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幼少期の愛着形成ってとっても大事/兼業公務員への道69日目
こんにちは!まいこです。
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あなたは、愛着障害という言葉を聞かれたことがありますか?
愛着障害は養育者との愛着形成が何らかの理由で形成されず、情緒や対人関係に問題が生じる状態です。
子供は生まれてから5歳くらいまでの間に親との間で愛着(深い信頼関係)を築き、その信頼関係をベースに、周囲への関心を広げていくことで認知力や、豊かな感情を築いていきます。
愛着形成がうまくいかないと、その子が大人になってからも、
情緒や対人関係に問題を生じ、生きづらさを感じます。
この愛着障害は、親から明らかに肉体的精神的虐待を受けていない場合にもなり得ます。
親からの言語・非言語のメッセージの受け取り方次第で、信頼関係を築けない場合があるからです。
かくゆう私も愛着障害です。
わたしの場合は、特に虐待されていた経験はありません。
当時の時代背景が影響していたかと思います。
・抱き癖がつくから泣いても抱っこをしてはいけないという考え
・当時の家の風習で嫁(当時の母親)は立場が弱く、ストレス下で生きていた。
・父親も、泣くと私に厳しく当たった。
• やんちゃな子供が多く、イジメの対象になった。先生もあまり深刻に受け止めていなかった。
昭和時代に生まれた方、
こんな家庭や、社会環境って結構ありましたよね?
別に特別でも何でもないですよね。
もちろん、
このような状況下で必ず愛着障害になるというわけではないと思います。
私自身の持つ、先天的な気質も影響していると思います。
そのことも踏まえて、
心理療法を受けて自分を分析した結果、
自分の場合は
次のようなネガティブな状態を引き起こし、愛着障害になったと考えています。
〇泣いていても抱っこしてもらえない刺激飢餓に陥った。
〇母親が精神的に葛藤を抱えていることがノンバーバル(非言語)で子供の私に伝わり、私は存在しない方がよかったのではないかと子供ながらに思ってしまった。
〇父親も厳しく、泣くと怒られたり、お仕置きされた為、辛い時は自分が悪いのだと思うようになった。
⚪︎幼稚園や小学校の先生も味方してくれない。大人は信用できない。と感じた。
現代社会はどうでしょうか?
今はもう
⚪︎抱き癖がつくから抱っこしない方がよい!
なんてことを言う大人はいません。(たぶん)
⚪︎核家族化が進み、「家」に対する考え方も随分変化しました。
⚪︎それに伴い、嫁姑の関係も変わってきました。
⚪︎育児休業制度が充実し、母親も安心して育児に取り組めています。
⚪︎父親も育児休暇を取得しやすい環境整備が整いつつあります。
⚪︎教育関係者の方々のいじめや体罰に対する意識も昭和時代とは、ずいぶん変わりました。
だから、今は愛着に問題を持つ子が育つ心配は以前に比べて少なくなったのでしょうか?
私は、
そうは思いません。
現代社会には現代社会の課題があると思います。
一つ目:女性の社会進出に伴う子育て環境の変化
令和5年の総労働力人口に占める女性の割合は45.1%となっています。
令和4年男女共同参画白書によれば、約7割が共働き世帯と言われています。
ということは、多くのパパママは働いているのが当たり前という世の中になっていると考えられます。
そうなると気になるのが、家庭との両立です。
現代社会は両親が子供にゆっくり向き合い、子供が安心感を持つことができる労働環境が整っていると言えるでしょうか?
二つ目:非正規雇用者の割合増加に伴う子育て環境の変化
今は雇用者の約4割が非正規雇用者という世の中です。
また約4割のシングルマザーの方は、非正規雇用者です。
どんな雇用形態であっても安心して子育てできる世の中でなくては、次世代の子供たちを社会で育むことはできません。
制度上は非正規雇用者であっても、条件つきではあるものの、育児のためのお休みや給付金の支払われる法整備が行われつつあるようです。
が、果たして実際の現場では
現代社会の非正規雇用者の方々は、安心して育児のためのお休みを取得できる経済状況、労働環境なのでしょうか?
三つ目:子供の幼少期の愛着形成の重要さが社会で理解されているのか?
私自身が愛着障害と知り、自分自身が心理学を学ぶまで、いかに幼少期の愛着形成が重要かということを認識していませんでした。
今子供を産み育てるパパやママ、また、今大人であるパパママ以外の人々は、幼少期の愛着形成の重要性についてどの程度認識されているんでしょうか?
また、世の経営者、政治家の方々、子育て施策に携わるキャリア公務員、教育関係者がこのことをどの程度認識されているんでしょうか?
一昔前に比べると、毒親とかアダルトチルドレンという言葉もSNS等でよく見かけるようになり、幼少期の愛着形成が大事だということの認識は、以前よりは増しているのかもしれませんが、
まだまだ、「社会が変化している。」というレベルではないと感じます。
現在の国の動きについて調べたところ
子ども家庭庁では令和5年12月に
「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン (はじめの100か月の育ちビジョン)」
を閣議決定したとのことです。
このビジョンには、幼少期の愛着形成の重要さについて次のように述べています。
幼児期までのこどもの育ちに必要な「アタッチメント(愛着)」の形成
○各分野の専門性の中で議論されてきた、こどもの育ちに必要な「アタッチメント(愛着)」の位置づけやその重要性について、全ての人と分かりやすく共有することが大切である。例えば「『愛着』の対象は母親、血縁関係にある者でなければならない」等の過去の社会通説にとらわれず、乳幼児期に真に必要な愛着について、科学的知見を踏まえた考え方と育ちのプロセスにおけるその重要性を全ての人と共有することが必要である。
○こどもの育ちに必要な「アタッチメント(愛着)」は、こどもが怖くて不安な時などに身近なおとな(愛着対象)がその気持ちを受け止め、こどもの心身に寄り添うことで安心感を与えられる経験の繰り返しを通じて獲得される安心の土台である。また、「アタッチメント(愛着)」は、こどもが自分や社会への基本的な信頼感を得るために欠くことのできないものであり、こどもの自他の心への理解や共感、健やかな脳や身体を発達させていくものである。
○安定した「アタッチメント(愛着)」は、自分や他者への信頼感の形成を通じて、いわゆる非認知能力の育ちにも影響を与える重要な要素であり、生きる力につながっていくとされている。また、「愛着」という言葉は、保護者・養育者とこどもの関係のみを指す印象を持つことがある。もとより、保護者・養育者はこどもが「アタッチメント(愛着)」を形成する対象として極めて重要であるものの、保育者など、こどもと密に接する特定の身近なおとなも愛着対象になることができる。
〇なお、こどもの育ちを通して保護者・養育者も育つという観点から、「アタッチメント(愛着)」の形成は、こどものみならず、保護者・養育者にとっても重要である。
関係省庁で、こどもの育ちへの愛着形成の重要性が議論され、ビジョンとしてまとめられるという具体的な動きがあるということ自体は一歩前進だと感じました。
この理念が横断的に施策へ反映され、予算化されて、生きづらさを抱える子供達がひとりでも減ってほしいと願うばかりです。
(理念があっても予算がないと、結局何にもできません😅職業柄身に染みて感じます。)
私自身の体験から、
愛着障害になると、生きるということへの疑問や不安、怖れなどの葛藤に苛まれ、
人間が本来持っている、社会的欲求や、自己実現の欲求を追求することが難しくなると感じます。
これは、ものすごく社会にとってマイナスです。
48歳昭和世代のまいこはもう、
人生のステージ的に
次世代への社会貢献を考える時期だと思います。
私ひとりの力でできることは限られているかもしれませんが、
私のように生きづらさで苦しむ子供たちがひとりでも減っていくよう
私自身ができることを真剣に考えていきたいと思います。
以下の記事で心理療法で思い出した過去の出来事を記事にしています。
今回は熱が入ってしまい長文になってしまいました💦
今日も読んでいただきありがとうございました!
素晴らしい1日をお過ごしください。
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