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#6子どもが主体的に学ぶための条件は?

 子供が主体的に学ぶことが大きく取り上げられるようになり、10年近く経とうとしています。「教師が教える」という学び方から「児童が学びとる」という学び方へと変化が求められてきました。しかし、現場では未だに教師主導の教育が当たり前のようにされており、子供が主体的に学ぶという学校の在り方には程遠い現状も感じていますが、みなさんはいかがでしょうか?

子供が主体的に学ぶための条件
1 楽しい学級 楽しい授業であること
2 楽しい授業になる学習環境があること
3 メタ認知能力の高まり

 私は、運良く、東京で勤務してきた学校で子供主体の学びについて研究している学校が続いたこともあり、先輩方や多くの講師の方々から子供が主体的に学ぶことについて考えさせていただきました。最初は、教師はどう子どもたちと関わっていくべきなのか悩みました。本当にこれでいいのかなと疑問に思う時もありました。しかし、数年続けてみると、成果が出始め、学校の雰囲気が変わっていくことも実感できました。その経験から現在も子供が主体的に学べるように考えて、学級経営や授業づくりをしています。

 子どもたちが主体的になるためには、どんなしかけが必要なのでしょうか?学習がもともと好きだという子供は、そう多くはありません。もちろん、学習が好きでない子供の主体性を高めることは、簡単なことではありません。

 でも、子供ってゲームや音楽、アニメや漫画など、好きなことには勝手に夢中になっていますよね。やめなさいと言ってもやめられないくらい夢中になって怒られたりもしますよね。つまり、楽しいことや好きなことには、誰かが何かの手立てをうたなくても一生懸命になれるということです。そこから考えると、1とにかく楽しい学級、楽しい授業が成立すれば、自ずと主体的に学ぶことができるはずです。

 それができれば最強なのですが、いつもいつもおもしろい授業なんてできるはずがないんです。その時に大切になるのが、2つ目の学級の学習環境だと思います。学習内容のおもしろさが見出せない時、どのような学び方をコーディネートできるかが現在の教師の手腕だと思います。結果的に楽しい学習にしてしまうということです。

例えば
・学習のゴールを様々なパターンから選ばせる。(ノート、新聞、プレゼン、ビデオなど)
・学んでほしいことと学びたいことを区別し、学びたいことを中心に学ばせる。
・自分のレベルに合った課題にしてよいことにする。
・誰と、どこで学ぶのかを自分で選ばせる。
・誰と学ぶとよいか、子供達同士が分かっていること

 3つ目はメタ認知能力を高めることです。発達段階によって求めるレベルは違いますが、中学年から高学年にかけては、毎時間自分の取り組みを振り返り、次時にどう生かせるかを考えさせるようにしています。メタ認知能力が高まることで、学習の質は、何倍もよくなります。学習の質が高まると、学習が楽しくなります。学習が楽しくなると、主体的に学びたくなります。という、よいサイクルになってきます。

 そんなことを考えながら、主体的な学びが充実するように学習をファシリテートしています。うまくいかないこともありますが、私も主体的に学びながら、修正を加えながら、子供とともに主体的な学びをさらに探究していきたいと思います。

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