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後悔しないように生きたい。


何かの選択をする時、特に良く考える。

【その後、後悔しないか】

修学旅行を沖縄に選択した時も
学級委員長に手を挙げた時も
生徒会長に立候補した時も
制服で川に飛び込んだ時も
好きな人に想いを伝えたときもそうだった。


その選択で後に後悔することはないか?
後に死んだら後悔しないか?



こう考えるようになったのは
中学3年生の時だっただろうか。 



【中学生の頃】

 この時の僕はまさに、暴れ回るスティッチのようだった。テスト中に鉛筆を噛みちぎったり、授業をサボってる友達を宥めに行くと見せかけて自分もサボったりしていた。やっていいことと悪いことの区別がつかない、まさに幼稚園児のような奴で、ただやりたいと思ったことを計画して実行してた。


 もちろん、先生に呼ばれて怒られる。
「なんでやりたいことをして楽しいのに、あなた(先生)に怒られなきゃいけないの?」
いわゆる反抗期というやつだったんだろう。ことあるごとに反抗していたが、それでも少し反省することもあった。

 中学2年生からは怒られる時「なんでだろう」と真剣に考えるようになった。こんな奴だから交友関係でも問題ありありで、自分から離れていく人も結構いた。だから、その都度「なんでだろう」と考えて、自分の性格を見直すようになった。つまり、客観的に自分を見るようになっていった。

 中学3年生の時、好きな人が出来た。その人と同じ高校に行きたいと目指すようになった。これが僕の人生を変えたビリギャル生活である。彼女が目指すのは偏差値65くらいの高校。僕の当時の偏差値は40もなかった。先生にも親にも兄貴にも塾の先生にも「進路を見直しなさい」と言われたけど、僕の頭の中には、「その子と同じ高校に合格する」という目標しかなかった。この時初めて「この選択で後悔しないか」と考えた。その高校に落ちたら、県内の評判の悪い高校に行くことになるし、もしかしたらその評判の悪い高校にも落ちるかもしれない。そんなリスクもしっかり吟味した上で、選択を変えることはしなかった。
「後悔したくないから」ただそれだけの理由で。

 偏差値40の自分は、偏差値65の高校に受かるためにもちろん勉強を頑張った。選択の時は常に頭の中に「後悔しないか」という問いが浮かんでいた。その結果、朝の4時に起きて学校に行くまで勉強し、通学の時も勉強、給食の時も勉強、学校から帰ってきたら勉強、寝るまで勉強、夜は22時に寝るという生活をしていた。勉強していない時間は頭に「後悔しないか?」という文字が浮かんだり、天からの声のように聞こえるようになっていた。

 いつからだろうか。「落ちたら死ねばいい」と考えるようになっていた。いろいろあった。だから、不合格で死んでも後悔しないくらい勉強した。しかし努力も虚しく3月14日の合格発表では、同じ高校の人では僕の番号だけなかった。頭の良い高校だから受ける人は同じ中学校でみんな頭の良い人ばっかだった。始める時期が遅すぎた。この時ばかりはショックが大きく、10日は自室から出ることが出来なかった。死についてもすごく考えていた。子供みたいに泣いた。結果的に僕は、併願校として受け、既に合格していた県内で評判の悪かった高校に入学することになった。ただ今思い返せば、確かにあの時、後悔しないようにアホみたいに勉強していたからか、「もっと勉強すれば良かった」とは思わなかったが、「もっと早くに気づけた良かった」とは後悔した。

【高校生の頃】


 高校に入学した僕は、そこに溺れたくなくて継続して勉強していた。その結果、人生で初めての学年1位、クラス1位の成績を収めた。でも、初めての1位は嬉しくなかった。こんにゃくの上でツルツル滑る対決をして、たまたま勝ったような感覚だろうか。その後、その学校に染まりたくなくて、生徒会に入った。初めての学園祭、閉会式で3年生がサルのように暴れてるのを見ていた。登壇用の階段をノリで破壊する大勢の3年生を見て、自分のいる場所が、とんでもない場所であると自覚した。と同時に、

クソ学校なら自分で良い学校に変えれば良いのではないか?

良い学校に変えたいなら生徒会長になれば良いのではないか。

と考え、生徒会長を目指すようになった。

この頃には何か行動を起こす際、

【その選択の後で後悔しないか】

と必ずと言って良いほど考えるようになっていた。


中学3年生の時の受験は、僕の生き方を変えた。もちろん、その後も、例えば、おじいちゃんおばあちゃんが亡くなって、【後悔しないように生きる】ということについて深く考えたり、日々起きる悲しいニュースを見て、考える時もある。【後悔しないように生きる】という生き方は、今後も変わらないだろう。今この体験を書いているのもそうだ。急に人生の幕が閉じた時、何も残らないのは寂しい。だから人生を描きたい。


後悔しないように生きたい。

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