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【読書記録】古代ギリシャのリアル
最近読んでいた別の本で、ギリシャ神話「パリスの審判」が引用されていた。
ギリシャ神話。
生きていると色んな場面で遭遇する(神話そのものが引用されていたり、登場人物の名前が用いられていたり)けれど、よくわからないものの一つである。
よくわからない、というのは、特に「これは神話なのかか歴史なのか」ということ。
そんな時に書店をうろついていたら、「ギリシャ神話のリアル」といういかにも!な本が売っているではないか!
パラパラと立ち読みした限り、とても面白そうだし読みやすそうだったので、早速購入。
*
ちょうど風邪を拗らせ仕事を休んでいたので、2日ほどで読み終えることができました。
読みやすさの割に注釈も含めしっかりボリュームがあり、読み応えのある一冊でしたε-(´∀`; )
※若干のネタバレを含みます。苦手な方は本書を読み終わってからご覧いただけると嬉しいです。
☑︎アポロンの圧倒的モテ男感
最初に紹介されているのがアポロン。
アポロ11号、などで名前には親しみがある神ですね。
多種多様な職能を司っている神で、オリンポスきってのプレイボーイ。
この部分までは、「あーはいはい。ド派手担当ね。」と読み流して(?)いたのですが、、
「アポロンの信託」
この会話のやり取りの例が「おぉ、、、優秀なオレ様系イケメンタイプだぁ…!」と乙女心(というかオタク心というか…)をくすぐられました(くやしい)。
☑︎推し①ヘルメス
せっかくなので、推し神を持とうという気持ちで読んでいたのですが、なかなかどの神様もクセがあり、エピソードもぶっ飛んでいて決めにくく…笑
1人はラッキーナンバー4のヘルメスに決定しました!
誕生日が4日なので、親近感があり。
あとは、ちょくちょく他の神とか人間とかのいざこざの際フォローにまわっていて、いいやつじゃん!と思ったからです。
トンチというか、狡賢さというか、詭弁に優れている庶民の味方という点にはそんなに惹かれないなぁ、なんかやだなぁとすら思っていたのですが、他の神のエピソードで出てくる「この時ヘルメスが匿った」とか「ヘルメスが仲裁してことなきを得た」系の小話から、根が良いやつにしろ悪いやつにしろ、誰かが深く傷つかないように行動できるのは素敵だなと。
私もそんな人になりたいです(切実)。
☑︎推し②ハデス
冥界の王、ハデス!
物語や漫画でもよく聞く名前です。
目がギョロッとしてクマが深く、邪悪なオーラをもつ残忍な王様のイメージでしたが、、、
実際は実に筋の通った真面目な神様なんだという印象に変わりました…!
どんな死者も平等に弔う、自分の臣下たちが怖がらないように、地上から亀裂が入ってないからわざわざ見に行く、他の神に比べて浮気をほぼしていない、女神を嫁にもらう前にその父親に話を通す、、など、
他の神のエピソードが最低(笑)なものが多い分、ハデスの真面目さに心打たれました。
やっぱり真面目な人が1番です(*´ー`*)
☑︎古代ギリシャと平安時代の共通点
最後まで読んで思ったのは、古代の人の話って面白いな、というシンプルなもの。
私は平安時代、和歌の時代が好きで、その時代がモデルの本を時々読みます。
古代ギリシャでは男性同士の恋愛も盛んに行われていたんだとか。
ただしそれにはルールがあって、ルール通りだととてもプラトニックな恋愛になります。
彼らは縛りがあるなかで、美少年の気を引くために琴を弾いたり、面白い話をしたりと様々なアプローチをしたのでしょう。
平安時代の女性は基本顔を見せません。
和歌でやりとりをしたり、髪がきれいだというウワサで盛り上がったり、実際に会うまではプラトニックなワクワクを楽しみます。
神話では恋愛に基づくいざこざが多い印象です。平安時代に作られた物語も恋物語が多いですよね。(もちろん恋愛もの以外もあるし、平安、古代ギリシャに限った話ではないですが…)
昔から恋愛は至高のエンタメというのは、世界共通なんだなと思ったのでした。
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ギリシャに行ってみたくなる、ギリシャ神話についてもっと知りたくなる一冊でした(^^)