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数日前、Twitterで見かけたツイート
【クラフト作家さんに商品の値引きのメッセージを送った人の話】
価格が予算をオーバーしているから、値引きしてくれとのこと。
作家さんは、定価で購入してくれた方にも申し訳ないし、価格は下げることはできませんとお断りしました。
すると、その値引き要求の人は「あの作品って原価は300円くらいだろ?
ぼったくりじゃん!そんなにカネほしいの?」的な内容のメッセージを送ったのでした…
この話では、作家さんは毅然とした態度と正当な理由でお断りして話を終わらせていました…
飲食店でもあるあるな内容というか、「これって原価は○○くらいでしょ?高くない?」というようなことを言われたことは過去何度もあります。
(独立して今のお店を始めてからは一度もありませんが…)
そもそも、原価って何ですかね?
例えば、「出汁巻き玉子」を作るとして。
玉子を3個使って作るとすると、上記で値引きしたような人の考えだと
・玉子3個:20円×3個
・出汁適量:10~15円
◆合計:多くても75円が原価
っていうのが「原価」っていう考えなのかもしれません。
でもね…
それは「材料費」であって、「原価」ではないんです
もう一度言います!
それは「材料費」です
私の考えだと「出汁巻き玉子」を作るのに必要なものすべてが「原価」となります
美味しい出汁を取るための技術であったり、ふわふわの出汁巻きを作るための技術、美味しく食べてもらうための盛り付けるお皿の値段など…
価格には商品が出来上がるまでにかかった時間や労力などすべてが含まれているのです。材料費だけでは商品は出来上がらないんです
特に、美味しいものを作るために今まで努力して培ってきた技術や経験っていうのが重要だと思うんです。
そこに価値を見出さなければ、熟練の職人さんが焼いたものと入ったばかりの見習いの人が焼いたものが同じ価値と値段になってしまうから。
「原価は○○くらいだから、高くないですか?」っていう方々は、自分で材料揃えて作ればいいんです。自分が考えている原価がその値段なら。。。
お店でいえば、上記のように盛り付けた盛り付けのキレイさ、店内の雰囲気など、取り巻くすべてのものが商品価格の元になっているんです。
ここ最近、原材料の高騰がニュースになっています。
仕入れ先からの値上げの案内がどんどん届きます(笑)
お店側も商品の値上げに悩んでいるでしょう。。。
必要以上な値上げは厳禁ですが、自分たちが我慢すればお客様が喜ぶんだ!っていうような思いで値段を据え置いたり、値上げするとお客様が来なくなるから値引きしよう!みたいなお店が増えなきゃいいなぁと思ってます。
適正な価格できちんとした商品を提供する
自身の仕事の価値を下げるような値下げや価格設定だけはよくないと思った、そんなお話でした