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それぞれの持ち場で、口福の夜
とある週末、福永家に規格外の贈り物が届いた。
今が旬の寒ブリ、なんと丸ごと1本。
自宅では捌くことができないレベルの大物である。
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寒ブリといえば、産卵のためにたくさんのエサを食べることで脂ののった、冬の味覚を代表する高級魚。ツバス⇒ハマチ⇒メジロ⇒ブリ(関西VER)と名前が変わる出世魚として、お正月に縁起物のお料理としてもおなじみだ。お刺身にブリしゃぶ、焼き物、ブリ大根とよだれが出そう。
さあ、この寒ブリ。もしこれが3年前だったら、みんな集合!とホームパーティかお料理屋さんに持ち込んで酒盛りが行われたかもしれない。けれど、今は第6波の勢いが止まらないコロナ禍。集まるのは難しい。そこで、わざわざ翠の口福便が配達にまわってくれた。
受け取ったブリはブリンブリン(おやじギャグではない笑)の身で、宝石みたいに輝いていた。全部お刺身で食べたかったけど、夫がどうしてもこの素晴らしいブリで照り焼きが食べたいと駄々をこねるので、半分は照り焼きになった。(せっかくの寒ブリになんてことを?!というお叱りは甘んじて受けよう)舌のうえでトロリととろける脂と甘み。先日送ってもらった九州の甘いお醤油とあいまって、まさに口福。
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翠さんちの夕飯はブリしゃぶを日本酒とあわせて。ありすのうちはお刺身とビールで晩酌。私は今日は吞まなかったけど、とろけるお刺身とジューシーな照り焼き。それぞれの食卓で家族やパートナーと愉しんだ。他にも、親しい人たちにおすそ分けは行きわたり、ワインとのマリアージュを愉しんだ食卓も。
LINEで写真を送りあって、美味しいねえと報告しあう。食べてる顔の写真はなかったけれど、どんな顔して食べてるか目に浮かぶなぁ。同じ夜に1本のブリを分け合って、それぞれの食卓で愉しむ。目の前にはいないのだけど、間違いなく一緒に夕飯を愉しんだ夜。
少し前に、大まじめに『幸せ』って何だろうって話を3人でしたんだけど、SENSE OF WONDERは共同創造の場で、それはきっと3人だけでもなく、かかわってくれているすべての人たちと創り上げていくもの。でも、それぞれは違う人間だし、幸せの形も違うよね。かかわりあって、それぞれの幸せを感じられるのが最高にうれしい人生の醍醐味だね、と。
今日は、それぞれの食卓で1本のブリを分け合って愉しんだ。料理の仕方や飲み物はそれぞれの個性がひかっていたのだけど、あきらかに気持ちはつながっていて、みんなそれぞれに幸せだった。
なんだか、小説か映画みたいな、しみじみと心が温かくなる夜。
そして、もうひとつワンネスな出来事が!
そろそろ福永家にも寸胴鍋が必要だねと、ピカピカの寸胴鍋が届いた同じ日に寒ブリもやってきた。何をグツグツ煮ようかと思っていたら、突然素材がやってきたそうな。
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この確実に美味しいブリ大根も新たなおすそ分けとして、また、いただけるようです。はぁ、幸せだ!
それでは、翠さんの言葉をかりて
みなさま、それぞれの持ち場でお疲れ様でした。