【書評】自分のアタマで考えよう(Vol.2)
はじめに
本書は,月間PV(ページビュー)200万回を超えるブログ ”Chikirinの日記”
を運営する著者が,社会人になった最初の頃の自分が
読んで役立つような,
分かりやすく,
読んでいて楽しい
「考えるための方法論をまとめた本」
があればと,本書を執筆したそうです.
と感じている人々にオススメの一冊です.
なお,本書は大変学びの多い内容であったため、数回に分けて書評をお届けしています.
第一部はこちら↓
「考える」とは何か?
さて,第一部の書評で知識と思考の違い
について触れてきました.
結論的には,毎回,ゼロベースで物事を捉える.ということでしたね.
でも実はこれだけでは,足りないんです.
なぜか?
それはまだ物事を捉えただけに過ぎない
からです.
著者はこう述べています.
それは「仮の結論でも」でもいいし,最初の段階では間違ったものかもしれません.それでも「その時点での結論を出した」というのが,「考えた」ということです.
考えてみれば簡単で,物事をゼロベースでフラットに考えただけだと自分の中に知識がインプットされただけです.
その後どうするの?
ってなります.イメージはこんな感じです.
物事をゼロベースで考えただけだと,
この図中の点線矢印の部分がまだそっくり抜けています.
つまり,考えるとは
毎回ゼロベースで物事を捉えた上で何かしらの結論に至ること.
こうなります.
結論があって初めて人は自分の意見を述べられるようになります.
従ってその人が考えたかどうか?
を確認する1つの指標として,こんな質問をしてみると良いかもしれません.それで,結論(=あなたの意見)は何?
もしこれで,相手から何も返ってこないなら,それは考えていなかったことになります.
もちろん逆もしかりです.
同じことを聞かれて,何も返せないのであれば自身が考えていなかったことを自覚する必要があるでしょう.
結論:考えるとは?
「考えるとは」インプットをアウトプットに変換すること.
何か結論に達すること.
今後の行動:結論づけよう
何かを発表する際には,結論づけるというクセを付けてみましょう.
作業を思考と思い込むワナ
表計算ソフトでグラフを作っていたら徹夜してしまった,なんてことはありませんか?
僕はあります.終わった後は,やった感というか一種の達成感がある事かもしれません.
しかし,氏はこのような状況は要注意であると述べています.
なぜならそれは,考えているのではなく,作業しているだけだからです.
実際に,氏は大量に数字が書かれた
手元の資料をグラフ化するプロセスを
以下のように分解しています.
このプロセスで「考えている」と言えるのはどれでしょう?
答えは(1)と(3)だけです.
(1)と(3)には決めると書いてありますね.考えるとは何かを決めること(=結論に達する)に他なりません.
著者の言葉を借りるなら,こういうことです.
この中でも(1)の作業に要する時間を
どれだけ設けているか?
これが1つの大きな分水嶺です.
仮に(1)に要する時間が0だったなら上司にそのグラフの存在意義を問われた時に
答えられない⇒削除を命じられる⇒昨日の時間が無駄になる
という可能性があります.
自身の仕事が単なる
”作業” で終わっていないか自問してみる必要があるでしょう.
なおこのことは,大ヒットしたビジネス書である
「イシューから始めよ」にも似たようなことが書いてあります.
本書の書評執筆はまだですが,自分がこれまで読んできた500冊のビジネス書ランキングで間違いなく5本の指に入る名著です
全てのビジネスマン必読の一冊ですので,こちらも是非読んでみて下さい.
考える力をつけるのに有効な手段は?
さて,これまで散々考えることが重要であると,述べてきました.
もう考えることの重要性は分かったからどうやったら考えることが出来るようになるのか教えてくれ!
そんな方もいらっしゃるでしょう.
この問に対して氏はいつもこう答えているそうです.
「考える時間を増やしましょう」
具体的には,一日に働いた時間のうち
以下の4つのプロセスにそれぞれ何時間使ったかを計算してみることが有効であると述べています
例えば,
・誰かと会って話を聞いた=情報収集
・データを表計算ソフトに入力=分析
・あるデータに対する考察=思考
・上司に結果をメールで報告=結論の伝達
といった分類法です.
実際にこれをやってみると,一見考えているように見える作業のほとんどが
実は考えていなかったことに気付かされます.
氏はこう述べています.
「集めて加工した情報を,どのように結論につなげるかを決定すること」
が考えるということなのです.
今日一日で自身の考えた時間は何時間だったか?
厳しく確認していくことで,考える力が鍛えられていくのかもしれません.
なお,考える時間の限度について氏の場合は
一日4時間程度が限度だそうです.
考えるというのは,相当にエネルギーを使う行為なのがよく分かりますね.
結論:考える力をつけるのに有効な手段は?
考えている時間を増やすこと
今後の行動:考えた時間を可視化しよう
一日のタスクを分解して,考えた時間を
可視化しよう.増やそう.
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は,ちきりん氏の著書「自分のアタマで考えよう」の書評(第一部)を執筆しました.
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今日も最後まで読んでいただき,ありがとうございました.
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