。5,6人の劇団ならまだしも10数人を擁する劇団でこんな作劇ができてしまうの、やはり15周年の賜物と言うほかない。

まずもってタイトルがいいな、と思う。そうだよな、と思う。だからこそ、そのほとんどに入らなかった、こりゃいつまで経っても何だか思い出しちゃうな、って夜のことがずんと胸にくる。どったんばったんな笑いの中にしっかり忍ばせたやりきれなさ(それはやはり、コロナ禍が生み出したものなのでしょう)が良いスパイスになってた。最後の椎木さんの台詞、グッときちゃったな。あと相変わらず音楽のチョイスが好みすぎる。ズーカラデルの「ころがる」の使い方、これが完璧。イントロの時点でにやけちゃったな。

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