出身地を聞くと思わぬ収穫がある、かもしれない
「ちなみに、ご出身はどちらですか?」
これは私が取材をする際の常套句です。一字一句違わぬ質問を100回以上しているのではないでしょうか。
もちろん返答は千差万別です。「東京です」とか「横浜です」であっさり次の話題に進むこともあれば、「島根県の江津市です」とか「三重県の熊野市です」とか予想外の地名が出てきて、ちょっと深掘りしたくなることもあります。
カウントしているわけではありませんが、やはり首都圏の1都3県、愛知、大阪、福岡あたりは多いような気がします。北海道もけっこう多いような気がして人口を調べてみたら、福岡県とほとんど変わらず、京都府のおよそ2倍でした。
一方、人口が少ない県の方に出会うことは、やはり少ないように思います。鳥取県出身の方は鳥取での取材以外で会った記憶はありません。島根県に取材で行ったことはなく、東京で取材した先述の江津市出身の方のみです。高知県出身の方を取材したことは、まだないような気がします(出身地を聞かないこともあるので実際のところはわかりません)。
最近驚かされたのは、三重県木曽岬町出身でいなべ総合学園高校野球部OBの方を取材した11日後に、別の会社の取材において桑名市出身で菰野高校野球部OBの方に出会ったことです。年齢は5歳くらい離れていたので在学した時期は重なりませんが、奇しくも最高成績はお2人とも夏の県大会準優勝でした。あと1勝で甲子園を逃したところまで同じなのです。
出身地を聞くのは本題と関係のない雑談に過ぎないことがほとんどですが、緊張をほぐす効果が期待できますし、後に別の取材で役に立つこともあります。ゆえに、冒頭の質問は取材ライターを続けている限り頻繁に発することになるでしょう。