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23/1,000冊目 飲茶(著)『哲学的な何か、あと数学とか 哲学的何か、あと科学とか』

飲茶(著)『哲学的な何か、あと数学とか 哲学的何か、あと科学とか』

作者の飲茶氏に関しては、よくわからない。グラップラー刃牙のファンということしかWikipediaからわかりませんでした。でもTwitterにアカウントがありました。


フェルマーの最終定理について、これほどわかりやすい本は今の所しらない。アンドリュー・ワイルズ氏、含め、すべてのフェルマーの最終定理に人生を捧げた人々に毎日敬意を払いたい。

最後の方の一文で、人生がぐっとまた変わりました。

本当に大事なのは、「人間は、そんな何の役に立ちそうもない問題や謎に、その短い人生を賭けることができる」という事実のほうにある。この世界には、知的に面白いと思える問題が存在し、それに人生を賭けられる人たちがいることを僕たちはもっと誇ってよい。そして、それらの問題に取り憑かれ、人生を奪われた人たちも含め、すべての知的探究者に敬意をはらうべきだ。

わたしは、人間のほとんどを自尊心主義だと仮説しています。わたしたちを動かすドライブのほとんどが自尊心という考えです。わたしは何者で、何ができて、何のために生きているのか、を明確にしたい、いやそれを誇れるようなものであって欲しいと願い続けるのが、自尊心主義です。一方で、極稀に、このカルマから逃れている人々もいます。わたしは、この自尊心主義の対局を観察主義としています。観察主義は、自分もまわりの人間も現象としてみている世界観を持つことです。この場合、ドライブは好奇心以外ないんです。しかし好奇心は自尊心よりずっと弱いんじゃないかと思っていました。それが、

いやいや好奇心に人生を捧げた気狂いが過去にもこの世にも少なからずいるぞ

ということをこの本で、知りました。わたしにとって、とても重要な刺激を受けました。

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