音の旅人

ゆるりと徒然・・心模様・・ 音の世界で生きています。

音の旅人

ゆるりと徒然・・心模様・・ 音の世界で生きています。

マガジン

  • 音の図書館

    音楽・本・映画の感想

  • 私のさんぽ道

    散歩で出会った風景

  • エッセイ

    日記・雑記・思い出など

  • Selma

    selmaの家族

最近の記事

風景散歩と神頼み

急に寒くなったこと・・ほんの少しお庭にお花を植えたこと・・ 防犯対策でベランダのレンガを移動したこと・・・ どれもほんの少しのことなのに、患っているCM母子関節症の 痛みが強くなってしまった。 痛みがなくなるまで固定し、気休めに薬を飲み、 あとは祈るのみ。 クリスマスまでに・・なんとか・・なりませんか・・神さま

    • 始まりの記念日

      今日は、ちょっとした記念日。 夫とお付き合いが始まった日で 初デートの行き先はサルバトール・ダリ展だった。 (何故ダリだったのだろう・・・) ささやかに ロールケーキでお祝いをした。 出会ってから39年の年月が経ち  様々な出来事は遠い昔話になり  今こうして穏やかな日々を送れていることに 奇跡と不思議さを感じている。 「人生は用意されている。抗うことなく受け入れ進む。 自然に流れるように・・」と横尾忠則さんは言っていた。 また人生に起きる様々な出来事や親は、 生まれ

      • 秋の備忘録(読書感想)

        私は、演奏を聴くとき 耳からというよりも、 指先や身体・・全身で聴いている。 昔の先生は、技術は盗むものだという方が多かった。 盗めるようになるのも、技術があって初めて盗めるものだったり、 初心者でも、天性の千里眼を持って、あっという間にできてしまうこともあったり・・・ ものまねをする人は、どこの筋肉を使い、 声帯はどのように変化させ、声はどこから出すのか・・ 人の声を身体で聴き、自分の身体を変化させて、 相手に近づいていく。 演奏を聴くも、似ているのではないかな。 音

        • 旅する本

          夏休み前に生徒たちに 貸出していた本が次々と返ってくる。 本にとって、ひと夏の旅といったとこかな。 生徒たちからのお勧め映画を順に鑑賞しているうちに、季節は秋。 「暑さ寒さも彼岸まで」 くたびれてしまうほどの暑さも もうしばらくの辛抱。 ・・・・ 昨夜「天使のいる図書館」を鑑賞。 新米図書館司書の成長記と老婦人の思い残した初恋への旅。 美しい景観に恵まれた神話の里 ~奈良葛城が舞台。 本好きといっても、色々で・・ 主人公さくらは、地図、辞書、図鑑を好み、 小説は誰かの

        マガジン

        • 音の図書館
          23本
        • 私のさんぽ道
          7本
        • エッセイ
          11本
        • Selma
          3本

        記事

          音の巡礼

          レッスンと練習と奏法と・・メンタルケア 同業者に指導法について訪ねられることしばしば。 どのようにして教えているのでしょうか? 教材は何を使っていますか? どうしたら練習するようになりますか? 要点を教えてください。 どのように・・どうしたら・・ ひと言で言えば、 「自分の中に音楽があり、それを伝えているだけです」と。 本当にそれだけなのです。 何を弾いていても、どんな教材を使用していても、関係なく、 楽譜を開き、最初の音を弾けば、そこに音の世界が広がっている。 見

          マイ・インターン

          お勧めされた映画を観る休日。 ロバート・デ・ニーロ主演のマイ・インターン。 ・・・・・ 心に残った台詞。 「音楽家の引退は自分の中に音楽が消えた時。私の中にはまだ音楽があります」 音楽の話と思ってしまうかもしれないが、そうではない。 サラリーマン引退後、再就職したシニア(ベン70歳)と起業家キャリアウーマンのお話。 素敵に輝くベンの魅力。 色々あっても「幸せな人生とはこんな感じ」と アメリカ映画らしい展開で、最後はハッピー気分で終われる。 ・・・・・ ベンが再就

          マイ・インターン

          ロスト・ケア

          映画「ロスト・ケア」を鑑賞。 親の老いと介護と・・・ 終始哀しい。 台詞がずっしり重く そしてとても深いところへ 観る人に問いかけてくる。 答えは一つではない 正解もない・・ なんとも切ない・・ そんな思いがずっと続く。 もし最後を選択できるなら 自分は何を望むだろうか・・ ・・・祖母を思い出す・・・ 今から30数年前の話。 実家では、祖母を在宅介護していた。 昼夜逆転していて、夜通し叫ぶこともあった。 「誰か助けてください。家へ帰りたいんです」 という祖母を

          ロスト・ケア

          本屋さんの魅力

          久しぶりの映画鑑賞・・イタリア映画「丘の上の本屋さん」 イタリアの美しい村の一つ、チヴィテッラ・デル・トロント。 舞台は、その村の丘の上にある古書店。 店主リベロと移民の少年エシエンは、本を通して心を通わせる。 本は好きだけど買えないという少年に、感想を聞かせてくれることを条件に本を貸出す。次々と貸出す本によって少年に叡智を授け 誰もが自由で幸せになる権利を持っていることを伝えていく。 隣のカフェのおちゃめな店員や古書店を訪れるお客さんとの会話に この村の空気と時間の流

          本屋さんの魅力

          気になる人・・働く人

          出産でお休みしていた生徒が、 赤ちゃんも一緒にレッスンを再開する。 「時間は無いではなく、時間は作るもの」とよく言われるが、 彼女の時間の作り方は、幼少の時から天才的だった。 いつも関心し尊敬の眼差しでみている。 彼女は、自分の思い描いた将来の姿に向かって 自分のペースで、最大限の努力をずっとしている。 人の役にたてる仕事をしたい、生涯続けられる仕事に就きたいと 大学進学も在学中も、その道への準備を着々と進め、 卒業する頃には国家資格も取得。 仕事だけではない自分の世界を持

          気になる人・・働く人

          夏至と満月と・・満ちる感謝

          昨日は夏至 そして今日は満月 私にとって夜明けと満月は宇宙との繋がりを感じる時間。 朝日の昇る速さはとても速い。 深呼吸している間にどんどん昇ってくる。 宇宙時間では、人生は、 一呼吸で終わってしまうくらい短いのかも。 時間は、とても貴重であり大切であると実感する。 夏至は人間の還暦ではないかな、などと思うこのごろ。 煌めく川に 自分の人生も煌めていた、いる、などと 善き時間を過ごしてきたと思える自分がここにいて嬉しく思う。 豊かに煌めく人生にしてくれたのは、音楽であり、生

          夏至と満月と・・満ちる感謝

          昨日 母の誕生日だった。 母が生まれてすぐに 母のお母さんは病にかかり 母が1歳になるころ亡くなった。 お母さんを知らずに育つって、どんなかな・・ 今でも寂しさがどこかにあるのだろうと想像する。 母が幼子に見えるこの頃。 老いてゆくとは、不思議な現象だ。 すべてが幻だったようにも思える。 母とは お守りのような存在なのかな・・

          おとうと

          母の日に 弟から 「姉さんに」と薔薇をもらった。 小さな頃 私の名前を上手く言えない弟は「いっきーいっきー」と私を呼んで どこへ行くのも、後をついてきて、ずーっとおしゃべりしていた。 少し歳の離れた弟は、ケラケラと笑い声が可愛くて ほっぺたがお餅のように柔らかく触るとぷにぷにしていた。 今では、おじさんの風貌を通り越し、おじいさんのよう・・・にも見える。 それでも、やっぱり弟。可愛いよ。

          音の行方

          音とは、何か。 語りきれない世界がそこにある。 そして  音の行方もまた果てしなく・・・ 語りきれない世界がある。 ・・・・・・・・・・ ふつふつと湧いてくる考えごとと、それに纏わる思うところ ・・・・・・・・・・ 以前に読んだ「パリ左岸のピアノ工房」 プレイエルやベートーヴェンのピアノ・・ 数々の歴史あるかつての名器たち。 ボロボロの古いピアノが、職人の手によって次々と再生され 再びピアノに命を宿すまでの物語と それを取り巻く人々のピアノへの愛が書かれている。 ノ

          名画の休日

          クリムトの「農園の庭」 そして ゴッホの黄金の色?・・と いつも散歩道に現れる名画の世界 ハッとして、夢かと思ったり 美しさに、うっとりしたり そこに佇む自分が絵の中に入ったようで とても不思議な感覚。 ・・・・・ 先日 ある生徒のお家へ 教え子と一緒に遊びに行きました。 新しいお家と迎え入れたグランドピアノ。 弾き合い会のように順番に演奏し、 その光景はルノワールの「ピアノを弾く少女たち」のようで 現実とも違う、どこか夢の国にいるような、 とても幸せな空気に包まれていま

          名画の休日

          音楽の星へ

          先日の訃報の朝 「死は神様が別の場所に導いてくれる出来事」          ・・フジコ・ヘミングの言葉 ・・・・ 昨年のリサイタル、歩行器を押して舞台に上がり 身体は一回り小さくなった印象だったものの 演奏する音には生命力があり、 また聴く機会が今年もあると思っていました。 訃報を聞いて、 動揺と会えない悲しみと、心が少しざわつきました。 音楽の星へ旅立ったフジコさんのご冥福を 心からお祈りいたします。 ・・・・・・ フジコさんと私の恩師は、レオニード・クロイツ

          音楽の星へ

          束の間のクロイツェル

          桜色の雪化粧・・・ 微かに 小さく  さよならを告げる 白い花びらたち 束の間のさくら ・・・・ 久しぶりに ベートーヴェン作曲のヴァイオリンソナタ第9番 クロイツェルを聴く。 最高傑作ともいわれ、かつて私も虜になり練習した曲。 寝ても覚めても、クロイツェルのメロディが頭の中を 駆け巡っていた10代の頃。 ヨーゼフ・シゲティとクラウディオ・アラウの演奏を聴きながら 小さくサヨナラが聞こえ 記憶の中の思い出が、走馬灯のように駆け巡ります。 トルストイの短編小説は、

          束の間のクロイツェル