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人に期待をしないように生きてきた筈が、どこかで密かに信頼と少しの期待を置いていたようで泣きそうになる自分がいる。

結局は自業自得なんだ。
自分勝手に相手に期待をして、予想に反した動きをされたら裏切られたと言う。何も言葉にして伝えたことなんてないのに我儘だけが独り歩きをしていたんだ。

幽霊のようなものなんだろう。
ただその人に取り憑いているだけの、迷惑をかけてしまう存在になろうとしている自分に呆れる。もう分かりきっていたことじゃあないか。いい加減慣れろよ。

昨日までの自分は人に期待も信頼もしないで生きていく方が変に落ち込んだり後悔することが少なくて済む、なんならそう生きてこれていたとさえ思っていた。
だけれど四半世紀も生きてない自分の中にはまだ淡い期待感が残っていたようで、時期がくるとそれが山椒のようにぴりりと刺激を与えてくる。

きっと彼女は自分よりも沢山の人を見送ったのだろう。その度に辿ってきた人生を振り返りながら自分はこれでいいのだろうかと自問自答の日々を過ごしてきたのだろうか。
そんな彼女にとうとう飛び立つ順番が来たのだと考えたら、見送ることが出来る私はある意味幸運なのかもしれない。

時がきたら自分ができる精一杯の笑顔で送り出してあげよう。これから先の未来に幸多からんことをと期待を込めて。



いつか自分も綺麗に飛べるだろうか。

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