街録chがもたらす良い効果
私は「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜」(通称:ガイロク)というYouTubeチャンネルが好きだ。
街録chは三谷三四郎さんというフリーのディレクター(元々テレビのバラエティ番組の制作に関わることが多かったらしい)が、街中にいた人に取材を申し込んで、いきなり生い立ちをインタビューするという番組だ。
最近では街中でたまたま出会った人へのインタビューはだいぶ減ってしまい、有名人・世間を賑わせた人・自分から出演を志願した人が中心になってしまった。
しかしこのチャンネルは実に多種多様な人々の生き様や考えを知ることが出来て、非常に知見が広がる。
包み隠さず本音を話しているであろう人、かなり盛ってる若しくは嘘をついているであろう人、出演を機に売れたいという欲望が丸出しの人など…、実に色んなタイプの人がいる。
私自身は人間が嫌いなので普段出来る限り人と関わらないように生活しているが、とはいえ他人の生き様や考え方に興味はある。
だから街録は私にとっていい勉強になる。
このチャンネルを見ていて驚くのは「出演したい」と自ら志願する人が多いらしいこと。
そしてインタビューが終わる頃には、どんな壮絶な話をした後でもスッキリした顔をして去る人がとても多いこと。
これについて自分なりに考察してみると、三谷さんのインタビューは正にカウンセリングの効果をもたらしているのだと感じた。
カウンセリングというと、悩みを打ち明けてアドバイスを貰えるものというイメージを持ってる人も多いかも知れないが、実はそうではない。
良いカウンセラーというのは、自分の意見は話さず、一切否定をせず、聞き役に徹するらしい。
ごく稀にインタビューの途中で説教してしまっている時もあるが、基本的に街録では出演者の話を否定したり遮ることなくひたすら話を聞いている印象だ。
だから出演者も安心して、(全世界に公開されるのにも関わらず)かなり深い話をしてしまうんだと思う。
普段頭の中で断片的に考えてるようなことも、人に話をすることで内容が整理される。
そして第三者からアドバイスを受ける以前に、自ずと打開策が見つかったりもする。
また言語化(アウトプット)することでストレス解消にもなる。
私自身は街録ウケしそうな生い立ちネタは多々あるものの、絶対に世間に顔を晒して自分の人生を語るのは嫌だ。
顔を晒さずとも同じ効果を得られるものがnoteだ。
ここに自分の考えを書き殴るのはとても良いストレス解消になる。
本当に記事を読んでいるかは怪しいものもあるが、スキをもらえるとやはり嬉しい。
実は文章を書くのにとても苦手意識を持っていたが、こうやって毎日書いていると意外としっかりとした文章が書けている自分を誇らしくも感じている。
最後に私がお気に入りの回を紹介したい。
初めてこの動画のサムネを観たとき、失礼ながら偽善者じゃないかと思ってしまった。
でもインタビューを聞いて、一瞬でもそんな考えが浮かんだことを心底反省した。
自尊心が高い人というのは、他人に対する許容範囲がとても大きい。
多様性を受け入れるというのはまさしくこういうことなんだろうと思った。
私には到底真似できないが、少しでも見習いたい。
気分が落ち込んだ時にはこの動画を見直して勇気をもらっている。