「鈍考donkou」へ行ってきました!
こんにちは。
ライター・読書アドバイザーの瀬田かおるです。
本好きが高じて、JPIC読書アドバイザー養成講座を修了。そこでの学びによって、もっと本について知識を深めたいと図書館司書課程に入学しました。
そんなわたしがずっとずっと心待ちにしていた場所。
それが、「鈍考donkou」です。
「鈍考donkou」は、ブックディレクターの幅允孝さんが代表を務める、有限会社BACHの京都分室であり、幅さんが主宰する私設図書室と、併設する「喫茶 芳」のことです。
オープンは、2023年5月17日。
そしてオープン早々、満を持して行ってまいりました!
このnoteでは、本が大好きなだけど「鈍考donkou」のことを知らない人にはものすごーく行きたくなるような内容に。また、「鈍考donkou」にはこれから行こうと思っている人には予習になるような内容で書いてあります。
いまのうちに言っておきます……。
本好きの人は、ぜひ行ってみてください!
心からオススメします。
ではこの辺で前置きは終わりにして、予約から訪問後について、できる限り詳細にお伝えしますね。
なお写真撮影し、投稿することについては、スタッフの方に許可をいただいて掲載しております。
ドキドキな予約初日!
「鈍考donkou」はWEB予約制です。
そして、予約開始は毎週水曜日の9時から。
2週間後の水曜日から土曜日分の予約をまとめて受け付けるシステムになっています。
オープンは2023年5月17日(水)。
よって予約初日は、5月3日(水)でした。
世の中はゴールデンウィークが始まった頃ですが、わたしは何としても行きたかったので、9時の予約開始に向け、10分前にはパソコンの前にスタンバイ。アクセス集中した場合を考え、スマホからも予約できるようにしていました。
そして9時になり予約開始!
ドキドキしながら予約に必要な項目を入力。
意外にもスムーズに行きたい日時に予約が取れました。
嬉しいっ!
ちなみに、「鈍考donkou」の営業スタイルはこうです。
つぎからは訪問当日の情報をお伝えします。
「鈍考donkou」へたどり着くまでのこと。
公式サイトでは、アクセスの仕方についてこう書かれています。
せっかくなので、このオススメの行き方で向かうことにしました。
JR、京阪電車、叡山電鉄を乗り継ぎ、最寄り駅の「三宅八幡駅」に到着です。
京阪電車も叡山電車もとてもキレイなことに驚きました。
ふたたび「鈍考donkou」を訪れたときは、叡山電車で寄り道しても良いかなと思いながらホームをあとにします。
なお、この三宅八幡駅は無人駅でトイレもありません。
ですので、叡山電車に乗る前に済ませておくのがよいでしょう。
ホームを下りてからは、Googleマップが頼みの綱。
あたりは民家ばかりで目印になるような建物が全くありませんでした。
さて、右へ行くのか、左へ行くのか……?
正解は、ホームを下りたら右です。
右へ行って線路を渡ります。
わたし左へ行ってしまったのですがすぐに気づいて方向修正しました。
最初に行かれる方は、もしかしたらこのあたりが迷うと思うのでご注意を。
あとはGoogleマップを見ながらひたすら歩きます。
少しだけ迷ったので、15分強かかったかもしれません。
民家の間の小道を歩き、水がはられた田んぼを見つつ、新緑の気持ちの良い青空の下を良い気持ちで歩きました。
……と言いたいところですが、暑かった(O_O)!!
そこで、ぜったいに忘れないで欲しいのが、日傘や帽子、そして水分です。扇子もあると良いかもしれないですね。
これから夏に向けて行かれる方は、暑さ対策をお忘れなく。
少し余裕をもって行ったとはいえ、本当にたどり着けるんだろうか?と思っていたら、ついに、無事に到着しました!
「鈍考donkou」で過ごした90分のこと。
幅さん主宰の私設図書室が京都にできると知ってから、Instagramや公式サイトを毎日チェックしていました。
そこに映し出されていた写真を見ながら、早く当日にならないかと心待ちにしていた「鈍考donkou」が遂に目の前に現れました。
玄関は施錠されており、解錠方法は予約前日にショートメールで送られてきます。
出迎えて下さったのは、併設されている「喫茶 芳」の店主 ファンさん。
「暑いなか、ようこそお越し下さいました」
穏やかで、やさしい笑顔を向けられ、これから非日常の世界に足を踏み入れるんだ……。といった感覚に包まれました。
そして、目の前には天井まで届く本棚と、そこに隙間なく並べられたたくさんの本が居座っていました。
それを見て、あ~遂にお目にかかれたんだ……と少々興奮しておりました。
それは、叡山電鉄に揺られ、三宅八幡駅から15分ほど歩き、ようやくたどり着いた感覚があったからこそ、この興奮を得られたのではないか。そうも思えました。
こちらが、興奮しながら撮影した「鈍考donkou」です。
これらの本棚はテーマごとに並べられていました。
その一部をご紹介すると……。
この私設図書室内はどこに座っても良いそう。
こんな素敵な椅子に座り目の前の木々を見ながら読書していたら、知人の家にある書斎にいるような気分になってきました。
さて、こちらの利用料金のなかには珈琲1杯のお値段も含まれています。
提供して下さるのは、出迎えてくれたファンさん。
併設されている「喫茶 芳」はカウンターがあり、こちらでも本を読むことができます。
珈琲はホットでもアイスでもOKですし、珈琲が苦手な人にはソフトドリンクも用意されています。
のどが渇いていたわたしは、早速アイスコーヒーを注文しました。
本を読みに訪れる客人のため、ファンさんのお話しする声のトーンも抑えられ、セッティングしれくれるときにも読書の邪魔にならないよう気配りされていました。
そんな静かな室内ですが、珈琲や新築の木材の良い薫りと、近くを流れる川の水音や鳥の鳴き声、そして風で葉っぱが揺れるザワザワといった自然な音が耳にとても心地良いのです。
本棚にある約3000冊の蔵書には、幅さんが書き込みをした本や、付箋が貼られた本もあって、幅さんはどの部分に読む手を止めたのか知ることができるのです。
こちらにあるすべての本に目を通したいところですが、めずらしく詩集を手に取りました。
読んだのは、長田弘さんの『人はかつて樹だった』。
なんどもなんども読み返したい詩集だったのですが、入手不可となっていました。残念。またこちらに伺って読むことにします。
読書にふけっていると、ちょっと疲れたな~と感じる瞬間も。
そんな人のために、ファンさんは甘い物も用意してくれていました。
手作りのプリンです!!
この空間で食べるプリンは格別でした。
本当に、本当においしくて一気に平らげてしまいました^_^;
こちらは別料金で660円です。
ぜひ食べてみてほしい一品です!
ただ本を読むために過ごした90分を終えて。
「今日はありがとうございました」
ファンさんのひと言を合図に、「鈍考donkou」での90分が終了しました。
日常から「鈍考donkou」という非日常の世界に招かれた90分を過ごし、また日常に戻されたようなファンさんのひと言でした。
ずっとここにいたい。
そう思いながら離れがたくも腰を上げたわたしの視線の先にはなんと、ブックディレクターの幅允孝さんがお立ちになっていました!
まさかお目にかかれるとは思っていなかったのでビックリです。
しかも一人ひとりに声をかけていただけたので、厚かましくもサインをいただきました。ありがとうございます。
そして名残惜しい気持ちをグッとこらえ、「鈍考donkou」を後にしました。
三宅八幡駅までの帰り道、90分を過ごした「鈍考donkou」で心に浮かんできたことを思い返しました。
静かな室内で、読書するだけの環境にいたのに、つい雑念が浮かんでしまうときもありました。集中するって難しい^_^;
また、読んだことのある本がこちらにもあったので手にしてみたのですが、以前感じたこととは別の感想が生まれてきました。
また日を改めて「鈍考donkou」に伺ったとき、今日手にした本を再び読んでみたいと思います。そのときにはどんな感情が生まれるか楽しみです。
今日見た木々が赤く色づく頃、ふたたび「鈍考donkou」を訪れるつもりです。
本好きのあなたなら、きっと「鈍考donkou」が大好きになるはず。
ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?