チキンタツタ・タッチ・センベイブラザーズのしょっぱい話。
マックの「チキンタツタ」の季節になると毎回思い出す、センベイブラザーズとしてのターニングポイント。
センベイブラザーズを始動してからの2年間は、金も時間も経験もないから、全ての事を兄弟二人で牽引してきた。平日は工場で煎餅を作り、週末は煎餅を売りに外へ出る日々。
休みなしの怒涛の日々でも、唯一の楽しみが催事帰りのマックの夜食。中でも期間限定で発売される「チキンタツタ」は僕ら兄弟二人の疲れを帳消しにしてくれた。
そんな手弁当の怒涛の日々も活動2年目の暮れに限界を迎える。今までで一番ロングな会期、営業時間、そして、年末の凍てつく寒さが、外での催事運営での気力と体力を奪っていく。しかし、世界一のトラフィックを誇る新宿駅の催事は、たくさんの経験値と貴重な出会いを僕らに与えてくれた。
そんな催事最終日の夜、疲れと眠気に襲われながらも、兄弟二人で撤収作業に取り掛かり、帰りの「チキンタツタ」を活力に、催事道具を全てハイエースに積み終え、駐車場を後にした。
そして、発進したのもつかの間、キー!っと急ブレーキ。ギリギリの体力に注意散漫、信号無視ギリギリの停車。積み荷が崩れ、そこから顔を出したのは返却したつもりの「要返却」の催事場のレンタルレジ。速攻Uターンして返却にむかった。
レンタルレジを返却し、再度の帰路に。残りのやるべき事は「チキンタツタ」。余力を丁寧に使い、安全運転でいつものマックにつくと、いつもと様子が違う。薄暗い店内、時計を見れば閉店時間から5分過ぎを示していた....
念願の「チキンタツタ」お預け。自分のミスを呪ったが時は遅し、蓄積した披露も重なり、表情を失った僕に、弟が「兄貴、オレ運転変わるよ」と運転を変わってくれた。記憶があるのはそこまで、気づいたら自宅の前で「兄貴着いたよ」の声で目が覚めた。
この催事で、手弁当の限界を学び、次の催事からは売り子さんを手配し、弟には煎餅作りのみに専念してもらう運用に切り替えた。役割分担、チームプレイの構築、新たなステップに踏み出した。これも、センベイブラザーズをご厚意頂いた皆さんのお陰だ。改めて深く感謝申し上げたい。
そんなターニングポイントから4年。世界は一変してしまったが、僕らは煎餅を作り続ける事が出来て、また「チキンタツタ」を食べる事が出来る。過去に感謝、今に感謝だ。
昨日目にした、チキンタツタのCMには、兄弟アニメの名作「タッチ」がオマージュされていた。兄弟の絆は美しくも儚くもある。僕ら兄弟も、綺麗事ばかりではなかったが、家業の危機を目の前に自然と手を取り合った。
家族、兄弟、友達、大切な人との繋がりを脅かす脅威の最中だが、人の絆の強さでこの危機を共に乗り越えられたらと切に思う。人は弱いし強い。一人で駄目でも、二人なら乗り越えられる事もある。そんな足し算を超えた、掛け算の威力を僕は信じたい。
そして「うまいもん」は最強。
僕らを幾度となく救ってくれた「チキンタツタ」。腹が減っては戦は出来ぬ。戦いの多い昨今、なおさら刺さる名言。また「チキンタツタ」を頬張りながら、明日への今日を精一杯頑張りたい。
あなたの「うまいもん」の煎餅を目指して。
せんべいを、おいしく、かっこよく。
We are Senbei Brothers.
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