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「国際唎酒師」の資格を取得して、日本酒の魅力に気づいた話。
もともとお酒がすき。
もともとお酒を飲むのが好きな私。
ここ約一年間は、妊娠・授乳期だったため禁酒していました。妊娠期はお酒を一滴も飲みたいとも思わなかったのが、今ではとても不思議です……
ここ最近はお酒を解禁し、週1回はお酒を嗜んでいます。
お酒全般を飲みますが、もっぱらワインやウイスキーでした。
熟成や発酵の概念が強いものに惹かれる傾向があります。
ワイン、ウイスキー、チーズ…etc
それらは、香り高く、熟成がすすんでいるものほど、奥深い香りやテクスチャーを楽しめるような気がします。私自身が何かを口にして「美味しい」と感じる時、五感の中でもっとも嗅覚が働いているのかな……とも思います。
とにかく嗅覚が敏感なんだなー。
女性は特にそうだ、という話を聞いたことがある。
妊娠前は、わりとワインや日本酒を飲んでいました。
夫の影響でワインやウイスキー、日本酒をよく飲むようになり、晩酌に付き合っています。
特に、ワインとウイスキーにすっかり魅了されて、就寝前によく嗜んでいました。
日本酒は、いわゆる”淡麗辛口”というキリっと爽快感のあるものが好みとなり、新潟の日本酒が好きになりました。
ただ、日本酒はラベルを見てもいつも何が何だかわからず、お店の人におすすめを聞いたりして選んだりしていました。
「日本酒って選ぶの難しい……」という印象。
日本酒に対しては、とにかく和食を食べる時はすっきりとした辛口の日本酒がいいなぁという考えをもっていました。
基本的に、和食よりもイタリアンなどの洋食が好きなので、贈答でいただいた時やお店で勧められて飲むときに日本酒を飲んでいました。
日本酒が嗜好品に昇格
しかし、日本酒はここ1、2年で急激に昇格してきました。
さらにここ半年間で、ついにmy favoriteのエリア内に侵入。
お、おまえ、いつの間に侵入してきんだ……。
そしてmy favoriteの中でも上層位に昇格。すごすぎる。
思えば、一昨年の暮れあたり……
美味しい日本酒がいただける割烹料理店で、勧められた『伯楽星 純米大吟醸 ひかり』を味わってから、じわじわと日本酒に惹かれていった気がしなくもない。
ねっとりとバナナのような優しい口当たりと味わいがありつつも、きりっとした感じもある。なんだこれ、最高に美味しい!しかも食事に合う。
いつも日本酒を味わっている時とは違った感覚。
その日本酒がこれです。
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これを味わってから、無意識に日本酒への関心が高まっていた……。
また味わってみたいものです。
日本酒のエキスパートである知人からその魅力について教わり、また日本酒好きの夫にも感化され、徐々に日本酒への興味が深まっていきました。
そして、いつの間にか自分の嗜好品となっていった……(笑)
高まる日本酒需要
日本酒の海外輸出量は、この10年間で右肩上がりだそうです。
日本酒の国際的なコンクールや催し事も多く、近年、評価され注目され続けているようです。
YouTubeで、海外の方で初めて日本酒を口にする人のインタビュー動画を見たことがありますが、香り高く、華やかで果実味のある大吟醸系の日本酒を好むような印象があります。『獺祭』、『田酒』、『出羽桜』などは人気がありそうですね。
それにしても、海外からの日本酒の印象は悪くはなさそうです。
日本酒の主な海外輸出先は、アメリカ、中国、香港、韓国、シンガポール、台湾。日本政府は、日本酒の海外輸出額600億円を目指しているそうです。
最近では、日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されたので、ますます注目され、需要が高まっていきそうな予感です。
海外からの日本酒需要が高まってきている中で、気づいたことがありました。
日本国民である私自身が、「日本酒」についての知識を持つべきではないのか……。
日本で作られた伝統的なお酒について、海外の方に自信をもって勧められれたらな、と思いました。
そこで知ったのが「国際唎酒師」という資格。
趣味を深堀りするために何かしらの資格を取得したいと漠然と考えていた私は、国際唎酒師の資格受験に挑戦しようと決めました。
まず、「唎酒師」とは何か。
テイスティングで日本酒の銘柄や産地を当てるというイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、日本酒の雑学やテイスティングの方法、提供の仕方など、適切にその特性や魅力を理解して適切に伝えられる日本酒の専門家のことを指します。
また、日本酒に関する幅広い季節や料理に合った日本酒の提供や、銘柄に適した飲み方のアドバイスなども。
これに”国際”がついた「国際唎酒師」は、日本語以外の言語で日本酒の魅力や特性について適性に伝えられるということになります。
国際唎酒師は、英語、中国語、スペイン語などがあります。
こういった状況の中で、日本語以外の他言語で海外の方に日本酒について伝えられるのは、需要がありそうだと思いました。
(英語科教員ということで………)
今回は、英語ver. で受験することにしました。
国際唎酒師を無事取得
試験は、オンデマンド上のカリキュラムで受験する方法などもありましたが、教材を入手して試験会場で受験する形式で受験に臨みました。
約2ヶ月間勉強し、無事合格できました。
試験時間は約3時間で、第1次試験、第2次試験、第3次試験を、通して1日ですべて受験する形式でした。1日ですべて終われるのは有難い。
各試験時間は50分。
第1次はマーク形式のテストで、問題文を読むのに集中してかなり疲れました……。50問ほど出題だったかと思います。最近、集中して英文の速読とかしてなかったから、久々に頭が冴えました(笑)
ワインやビールなどお酒全般から、日本酒の製造過程や原料、歴史、酒税法、テイスティング、セールスプロモーションなどの知識について、教材から満遍なく出題されていました。日本酒の歴史や原料についてコアなところからも出題されたので、油断禁物でした。
第2次、第3次は、主にサービス・プロモーションについて英語で記述回答する問題だったかと思います。第3次ではテイスティングもあります。
試験のテイスティングでは、普通に日本酒を口に含んでそのまま飲んだので、若干ほろ酔いで帰りました(笑)
とにかく無事合格できたので、良かったです。
各試験で7割を超えていればいいので、教材をくまなく2周していれば大丈夫だと思います。
そして、合格認定からおよそ一ヶ月が経ち、手元に認定証書や認定バッヂ等が届きました。資格を取得した実感がやっと湧いてきました。
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試験勉強は、
初めの1か月間は、毎日就寝前に2時間ほど教材を読み込んだり、分かりにくいところをノートにまとめたりして学習しました。教材は、300ページ弱はありますが、日本酒好きなら楽しくてスラスラ読めると思います!
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公式サイトに過去例題が一部掲載されていますが、過去問題集がないため、ChatGPTなどのAIに例題を出題させて解いたりしていました。
残りの1か月間は、過去問を模擬で解いてみたり、わからないところを掘り下げてネットや本で調べながらノートにまとめたりしました。あとは、テイスティングノートを作って、いろんな日本酒を飲みながら特性や提供方法などについて英語でまとめてみたりしていました。
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とにかく残り1ヶ月間は日本酒を飲む機会を増やし、楽しみながら勉強していました。
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ペアリングを考えるのも楽しくて、実際にその日本酒に合いそうなおつまみを入手したり、自分で作ってみたりしていました。
私にとっては、”料理あってのお酒”なので、お酒の特性や飲む人の要望に合わせてフードペアリングを考案するのが醍醐味だと感じています。
日本酒の勉強をはじめてから、ペアリングを考えるのが楽しくなり、自分の好みに合った日本酒を見つけやすくなりました。
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私自身は、ウイスキーや赤ワインに感じられるような複雑でコクがあり、かつ米の旨味を感じられるようなお酒が好きなので、純米酒や本醸造酒などのお酒を選ぶようになりました。
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最近では、熟成古酒が気になっているので、「達磨正宗」さん(岐阜県)の古酒飲み比べセットを入手。近々飲み比べするのが楽しみです。
古酒って、ウイスキー好きもハマると思うんですよね……。
少しお高めですが、今後沼りそうな予感です。
そんなわけで………
これからは趣味の範疇で、日本酒を楽しみつつ、国籍問わずその魅力について伝え、日本酒を好きな方が少しでも増えてくれたらいいなと思います。
日本酒の伝道、ひっそり頑張ります(笑)
ではまた。