中学の部活動で受けた屈辱⑥
総体が終わり3年生は引退、S先生も外部コーチから降りることになりました。8月下旬ごろから、新体制での練習がスタート。Bチームのメンバーだけでなく1年生も、ここから事態が好転することを期待しました。主顧問のH先生はあいかわらず忙しく、K先生がメインとなって練習・試合を行うことになりました。
新体制になって数日、練習をしていく中で問題が発生しました。Aチームに在籍していた私の同期メンバーが手を抜きだしたのです。単純なパス練習も真剣にやらず、練習が成立しません。シュート練習も適当にドカドカと蹴り飛ばし、ゲラゲラと笑うだけ。S先生がいたときの練習態度はどこに行ったのやら、遊び感覚で練習をする日々でした。
元Aチームメンバーは練習態度は悪いものの、技術は確かなのでスタメンには名を連ねます。中学校の部活動では練習態度や成績など、技術以外の部分も重視されます。ですが彼らがスタメンだったのは、親御さんからの圧力があったのではないかなと推測しています。試合中でも彼らはサボってばかり。前線からのプレッシャーにも行かず、そこを起点にされ失点。彼らに対して「なにやってんだ」「サボらずやれ」と言える同期はいません。そんなことを言ったら、部活動だけでなく学校生活でも不利になることは確実だったからです。
お山の大将になった彼らの傍若無人な態度は増すばかり。練習態度はもちろんのこと、後輩への対応も酷く、顧問のK先生の言うことも聞きません。しまいには試合のメンバーにも口を出すようになります。どんなに上手くても彼らに気に入られていないメンバーはスタメン落ち。上手くないけど彼らと仲の良いメンバーは、スタメンや優先的に途中交代を命じられます。こんな状況だと、チーム内のモチベーションも落ちるばかり。
チームワークが皆無ですが個々人のスキルがそれを補い、秋の新人戦は無事に勝ち上がり県大会に進出します。支部大会を勝ち上がっても、チームワークのない私たちにとって県大会で勝つことは困難でした。1回戦で敗退でした。不甲斐ない形での敗退後の練習は気が入るはずなのに、そのようなことはありませんでした。彼らは相変わらずの調子でサボりまくり。しかしそんな中、エースが怒りを露わにします。エースはAチームに属していたにも関わらず一切驕り高ぶることはなく、日々の練習に励む存在でした。不甲斐ない試合への怒りを顧問のH先生とK先生にぶつけてしまい、かなり問題になりました。エースの爆発も意味なく、チームは変わりません。
このような状況で最後の試合に挑みます。どのようになるのでしょうか。
続く・・・