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ドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』、最後は感動で胸がいっぱいになります!

大好きな小芝風花ちゃん主演のドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』。

「人間、死ぬ時は一人」なんてことをよく言われますが、身元不明で″無縁仏″に葬られることほど悲しいことはないと前々から思っているので、このドラマのテーマに興味がありました。

警視庁に実在する部署をモデルに描いているというのが、リアルさを感じる大きな要因でもあると思います。

舞台は、今や社会問題になりつつある全国に2万体も存在するどこの誰かもわからない“名もなき遺体”の身元を特定し、家族の元に帰すことが役割の「警視庁身元不明人相談室」 。

”家出捜索人”を扱ったドラマはこれまでもありましたが、”身元不明遺体”の身元を突き止めるというドラマは観たことがないような気がします。

小芝風花ちゃん演じる主人公・三田桜。同期なのに10歳年上の大島優子演じる月本真。この二人のバディを中心にしてドラマは描かれていきます。明朗活発な桜と、クールで冷静な真。性格もまるで正反対で顔を合わせれば衝突してばかりの二人ですが、身元不明遺体を家族の元に帰してあげたいという想いは同じ。

その他、吉田鋼太郎演じる室長・利根川、戸次重幸演じる元公安捜査官・堀口、半海一晃演じる似顔絵捜査官・武藤の「警視庁身元不明人相談室」チームと、阿部亮平演じる捜査一課の刑事・手嶋、高島礼子演じる科捜研の所長・早瀬、柳美稀演じる科捜研の研究員・芹沢が主な登場人物です。

遺体に残されたわずかな手掛かりを頼りに謎を解いていく、「ミステリー×ヒューマンドラマ」が堪能できます。真実が判明してから家族へ戻してあげるという流れが、少し『遺留捜査』と似ている雰囲気ですかね。最後に感動が待っているところも。

第2話は、アパートの一室でくも膜下出血で亡くなっているところを発見された身元不明の男性の話でした。”綾部雪雄”と名乗るその男性はホームレスと思われるほど質素な生活を送っていたにも関わらず、4‚000万円もの大金が入ったバッグを部屋に残していました。

「何かの犯罪で手に入れたお金では?」と疑う真。
「お金は必死に貯めたものだと思う」という桜。

捜査の過程で”綾部雪雄”が偽名だったことが判明したり、半年前に起きた宝石強盗事件との接点も…!?男性が毎晩ながめていたと思われる少年の写真も見つかり…。

その写真の背景と、未来の顔を予測して合成写真を作る科捜研の技術を元に作成された少年の40年後の姿を手がかりに、男性の息子・秋信をついに突き止めた二人。

男性の本名は”坂下雪雄”。40年前事業に失敗し、借金まみれになって母と自分を捨てて出て行ったという秋信。連帯保証人だった母は必死に働いて借金を少しずつ返しながらもいい人に巡り会えて、その新しい父のお陰もあって借金も完済。雪雄と自分は何の関係もない…と吐き捨てるように言う秋信でした。

実は秋信の息子・春樹は重い病気を患っていて、手術費用のために全国に寄付を募っているところでした。桜はそのこともあって例の4‚000万円を受けとる権利があると秋信に言います。でも秋信は、きっと犯罪にでも手を染めて作ったお金に違いないと受け取りを断固拒否します。

捜査が進み、雪雄は強盗事件と何の関係もないことが判明します。ここから桜は親子の絆を取り戻すべく、雪雄の毎日の生活を雪雄と同じようにたどってみることにしました。その途中で、雪雄のことをよく知るホームレスの男性に出会います。

雪雄は残してきた借金を返済するために必死でお金を貯めて、10年経った頃やっとの思いで貯めた1,000万円を持って家に戻ろうとしたけれど、新しい三人の家族の姿を見てしまい、家族への未練を断ち切るように名前も変えたことが分かりました。

でもその後も質素な生活を継続してお金を貯め続けました。いつか秋信の役に立つ日がきっと来ると信じて…。秋信の息子・春樹の病気のことをニュースで知り、やっと貯めたお金が秋信の役に立つと喜んでいた矢先に亡くなった…。これが真実でした。

「最初は償いのために貯め始めたお金だった。でもいつの間にか明信さんのことを想って、明信さんのために貯金をすることが雪雄さんの生きがいになっていたんだと思います。あのお金があなたとの唯一の絆だった。たとえそれを、あなたが手にすることがなかったとしても…。雪雄さんは、あなたに生かされてきたんです」

ドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』第2話より

この桜の言葉がとても重かったです。″世捨て人″のように生きていた雪雄でも、生きる目的がなければとても生きてこられなかったと思うので…。

桜の話を聞いて、父の遺骨を引き取り、お金も春樹の治療費に使わせてもらうことを決意した秋信。秋信役の萩原聖人の演技力もあいまって、説得力のあるストーリーになっていました。

家族の元へ帰れることになった”身元不明遺体”にまつわる背景が明らかにされるにつれ、そこにはきちんとしたエピソードがあって、このドラマの描きたい世界観がこちらにヒシヒシと伝わってきます。第1話も第2話も、感動でウルウルでした。

ちょっと笑える要素も散りばめられながらも、最後は感動で胸がいっぱいになるドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』。この夏オススメします!

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