やるかやられるかの世界を生きる~統合失調症である私のサバイバル術その②~パンドラの箱
油断するな!危ないぞ!
この世界を生き抜くってとても大変、どこから闇の組織の人間が自分に攻撃を仕掛けてくるかわからない。そしてそれは直接的であったり間接的であったりとありとあらゆる方法でやってくる・・・そんな緊張感の高い世界を私は日々生き抜いていっています。
しかしどうやらそのような世界を生きているのは私だけなのかもしれない、ということに気づかされるような出来事がありました。
まずはそのきっかけとなったエピソードについてお話ししたいと思います。
パンドラの箱が開いた?
ある日の妻との何気ない会話をしている中で、妻が「えっ?」、と思うことがあったといいます。
私が、「電車に乗っていると、周りの人たちがスマホで自分のことを検索してSNSで拡散しようとしているから怖いよね」、と話しかけました。
私としてはみんながそのような目に遭っているものだと思っていたので、同意を求めようとの思いからの発言だったのですが、その発言に妻はえらく驚いたといいます。
「自分はそんな目に遭っていないよ」、という妻の、私からしたら予想外の反応に私も戸惑いを感じ、また妻も私の世界のとらえ方に対して「何かあるのではないか」みたいなことを感じたようです。
私は統合失調症の診断を受けており、定期的に通院もして服薬もしています。私の病歴については後述したいと思いますが、ここ数年は一番状態が悪かった時のような状態になることもなく、いわゆる統合失調症の幻聴や妄想といった代表的な症状も無いように自覚していましたので、日ごろから妻には「じぶんはもう統合失調症は治った」、「じぶんには統合失調症の症状は今はない」、と話していましたし、妻としても私の普段の様子から、いわゆる「統合失調症っぽくない」、みたいに感じていたようです。
もっと詳しく研究しよう
そんな私の世界のとらえ方が、ある種独特であり、もしかしたらちょっと違うところがあるのではないか、なんて思ったようです。
そのためそこに妻が大変興味を持ったようで、ほかにも私がどのようにこの世界をとらえているのか、いろいろ聞いてくれました。
妻からの提案もあり、私の世界観について、二人でべてるの家で有名な当事者研究をしてみることになりました。
妻との対話を繰り返す中から、次第に私の世界の見え方というものが次第に明らかになっていきます。
妻と一緒に始めた当事者研究で明らかになった、私が世界をどのようにとらえているか、どんな世界に私が身を置いているか、自分にとっての「普通だと思っていた」、この世界の見え方について、この後からお話ししていきたいと思います。