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【諜報1/2-3】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國諜報
1 交流
2 妹 カリン
交流 3
太陽はまだ高く屋外訓練場の周囲には不弥の兵で取り囲み物々しい雰囲気で会場を包み込んでいた。
二人にとっては完全な血祭り状態。
会場の雰囲気に呑まれる事なく見物人のひとりひとりの特徴を食い入る様に見るガンはさすがに頼もしく感じられた。
ひな壇の上に立つ兵長のあいさつと一通りのルールの説明が終わるや会場はいよいよとの空気が高まり、あんな
【諜報1/2-2】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國諜報
1 交流
2 妹 カリン
交流 2
さて通例としてその年が豊作で國として安定出来ているなら毎年、年に一度、近隣友好諸国との取り決めで互の幹部を交流させて、米はもとより特産物の状況や、獣対策、疫病の有無、自衛の対策、ムラの乱れなど民の生活を念頭にして実りの推移検討から治安と規律など、國としての機能充実を計る上で貴重な情報交流を行う親善交流の時期がやってきた。
友好な國の代表
【諜報1/2-1】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國諜報
1 交流
2 妹 カリン
よそ者
訛りの違い
仕種
怖い
警戒心。
私も姉さまのように…
私も大きくなると…。
でも
か弱い草の花 踏まれてもまた咲き誇る…。
弱いままでも
強く生きられませんか?
…姉さま。
交流 1
3年の月日が流れ187年
呼國、陶工の師匠キムの小屋で話していた周辺諸国の蠢きが、この筑國を成す同盟六國でも起きていた。
支國の基
2/2「月さま」と呼ばれる僕。 これは夢?
《三》
綺麗な夜空だ。
ここはどこ?
とても静か。
耳が痛いぐらいの静けさ。
……僕の名を呼んだ?
どこからだろう?
とてもやさしく若い女性の澄んだ声だ。
あれ? どこへ行くの声が小さくなった。
……遠くにいるみたいだ。
あれ? 僕、飛んでるの?
とても高い上空から覗いているみたい。
鳥は下界をこんな風に見ているのかな?
不思議にも風の流れは感じられなかった。
とても静かなうちに、月
【試練2/2-2】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
姉さま。
そうでした。
そのように打ち明けて下さってました。
エリは、あの時、悪戯っぽく眠ったフリをしていました。
暴風の被害報告ではソアラ様の所へは
重傷者までの人員があったにもかかわらず
死者の数はありませんでした。
鬼國の長老さまのお話では人命の被害は確かでした。
日女さまが直接にお受けされたのでしょうか。
五つを数えるまで幼子の成長は難
【試練2/2-1】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
姉さま
姉さまを思うと私は胸を締め付けられます。
「月さま」の啓示を受けソアラ様への返答の他に
次の先の先までを憂えて…ご相談に向かわれました。
大婆さまからは女子衆の心を教わったとの事…
一家を支えるものそれは「食」。
一家一族を飢えさせない。その意を強くする者が中心であり、周囲の者はその強き意に導かれ安らぎを築く。
男子衆の意を強くさせ導かせ
【試練1/2-4】 陽香漂う倭國 ~娘たちの思い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
何故でしょう
姉さま
仄暗い闇のうちにソアラ様に
伝える事がおありだったのに。
大婆さまの所へ寄られて何を話されたのですか。
政 治 4
ここ社殿の厨房にある一室は儀を尽くす綱も張っていない小部屋。
日女は守り袋から石を出すと軽く握り額に当て目を瞑った。
あの時は満月より五日ほど痩せた月が美しく輝いて見えていた。
実はあの時、お守りの袋
【試練 1/2-3】 陽香漂う倭國 ~娘たちの想い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
姉さまを苦しめる
生贄という慣習。
ソアラ様 国を司るその立場から心を鬼に。
どのように ご判断されるのでしょう__
政 治 3
微妙な顔をしてソアラは小さく仕方ないとうなずいた。 そして次の声を掛けようと息を吸った瞬間、後ろの扉が勢いよく開いた。
「おばん! でざまーす!」
と元気な声で男子が入って来た。
セキという少年がその師匠にあた
【試練 1/2-2】 陽香漂う倭國 ~娘たちの想い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
政 治 2
ここ都クニの、宰ムラに祭壇のある大城山があり。そこから下ったところに社殿がある。
日女とエイは毎日祭壇から社殿を行き来をしている。
社殿では、都、臣、呼、支、鬼、馬の六國で生産された穀物や乾物、干物、キノコや山菜、塩等の掌握を主に司っている。
この時代、この倭の國の学識は上層部といえど細部まで浸透はしていない。
日女の統治する六國で
【試練 1/2-1】 陽香漂う倭國 ~娘たちの想い~
陽香漂う倭國試練
1 政 治
2 呼応
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈月さま、もし叶うのでしたら、もう一度お話しをしとうございます。
……月さま。 私です、「エリ」です。
姉さまの希望をどうぞお聞き入れ下さるようお願い致します……。
もうどれくらい経つのでしょう
セミはかわらず今もうるさく鳴いています。
(ジュワジュワジュワ、ジュワジュワジュワ――)
山の稜線に雲は流れ、季節の移り変わりも昔
【序3-3/3】 陽香漂う倭國
陽香漂う倭國國長の謀
1 力の奴國
2 誓いの実行
3 情熱の言葉と貝輪の証
情熱の言葉と貝輪の証
さてロンは捕まり深手は負ったがとどめを刺されなかった。
あの時コエの角笛と共に黒い影の動きがあり又一時退却の報せが鳴ったことで縄で引きずられる中、どうにか荷車に忍びこめられた事でかろうじて一命をつなぎ止めた。
そのロンは奴隷船の中にいた。
死の淵をさ迷いながら狼の夢を見た。
崖の上から眼差