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タイ風焼きそばを注文したら人間関係について学ぶことができた話
2か月ほど前、妻の友人の結婚式があり、遠方に行った。(私は運転手)
そこで、一人の時間が結構あったので、街を散策、その町で有名なお店に行って、しっぽりと一人でお酒を飲んでいた。
2軒目に行こうと思い、またプラプラと街を歩く。
見つけたのは、割と古めの外観をしたタイ料理屋さん。
普段、タイ料理なんて食べないけど、何か面白いことがありそうだなという好奇心と、遠方にきて一人で普段やらないことをするのも、ある意味旅の醍醐味かなと思って入店した。
店員は、日本語が片言の女性が一人と、料理場に男性が二人。
そのうち一人は外国人だった。
おっ、なんかいいねとひと思い。
私は一人だったので、カウンター席に座った。
ちょうどカウンター席の目の前に料理場がある配置だ。
席に座ると、2つとなりの席に女性が会釈してきた。つい反射的に会釈し返す私。
何となく、女性はこのお店に結構来ている人なのかもしれないと感じた。
私は女性に、何が人気のメニューなのか尋ねた。
豚肉を使った鉄板料理を勧められたが、結局メニューの端っこにあるタイ風焼きそばに決めた。笑
女性店員を呼ぶ。
「すいません、タイ風焼きそばを一つと生ビール一つお願いします。」
「はい、分かりました~。タイ焼きそばですね~。ショーショーオマチクダサーイ。」
注文が終わり、水を一口飲んだ。
女性は、私よりも年は一回りくらい年上っぽい感じ。
女性はそろろそ食べ終わりそうな具合で、料理の隣には大きい日本酒の瓶があった。
微かに見える瓶の液面は真ん中より少し下まできていた。
1人で黙々と食べるのもあれなので、私は女性に話し掛けた。
「よくここには来られるんですか?」
「はい。この間少し嫌なことがあって今日は飲みに来ました。」
ちょっと面白かった。
私は話を聞くことにした。
どうやら最近まで勤めていた会社で、上司と馬が合わずやめてしまったとのことだった。
私自身も、ちょうどそのころに上司からパワハラを受けるなどして、適応障害になって休職した時期だったので、近しいものを感じた。
宿に帰る時間が迫っていたことから、あまり長居はできなかった。結局30分程度その女性と話しながら飲み食いしたところで私はお店を出た。
女性とは名前も年齢も明かさずに話していた。
初対面の人と話すときは、特にお互いの身分を明かさないで会話することが多いと思う。
ただ、それくらいお互い不透明であるほうが、変に自分を飾らないし、誇張して自分を良く見せようとも思わずに会話できる。
日常生活でも同じだ。
会社での人間関係も、これくらいドライというか、相手のことを深く知らないほうが、ほど良い関係になるのではないかと思う。
そんなことを学んだタイ風焼きそばでした。笑