自責100%は、自分を救う。
先日の4月11日はFiNC Technologies(以下FiNC)の創業記念日でした。
昨年と同様、役員、エンジニア、トレーナーなど職種関係無く全社員(希望であれば正社員以外も)皆で一箇所に集まり成長マインドセットの著者でもある吉田 行宏さんのファシリテーションのもと研修を行ないました。
新書の全員経営者マインドセットもタイミングよく4月12日に発売されましたので是非読んでみて下さい。とても良い本でした。
その研修のメインにチームの中で代表者を選出してTED形式でプレゼンを行ない、他のチームとの勝ち抜き戦のようなものがあったのですが、そのプレゼンの前の参考プレゼンとして私がデモ発表しました。
そこで発表した内容は時間制限もあったのであまり多くを伝えられなかったので、こちらでは本当に伝えたかった事を細かく綴ろうと思います。
(記載する内容は発表の内容とは演出の都合上全然違うのですが基本的には言いたい事はリンクしています←社員向けに記載)
本日記載する内容は以下のような内容です。
1:自責100%は怖くない?
2:「好きなことで、生きていく」は麻薬
3:ストレスとうまく付き合う方法
4:自責99%以下と自責100%の境界線
5:まとめ
このnoteが皆さんの何かしら成長のヒントになればと思います。
自責100%は怖くない?
まず自責100%という言葉に馴染みのない方もいらっしゃると思うので分かりやすく表現してみると、完全な当事者意識を持って覚悟を持って業務に取り掛かっている方の事を指しています。
このような書き方をすると自責100%に対して多くの方が以下のようなイメージを抱くのでは無いでしょうか。
意識高い・大変そう・きつそう・暑苦しい etc...
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組織にはこのような見方をして斜に構え、組織や業務にフルコミットする事に対して自己犠牲を払ってる感覚**を持っている人達も少なからずいると私は思っています。
加えて少し前置きすると、自分自身が自責100%になるには、自分の中で2つの気持ちのコントロールが存在すると考えています。
利他的な理由
自分の事よりも他人など、外的要因で気持ちをコントロールする
利己的な理由
自分にどういったメリットがあるかで気持ちをコントロールする
本当の意味で腹落ちして行動に起こすためには、前者の利他的な部分がかなり重要だと思っています。ただ先ほど表現したようなあまり良いイメージを持っていない方達に対して、初めから前者の大切さを訴求してもなかなか腹落ちしないという経験もあるため、今回は後者の利己的な理由にフォーカスして記載していきます。
結論、自責100%は利己的なメリットがある事を説明をしていきたいのですが、その前に自分が考える仕事について少し認識をすり合わせておきたいと思います。
「好きなことで、生きていく」は麻薬
この動画多くの方が目にしたことがあるかと思います。
「好きなことで、生きていく」
Youtuberを表す分かりやすいコピーだと思います。ただ、ここで使われているコピーは分かりやすいのと同時に、好きなことをやって生きていきたいと考えている方達にはとても聞こえ良く捉えられるため、このまま意味をあまり深く考えずに受け取ってしまうと、少し表現が大袈裟ではありますが、麻薬のように危険(最初最高後最悪)で、捉える方の理解度によっては害をなすコピーだなとも思っています。
坪田さんもこのような呟きをしていましたが、実際現実はそこまで甘くなく、私も有名なYoutuberの方達の話を聞いていると、今のポジションをキープするのに精神的にとても苦労していると感じる事がほとんどなのも事実です。なので、純粋に好きなことだけやって生きていく確率はめちゃくちゃ低い事を認識した方がいいかと思います。
見城徹さんの「憂鬱でなければ、仕事じゃない」なんて言葉もありますが、仕事ってそもそも大変なもので、ストレスはある程度つきものだという前提に立った時に自分が考えるのは
「 ストレス(悩み・問題)と自分自身がどう向き合うのか 」
という事です。ストレス自体とどうやって共存して生きていくのかを考え、少しでも負担を軽くする方法を探した方が、仕事をする上でも建設的かと思います。
最近引退されたイチロー選手はこの会見の中で野球についての愛を語っていました。本当に野球が好きなんだなというのが凄く伝わりました。そんな野球を愛するイチロー選手も会見中にこんな事を言っています。
「 1994年、3年目ですね。仰木監督と出会って、レギュラーで初めて使っていただいたわけですけども、この年までですね、楽しかったのは。それはしんどかったです。やっぱり力以上の評価をされるというのはとても苦しいですよね。だから、そこからは純粋に楽しいなんていうのは…
やりがいがあって達成感を味わうこと、満足感を味わうことはたくさんありました。じゃあ、楽しいかというとそれとは違うんですよね。」
過去に高い評価を受けていたり、大きな期待を背負って仕事をしている方達ほどこの言葉に共感できたのではないでしょうか。私自身もプロとして真剣に仕事に取り組めば取り組むほど、好きなクリエイティブな仕事でさえも何度も苦しいなって思う場面が多々ありました。
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「 大きな期待を背負ったり、真剣に取り組むほど大きくなるストレス 」
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仕事をしていく上でストレスは切っても切り離せないものである認識はできたかと思います。
ストレスとうまく付き合う方法
要するに、どうせ生きるために仕事するわけだし、可能な限りストレスが少ない方が良いわけです。ストレスを持つ理由はいくつかあると思うのですが大きな理由を1つだけ挙げるとすると
「 Uncontrollable 」= 「 自分の思い通りに行かない 」
というキーワードが挙げられます自分でコントロールが効かない領域が大きければ大きいほどストレスも大きくなっていくかと思います。
ではその反面、仕事をする上で何をすればコントロールする領域が広がるのか。今回は2点ほど挙げたいと思います。
・視座を高くする
・任せられる人間になる
まずは視座を高くすると起こるメリットについて。
ありきたりな表現をすると視野が広がり、視点も変えられるようなります。
こういったイメージです。(※Mission Driven Brand様の【視座とは何か】あなたの視座を広げる5つの習慣を徹底解説から参照)
このようになると
・意外となんでも行けると思えるようになる
・いち早く回避策を考えられるようになる
・仕事の効率UP・時短につながる
・スキルがUPする etc…
こういった体験が生まれます。
詳細に(少し抽象度は高いですが)書いていくと、全体感が分かる事でどうせ無理だと思ってたことが、意外といけるなと理解する事が出来たり、向こうでそんな事起こっているのであれば、こっちをこうしようという回避策を立てやすくなったり、無駄な行動や思考も排除できるので、時間短縮になり、業務の効率も上がります。また、いつもは詰まってた場面でも、見えなかった部分が見えることで最適なアイディアが思いつくようになり、スキルUPにもつながるかもしれません。このように、これだけの例でも良い事が多く、視座をあげる事にはメリットがありそうです。
ではどうしたら視座が上がるのでしょうか。
再度ありきたりな表現ではありますが、大きな役割を与えられて、大きな仕事をしていく事が一番の近道だと感じています。ではどうやったら大きな役割を与えられるのでしょうか。
こちらは2点目の、任せられる人間になるに繋がります。
皆さんはどんな人間なら任せられるでしょうか。
嘘をつかない・人徳がある・結果を残す・繊細できめ細かい・責任感がある・覚悟を持っている・約束を守る・いつも本気 etc...
これらは全部正解だと思いますし、どれが不正解というのは人によって異なるので言及しませんが今回の場合、自責100%の人だと仮定して話を進めます(ある程度包括されているため)。
自責99%以下と自責100%の境界線
では、自責99%以下の方達と100%の大きな違いはなんでしょうか。
自責99%以下の方達にありがちな思考パターンをいくつか挙げてみます。
・自分の責任じゃないのに怒られた
・上司がプロセスや背景も理解せず否定する
・思うように仕事が進まないのは、他のメンバーが仕事をしてくれないから
1つ目の「自分の責任じゃないのに怒られた」に対して自責100%の人であれば、責任を取る範囲が増えていけばいくほどこの領域は増えていくと理解していて、チームで仕事している以上は、1ミリも責任が無いこと自体存在しないことも理解しています。余談ではありますが、管理職になると痛感するのが、人に対して(特に他人に対して)怒るのは実は物凄く疲れると言う事です。なので自分の場合注意する相手は大きな期待している場合がほとんどです。逆にあまり注意しない人はある意味ドライで、面倒な事を避ける利己的な人かもしれません。
2つ目はよく見る光景ですが、きっと色々言い分はあるかと思いますが特に権力の強い上司だと、「ぐぬぬ」となってとりあえず引き下がってしまう事も多いかと思います。言いたい事は言えと言われてもなかなか言いにくい立場もあるとは思いますが、自責100%の人であれば本気で今自分が抱えている仕事を良くしたいのと、変なシコリを残して進むと結果自分が後から不満に思ってしまう事を理解しているので、臆さずなんでも納得いくまで伝える勇気を持っているかと思います。99%以下の方達はそもそもそれがうまく伝えられない自分の能力不足から目を背けているケースが多いように思います。テクニック的な事ですが、その情報の格差が広がる前にプロセス上で都度細かく伝えることも自分の能力不足を緩和出来ますし、最後に伝えるエネルギーも少なくすむかと思います。
3点目に関しては、他者が影響する範囲を見て見ぬ振りして、自分から率先して調整しに行かないケースで多く起こります。ただし、自分の能力のキャパシティもあり、大体は自分の事で一杯いっぱいになっているかと思います。こんな時でも自責100%の人は、自分に能力がもっとあればカバー出来たかもしれないと考えます。例えば、究極的に自分がなんでも1人で出来てしまうスーパーマンだったら問題はまず起こらないのですが、非現実的です。ただ、そういった自分が伸ばすべきポイントに注力して自己成長に意識を向ける方がとても建設的だという事は言えるかと思います。
このような事象に対するストレスのほとんどが、実は自分自身の能力が無い事で生まれていることに気づく人は多くありません。どこか他人のせいにして逃げ場をつくってしまうのと、そうやって心の安定に走るのは、ある意味防衛本能に近いかもしれません。
「 一旦逃げ場をつくるのをやめてみよう 」
逃げ場を作るのはこれも麻薬みたいなもので、瞬間的に自分にとっては良いのですが、ちりつもで組織にとっては悪になりますし、自分の成長にも結果繋がらず、自身の評価も下がっていきます。このような状態になっている事に気づく事が大切です。
また、意外かもしれませんが、自責100%で行動をしていると、自分にいい事があるだけでなく自然とストレスも減っていきます。
何故減って行くのでしょうか。
それは他人のせいにしなくなった事で、他人よりもコントロールしやすい自分に完結できる点が大きいかと思います。そうする事でストレス自体もコントロールが効きやすくなるという好循環が生まれていきます。
「 すべての事象は自分の責任 」 → 「 すべての事象は自分次第でコントロールできる 」
このようにポジティブに変換する事で、より一層自責100%の考えで行動しやすくなるかと思います。
まとめ
このような自責100%の方達が1人でも多く増えていけば、さらに皆さんのストレスをより軽減できるようになるかと思います。
今回は利己的なメリットにフォーカスして記載していきましたが本当の意味でこの自責100%にエネルギーを注ぐには利他的な部分で自分を突き動かすものが無いと人間なかなか持続性を持って動くことは厳しいと思っています。その点に関してはこのnoteがしっかり理解できた方に限定しますが、詳しく聞きたければいつでもご連絡ください。
最後に、偉そうにここまで書いてきましたが、仕事をしていて自分がストレスを感じる瞬間がないかというと実は全然そうではなくて、まだまだ能力も足りないため、自分の能力不足によって、結果問題が生じてしまい苦しむ瞬間も多くあります。こういった状態を早くなくせるように日々精進だなと感じています。
このように完全にストレスを消すことは難しいですが、まずは意識することから初めてみて、少しでも皆さんの人生が豊かになっていけば嬉しいなと思い、研修内容では伝えれきれなかった細かな部分を残してみました。
長文にお付き合いくださった方々ありがとうございました。
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