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「声」の上げ方(#未来のためにできること)


最近、思ったことを記します。

ある県知事に対する不信任決議が可決されて、自動的に失職したという報道について、興味深い視点からその動向を観察していました。

最初に某元県知事に関する問題を目にしたのは数か月前、若者が多く利用する配信系SNSでした。

そのプラットフォームでは、その方の不正行為とされる事例が取り上げられ、コメント欄は怒りの声で溢れていました。

しかし、その中で一人だけ「〇〇知事はそんな人じゃありません。はめられています」と書き込んでいるコメントが、非常に気になりました。

配信系SNSでは、誰かを批判する内容や応援する内容の動画が日々投稿されてます。批判的な内容の動画には批判的なコメントが寄せられ、応援する内容には応援のコメントがほとんどを占めます。

時折、他の人々の意見と異なる意見を述べる人が現れると、見知らぬ人々から厳しい反対を受ける様子が見られます。

コメントする人々もそのことを理解しているため、動画の趣旨を把握し、自分の意見に近い投稿に対してコメントをするという構図が形成されています。

ここで、一つ仮定を立ててみます。動画を途中でスキップする人が50人、最後まで視聴する人が50人、コメント欄を開く人が30人、さらに動画を視聴またはコメントを読んで意見を書く人が10人だとします。

この中で、動画を最後まで視聴した50人は、投稿された内容に対して何らかの関心を持っていることを示しています。

コメント欄を開く人は、概ねこの動画に対して自分の感じたことが多くの人と一致しているのかを知りたがっている。またはこの動画に対する意見はなく動画の趣旨をより理解するために開く人が大部分を占めてます。

先ほどのコメントを書き込んだ10名の意見は、残りの20名に対して全体の意見として伝わります。

また、最後まで視聴したりコメント欄を読んだユーザーには、類似の投稿が自動的に推奨されるため、何度も同様の内容に触れることになります。

その結果、視聴を終えた50名は、投稿された情報に対して高い信頼性を感じるようになるでしょう。

動画で得た情報を他者に伝えることで、その内容は広がり続け、事実かどうかが不明なまま真実として認識される可能性があります。

このような状況になると、世間の動向に敏感なWEBニュースなどのマスメディアがその情報を報じ、投稿内容が真実かどうかの確認がないまま「事実」として受け入れられていくのです。

この現象を実証したのが「水曜日のダウンタウン」です。 8月21日の放送では、「水曜日のダウンタウン終了デマ拡散王決定戦」という企画が行われ、驚かされました。

『水曜日のダウンタウン』が終了するというデマを3人の芸人に伝え、その拡散具合を検証したもので、放送数か月前に番組側が流したデマが3人の芸人を通じて多くの人々に広まり、放送当日までに著者を含む家族4人がそれぞれSNSでその情報を目にしたことが確認されました。

おそらく、SNSを頻繁に利用する人の過半数以上、数千万人がこのデマに触れたのではないでしょうか?

現代のSNSの普及により、個人が投稿した動画を軽視することはできません。実際、1本の動画が国政に影響を与える可能性がある一方で、世の中には不確かな情報が溢れています。

冒頭に戻りますが、ある知事に対する批判が高まっていたにもかかわらず、新たな情報が出た途端に状況が一変しました。著者の感覚では、1週間も経たないうちに多くの意見が逆転し、擁護する声が多数を占めるようになりました。元知事が正しかったのか、誤った行動をとったのかは、著者には判断できません。

しかし、投稿された情報の根本を他のサイトで確認し、自分なりにファクトチェックを行った上でコメントをすることで、誤った情報が減少するのではないかと考えます。


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