【Iパス本を写真15枚でレビュー】いちばんやさしい教科書
「いちばんやさしいITパスポート(以下、いちやさ本)」は、amazonレビューが750以上と圧倒的!
間違いなく購入候補に挙がるお薦めの一冊ですね。
「なんでこんなに人気なんだろう」と思い購入したので、写真15枚でレビューしますね。
いちやさ本は、「工夫が凝らしてあって色んな読み方ができ、色んな方の要望を満たせるので人気なんだな」と分かりました。
一方で、480ページは長く挫折リスクもあります。挫折をしない読み方・勉強の仕方も提案しますので、是非最後まで読んでくださいね。
※予算の関係で令和2年度を中古で購入しました。
※このNoteにはアマゾンアソシエイトがあります。仕事として忖度なくレビューしましたのでご理解ください。
好印象なポイント
いちやさ本の印象は、「とても問題分析をしているなぁ」と好感でした。
以下が、他本にはない独自のポイントです。
問題の統計分析が信頼できる
網羅性があり優先順位も提示されている
データで具体的に例示してくれる
出題頻度順の193問が充実している
用語集で最終チェックが完璧にできる
本作成する前にしっかり分析している点が、とても信頼持てます。また、本の情報量で挫折しないように、優先順位や重要度で「まずはこれだけ」を提案している点も素晴らしい印象でした。
一つずつ紹介しますね。
問題の統計分析が信用できる
序章(第一章より前)に、Iパスの説明・申し込み・CBT試験・学習法などの説明が簡潔にあり、「丁寧だなぁ」と感じました。
特に心に残ったのは、問題数の分析グラフ。単純に「信用できるな」と思いました。
いちやさ本の構成はこの順番です。
テクノロジは計算問題や技術知識が必要なので、とりあえず後。次に出題の多いストラテジ分野を多い順番に、やんわり始めていく方針が分かります。
「ネットワークとセキュリティも多いのにで最後?」には、問題点で触れます。ちゃんと理由があるので、まずは良い点から迫りますね。
また「分からなかったら、ウを選ぶ(p10 )」との助言もありました。どうせ勘で答えるなら、屁理屈でもありがたいですよね。
網羅性があり優先順位も提示されている
ITパスポートは4択なので、「グループ用語」は4つ覚えれば充分です。例えばリスク対応の4種(回避・軽減・転嫁・受容)など。
とはいえ、プロジェクトマネジメントは10個、QC7つ道具は7個、RAIDは6個以上。どれから覚えれば良いか迷っちゃいます。
いちやさ本では、用語を一覧表にまとめ、さらに重要度をつけてくれています。「一周目はこれだけ覚えておけば良いんだな」 と分かりやすいです。
RAIDは0(ストライピング)の分散保存、1(ミラーリング)の複製保存。あとは、5のパリティによる復元の3点だけで、どうにかなります。他は忘れても問題ありません。
もう一つ例を挙げておきますね。
利益の計算問題・数式を選ぶ問題が出ます。
利益は多くの種類があって混乱しますよね?
いちやさ本では「赤文字でもさらに★が重要!」と教えてくれます。本にインデックスを貼るか、ノートの裏にメモを書いて、試験直前に付け焼刃しましょう。
いちやさ本の読み方ですが。一周目は赤色や★だけに絞れば、Iパスは合格します。二周目や三周目で全て覚えると、余裕もった高得点合格だけでなく、基本情報技術者試験科目Aの勉強はかなり楽になりますよ。
私もそうでした。本は柏木先生本ですが、Iパス970点で合格。基本情報技術者では科目A(当時は午前問題)は、少し勉強を追加しただけで88点(100点満点)でした。
具体的なデータで例示してくれる
Iパスではグラフで覚える用語もあります。
たとえばPPM(ポートフォリオマネジメント)。自社製品の市場での立ち位置を分析し、販売戦略を判断する図。4用語なので、4択のIパスでは最重要です。
他の本では、ここまでで説明が終わり。あとは読者が想像するしかないのですが、いちやさ本では具体例も添えてくれてました。
日常生活の感覚とすり合わせて知ることができます。「たしかに花王といえば、シャンプだよなぁ(花形)」「ベビー用品とか出してたんだ知らんかった(問題児)」「台所洗剤なんて売ってるとこすら見たことない(負け犬)」と。
なお、細かいですが市場占有率は左側が大きい値になっているのは珍しいです。これは花王のグラフに合わせたのでしょう。
Iパス問題を解く時は、軸の方向に注意してくださいね。1度だけひっかけ問題で出たことがあります。
出題頻度順の193問が充実している
いちやさ本のアピールに「必修193問」があります。
193問は他の本に比べて、2~3倍の多さ。各章の中間と章末に小分けであるので、少しずつ解いていけます。
「過去問を解くから要らないのでは」とも思っちゃいますが、出題順に並べているとのこと。
印象良かったのは、「考え方」が書いてあること。大抵の解説は「アは~です。イは~です」と機械的。問題文や選択肢のどこに注目するか、どう考えて正解へ到達するのかまで書かれていました。
1点だけ惜しいのは、出典元の表記です。
例えば、出典元が「平成21年度」だけ。春か秋か書いてないのは誤差として、「古くない?」と思っちゃいます。直近でいつ出たのかが知りたいですね。
また、「頻出」とのことなので、何回出たのかも知りたいです。
「5年間に5回も出てれば、次も出そう」「5年回に3回も出てれば、まぁ出るかもね」と気合の入り方も具体的にできますから。
なお、私のNoteでは「令和元年まで調べてX回出ます」と表記しています。例えば >>AI対策Note(全4回)<< では「AI問題は毎回5問」 >>IoT対策Note(全3回)<< では「IoT問題は毎回6問」と明記しています
用語集で完璧な最終チェックができる
本の末尾に用語集があります。
7ページに約400語がぎゅぎゅっと。30~40文字程度で用語と概要・キーワードを詰め込んでます。
いちやさ本を終えて、過去問演習に入った時に、時折見返しておきましょう。完璧に覚えた用語に印をつけると、分かりやすくなりますね。
文字数も絞ってるので、暗記カードでの学習が好きな方は、丸写しで作れますね。
書籍としての手触り | 挫折防止の工夫
いちやさ本の書籍として、特徴を3点紹介しますね。
480ページは多いが適切な範囲
15章は多いが、各章が25ページ前後とテンポ良い
装飾で見やすく、赤フィルタで機能的
ページ数の多い本ですが、途中で挫折しないように様々な工夫がされていました。
480ページは長い方だが適切
いちやさ本は、Iパス本の中では分厚い方です。
とはいえ、長すぎではありません。
450ページから500ページが最多ですから。実際は、問題演習が各章4ページあるので、全16章で問題は64ページなので、実質417ページです(= 481 - 4×16)。
15章は多いが、テンポよく進められる
ページ数が480ページあるので、章が多いのはむしろ良きです。
各章は17~40ページほど。問題が4ページなど考えると、本文はコンパクトです。
「朝活2~3日で1章進める」分量として、ちょうど良いです。
分厚い本をだんだん進めていく方はそのままで。分厚い残りをみて「うっ」となる方は、1~2章ごとにぶった切りましょう(カッターナイフには気をつけてくださいね)。
配色・装飾は読みやすい、赤フィルタ対応
書籍としての手触りは理想的でした。
紙が漂白色でなく、薄い灰色で目に優しいです。屋内外を問わず読みやすいです。是非電車やバスなどの移動時間を活用しましょう。
文字の強調について。重要語は赤文字、キーワードは茶色太字で分かりやすく、赤フィルタも付属されています。
「全部隠すと分からない」って方は、最初の一文字を黒ボールペンでなぞりましょう。赤フィルタを被せても、最初の一文字は分かるので「んー。あれかな?」と思い当たれますからね。
文章だらけだと疲れてしまいますが、あれやこれやと工夫を織り交ぜて、読みやすく、見やすい本になっています。
一覧表:多い用語もコンパクトで一望
「コレが出る」:最重要。最後のチェック。真っ先に読んでもOK
図解:構造や動きが分かりやすい。目も休まる
どの装飾が多すぎず少なすぎず、ゴチャ混ぜでもなく、適切なバランスで構成していて好印象です。
3つの注意点
イラストが固めでシュールと感じるかも
インデックスや索引が使いにくいかもしれない
最後にラスボス「ネットワーク」「セキュリティ」が重いかも
イラストが固めでシュールかも
資格本での図解は理解を大いに助けますし、キャラクターがいると少し目も休まります。
いちやさ本のイラストは、若干癖があり、人を選ぶ気がしました。
Webサーバ君は別に良いんですけど、左の女性。なんかイラっときませんか?
飛行機の緊急時マニュアルのような、無難なようで癖がある絵柄。なんか顔がシュールに感じます。黒柴はかわいいんですけどね。
キタミ本ほどマンガにして欲しいとは思いませんが、「もうすこし目が楽しい方が良いかなぁ」と個人的には思いました。
Iパスでは見たこともない機器が登場します。
イラストで見せるか写真で見せるかは、本に依りますが、いちやさ本は写真派です。
「ハードディスクが磁気ディスク」のイメージが付きましたが、「SSDが半導体メモリだけど・・・」とちょっと分からないかもですね。
また、癖強のイラストも写真も満載されてはいません。たまーに出てくる程度です。
総じて、頻度順の過去問・赤フィルタ、そして圧倒的なレビュー数に魅力を感じれば、購入して間違いはありません。
索引とインデックスは好みが分かれる
2点だけ少し指摘を入れておきます。
私の好みですが、インデックスが小さく、上下にも近いため、使いにくいと感じました。とはいえ、ページ内の見出しを見ながらパラパラすれば問題ありません。
索引が約500語でした。
他の本は800語なので少ない方。「480ページと多いのに意外だな」と思いました。
Iパス合格に必要な用語が不足しているわけではないでしょうが、「480ページもあるからこそ、索引の用語数は多くあって欲しいな」と思いました。
最後に頓挫しないか心配
序章の分野別出題数と章構成を見た時に、「最後にネットワークとセキュリティを置いて大丈夫なのかな?」とすぐに思いました。
ストラテジ・マネジメント・テクノロジーの順番は良いです。
しかしIT資格。最終的にはテクノロジー分野のコンピュータのハード・ソフトに、「IT3種の神器」データベース・ネットワーク・セキュリティもしっかり対策せねば合格はできません。
一番最後の最後、「勉強に疲れた」「問題演習をしたい」ってときに、激重ラスボスのセキュリティ章が、最長の40ページきます。「果たして勉強し終わるのでしょうか」と不安になりました。
他の本は、ネットワークとセキュリティを、テクノロジー分野の中盤に持ってきています。いちやさ本は、大きなテーマを後回しにしているようにも思えました。
ひょっとしたら、最初から読みつつ、時折セキュリティの章をつまみ食いするなど、分割払いならぬ分割読みをしておくと後々楽になるかもですね。
いちやさ本を購入された方は、最後にラスボスが控えていることは、覚えておいてくださいね。
挫折防止の攻略法 | 色んな読み方ができそう
いちやさ本の最大の不安点は、ページ数が多いため途中でモチベがなくなりIパス受験に至らないこと。
ここでは、いちやさ本を何とか読み通る方法を提案してみますね。
なお、朝活が習慣になっていてコツコツ進められる方は、飛ばして大丈夫です。「1~3ヶ月以内にモチベが下がってしまうかも」という方向けです。
テキストを終え、過去問演習に入らないとモチベが下がってしまいますよね。「早く合格点に上がる体験をしたいけど、いまの知識じゃまだ解けないようなぁ」とずっと思うはツライです。
短時間集中で乗り越える
いちやさ本はページ数は多いですが、各章は30ページ程度。頑張れば一日で読むことだってできます。
30分で良いです。動画や音楽を流さず、読んでください。スマホもいじらないでください。
動画や音楽の言語の解釈に気を取られて、「読んだはずだけど、なんだっけ」と頭に入ってなければ、読み直しの手戻りで、一向に進みません。
「とにかく30分だけ読もう」「図だけでも表だけでも、まとめだけでも良いから30分で読み通そう」と少し気合を入れてください。
持ち運びや開くのが不便なので、1~2章ごとに切る
いちやさ本はページ数が多いので、どうしても読む時間が多くかかってしまいます。
「すきま時間」を狙いましょう。
バスや電車に乗っているとき、信号待ちやエレベータ待ちの時間に読みましょう。
とはいえ、分厚いので持ち運ぶのもガバンから出すのも億劫になっちゃいます。
カッターナイフで1~2章ごとで、ぶった切りましょう。もしページが離れてしまっても、薄いのでステープラー(ホチキス)で留めれます。
「まとまった時間が取れない」「長時間の勉強が苦手」な方は、すきま時間で小まめに進めましょう。
もし挫折を感じてきたら
テキストはとにかく一周通れば良いです。
気軽にとにかくなるべく早い段階で一周通りましょう。
やり方の例を挙げますね。
順番にこだわらず、興味ある所から読んでOK
分かりにくいところは、飛ばしてOK
練習問題から入って、本文を見るでもOK
表や図だけをぼんやり見るだけでもOK
計算問題を飛ばしてOK
セキュリティとネットワークを小まめに進める
私だって当時、公開鍵やディジタル署名は最初はスキップしましたよ。とにかく「一周した」実績を早々に作りましょう。
どうせどんなに丁寧に読んでも忘れますし、問題演習を始めたらボロボロです。知識を身に付けることと問題を解くことには、少しギャップがありますから。野球の知識あっても、ホームラン打てないですからね。
学習準備をしても良いです(これは、音楽や動画を流しながらでもOK)。
赤文字の一文字目をボールペンでなぞるだけでもOK
用語集から暗記カードを作るでもOK
何か前に進むことを続ければ、必ず前に進んでます。
もし本当にテキスト読みに飽きたら、過去問を10~20問解いて解説サイトを見ましょう。「ああこんな風に出てくるから、こんな風に読んでおくんだな」と感覚が芽生えてきます。
まとめ | コツコツ進められる習慣ある人向け
結論。私は学生さん・IT初学者さんに「いちやさ本」は薦めません。
ページ数が多いのがどうしても気になるからです。どんなに丁寧で良い本でも、Iパス受験前にモチベ下がって頓挫しては意味がありません。
そもそもITパスポートを受験する方は「ITエンジニアや基本情報技術者試験を目指す」方ばかりではありません。「FP3級や簿記の知識を生かせるから」「パソコンに関する資格を持っておきたい」方もいらっしゃいます。
よって、合格水準まで高めて受験できるまでの学習期間も重要なファクター。いちやさ本はページ数が多いため、長くかかってしまいます。
反面、朝活でコツコツ進めたい方にはお薦めです。継続や習慣への意識が高いですからね。
また、いちやさ本は、装飾や問題が豊富。
「図だけ見て学習したい」「練習問題から入りたい」のような、多様な読み方に対応できる本です。
実際amazonのレビューも圧倒的に多く評判も良いのは、「読者の多様性への対応なんだな」と、今回読んで考え至りました。
朝活などコツコツ習慣がある方
多彩な読み方に応える本が欲しい方
レビューが多い本なら間違いないと思える方
読みながら問題演習も進めていきたい方
以上のような方は、前向きに購入を考えてもらって大丈夫ですよ。
\色んな読み方ができるからレビュー最多!/
毎日コツコツできる方にお薦めです
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