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おばあちゃんには敵わない。愛も、あんこも。
あんこブームが終わらない。
9月からずーっと餡ものを手に取ってしまう。
甘いものは好きだが、今まではどちらかというと洋菓子の方が食べていた。
それなのに9月のある日、和菓子屋さんのあんこ餅を食べ歩きして以来、スーパーでは和菓子コーナーを必ずチェックするし、アイスはあずきバーをチョイス。さらには、500gのつぶあんパックとお餅を家に常備しているくらいだ。
あんこが切れたタイミングと年明けが重なり、新しいこと、つまりあんこ作りにチャレンジしようと思った。
レシピを見ていると炊飯器で簡単に作れるという情報が目につくが、うちに炊飯器はない。
…そういえば小さい頃おばあちゃんが、石油ストーブに鍋を乗っけてあんこを作ってくれていたっけ。
それがうちの年末年始のもう一つの顔で、お雑煮に飽きた人から順に、おばあちゃんのあんこにシフトチェンジする。
なぜか正月は「餅をたくさん食べた人が勝ち」という暗黙のゲームが開催されていて、普段は厳格な大人たちがひたすらに餅を食べ続けていた。
飽きたのならやめればいいものを。今思うとめちゃくちゃおもしろい。
そして、そのあんこを誰よりもこんもりと盛り付けて、そのあんこ餅を誰よりも永遠に食べ続けていたのがおじいちゃんだった。
うちにはストーブもないので、火力の強いガスコンロで勝負するしかない。
この部屋に住んでもうすぐ2年経つが、いまだに火加減に悪戦苦闘している。
今回はこちらの動画を参考にした。
結論、うまくいかなかった。
のだと思う。
なんだか食感がグシャっとしてしまった。
原因はおそらく、最初の煮込みで湯をぐらっぐらに煮立たせてしまったこと。
慌てて火を弱めたが、きっと遅かった。
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でも、満足度は格別だった!
きび砂糖を使ったので、ベタつかない、爽やかな甘さに仕上がった。オレンジピールと合いそうだ!
半袋(125g)で350g弱できた。茶碗1杯分のタッパーにピッタリで使いやすい。
なにより自分で作ったあんこ、達成感、しあわせ!
まだ半分残っているので、もう一度チャレンジできるのが楽しみ。
...
それにしても、世の和菓子屋さんや甘味処、製餡所はすごい。
ふっくらとしたあんこを一定の品質で提供し続けてくれていることに深謝した。
おばあちゃん、おばあちゃんが作ってたようなあんこは到底及びませんでした。
息をするように作って、いつの間にかできていて、当然のようにほくほくねっとりおいしいから、簡単なのかと思ってた。
修行しますわ。
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(コゲ散らかってるのは見なかったことにしてほしい)