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2023/03/27(月)京都橘高校吹奏楽部の定期演奏会に行ってきた。

3月初旬に僕たちは京都橘高校を卒業した。 
この春休みは皆、それぞれバイトを始めたり大学の部活に明け暮れている。はたまた、卒業旅行で津々浦々遊びに出かけている人もいる。

そんな生活とは裏腹に、卒業してもなお高校の制服に袖を通している部活がある。

2023年3月26日。

「予定空けて絶対来てや」
と吹部の友だちに言われていた、京都橘高校吹奏楽部定期演奏会がロームシアター京都で開催された。

会場に到着し辺りを見渡してみる。

4階席まで超満員。
たくさんの同級生も来ていた。
"オレンジの悪魔"と呼ばれるオレンジ色の衣装を着た小さな女の子の姿もあった。

少女は橘の吹奏楽部に憧れているのだろう。僕はスタジアムで活躍する選手に惚れて、サッカーが好きになった。ジャンルは違えど、吹奏楽部のみんなも少年少女に夢を与えている。そう考えるだけで胸が熱くなった。 

入学当初、僕はそれほど吹奏楽部に良い印象を持っていなかった。チューニングをしているのか、けたたましい音が朝早くから廊下に鳴り響く。彼女らを横目に「うるさいなー」と思いながら毎朝登校していた。

そんな日々から3年が経った今日、彼女らの演奏で大量の涙を流すことになるなんて。

合奏が始まる。
とにかく音楽を聴くのが楽しい。
オレンジの悪魔の音色はオーディエンスを魅了する。

僕は今でもあの衝撃を忘れない。
同じクラスに比較的大人しめの吹奏楽部員がいた。文化祭でなんとなく吹奏楽部のコンサートを覗いてみると、そこには世を忍ぶ仮の姿の彼女がいた。ドラムスティックを握りしめ、屈託のない笑顔で力強くドラムを叩いている。
「かっこよすぎる…」
この瞬間、僕は彼女のファンになった。

そんなこともあったなぁ。

そしてなんと言っても3年生のソロパートがたまらない。この一瞬、この瞬間のために想像もつかない練習量をこなしてきたはずだ。
自信がみなぎる力強い音色で奏でられた音楽は最高で、僕の目には気付かぬうちに涙が溢れていた。

苦しいことで泣いたり、仲間とぶつかりあったこともあったと思う。先輩にキツく指導されたり、テスト期間には睡眠不足でフラフラになりながら練習を乗り越えたんだと思う。

他の部活の連中は、授業を睡眠時間に充てている人もいたが、吹奏楽部員の居眠りは見たことがない。最終下校の時間を過ぎて練習している日もあるというのに。

他人の僕からみても、大変な激動の3年間だったと思う。

そんな困難に打ち勝ち、たどり着いた3年間の集大成。輝かしい笑顔で楽器を吹いているみんなの姿が眩しかった。

「たくさんの人に支えらて…」
と部長が挨拶していたがその逆である。彼女たちのがんばっている姿は、僕らの背中を押してくれた。本当に支えられていたのは僕たちの方である。

元気と笑顔、そしていっぱいの夢をありがとう。

3年間お疲れさま。
これからも京都橘高校吹奏楽部のファンでい続けます。

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ps.黒板に貼り付けるタイプの定規みたいなのを2つ、重ね合わせて音を鳴らすあの楽器の名前は何なんやろ。

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