どんな先輩社員を紹介するか
昨日の記事に関連する話ですが、採用サイトの取材をしていると、紹介する社員を選ぶ基準も各社でそれぞれ異なることに気づきます。大雑把に言うと、若手主体で選ぶところと20代から40歳前後まで満遍なく選ぶところがあるように思います。
若手社員を中心にする会社は、入社してからの働き方を見せることを重視していると言えるでしょう。世代の近い人が先輩のサポートを受けながら成長していく姿を紹介することで、親しみやすさをアピールしつつ安心感を醸成する狙いがあると考えられます。
一方、中堅も多く選ぶ会社は、キャリアアップの事例を紹介し、長く在籍することのメリットを伝えようとしているように思います。働き盛りの優秀な人材を見せることで、こんな人になりたいと思わせようとしているわけです。
どちらもメリットはあるでしょうが、売り手市場が続く現在は、後者のほうがベターな気がします。今は第二新卒向けの求人が多くあり、短期で離職しても路頭に迷うことはまずありません。ゆえに、10年頑張ったらこんな凄い人になれる、というモデルを提示したほうが、辛抱強く続けてくれる若手が増えるように思うのです。
あとは、プロジェクトストーリーや座談会など、多様なコンテンツを通じて社員の声を伝えるのが有効だと思われます。1対1のインタビューよりもリアリティがあり、説得力が増すのは間違いないでしょう。業種・職種によっては30代以上の女性が少ない場合もあるはずですが、例えばおじさんに混じって生き生きと働く若手女性社員をプロジェクトストーリーで紹介すれば、ある程度はカバーできるように思います。
なお、こうしたコンテンツの取材・執筆は、単なるインタビューよりも熟練度が求められます。それで自分の仕事が増えればいいのにと思っているのは言うまでもありません。