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マニラのハピランとスモーキーアイランドについて_スラムツアーに参加してみて

どうも!
セイタです!!
北京大学修士課程で社会学を学んでいます。


2023年の8月にフィリピンのマニラ近郊にあるケソンシティに位置するEnglish Breakthrough(以下EB)という語学学校にてIELTSのスコアリングのために1か月語学留学を行いました。この記事でスラムツアーについて書いていきます。



この記事の対象者は
・マニラ旅行を検討している人
・格差社会や貧困に興味のある人
・ディープなスポットが好きな人

となります。


以下の記事が概略になります。



フィリピンの貧困問題についての概略は以下の記事になります。




私はフィリピン滞在中にスラムツアーに参加しました。
ツアーの内容としてはマニラにある「ハピラン」と「スモーキーマウンテン」という特にヤバいスラムをジプニートライシクルといったと現地人の乗り物を使って移動しながら回るといったものです。



結論から言うと、なかなかインパクトがありました!!!


自分は大阪生まれで、日本三大ドヤ街(日雇い労働者の町)の1つである西成にはよく通っていました。
※ご飯が安くておいしいのです。


また、残りの二つである東京の山野や神奈川の寿町を訪れたこともあります。いくらスラムと言っても日本のスラムなので、「やばいな」とは思いつつ、「まあ、こんなもんか」という気持ちもありました。


しかし、発展途上国の、しかも東南アジアの中でも貧富の格差が大きい国のスラムは一味違いました。
※以下の表はジニ係数と言って、大きいほど格差が大きいことを表します。

World Bank: Gini index



この記事では、日本で暮らす限り絶対に出くわさないような貧困と格差を現地で感じた僕ができる限り、生の言葉でその衝撃を伝えていきたいと思います。




ツアーの概略

まず、簡単にツアーの概略について紹介させていただきます。


僕は「スラムツアー」と日本語で検索して出てきたツアーに参加しました。なので、価格も5000ペソ(約13,000円)と日本人価格で少々お高いです。

※2023年12月時点のレートだと、1ペソ=2.6円程度です


現地にある程度慣れた人や海外旅行が得意な人は英語で探すともっと安くてコスパの良いツアーを見つけることができると思います。また、僕たちが参加したツアーに関しては、記事の最後にリンクを貼っているので、興味のある人はそちらをご覧ください。



集合場所

まずは、Jolibeeというフィリピンのローカルチェーンで集合します


この店はフィリピン中どこにでもあります。
フィリピンだとマクドナルドやバーガーキングが大幅に劣化しているので、相対的にはおいしいお店です。




ここで現地のツアーガイドにPichさんと合流します。
ガイド歴10年以上のベテランガイドです。

青汁王子のYouTubeを紹介してくれてます



ハピラン

その後HAPPYLANDというスラムにむかいます。
タガログ語で「捨てる」という言葉だったそうですが、発音が似ていて、いい意味のハッピーランドという言葉が通称となったそうです。



ここには、ジプニーという公共交通機関で向かいます。

こんな感じでドアがなく、転落の危険があります。日本だと安全上の観点から考えられません。発展途上国に来るといつも思うのが、命の値段が安いんだろうなということです。



中はこんな感じでぎゅうぎゅうです。たしか1人10ペソ(26円)くらいだった気がします。


スラムツアーを紹介してくれた友人の話によれば、「ジプニーに載っていて、うたたねしている子がいたのだが、その子は起きたときにナイフを突きつけられていて、所持品をすべて盗まれた」と言っていました。


なので、「基本的には乗らない方がいい」といわれました。



ハピランに着くと、強い異臭をすぐに感じました。

写真の彼らは「スカベンジャー」と言って、ごみを分別することで生計を立てている人です。月にどれくらい稼ぐか聞いたのですが、忘れました、、、


ハピランの中は驚くほど活気に満ちていました。日本のスラムと違い、住民の年齢が若いことが原因でしょう。

あと、すごくカラフルです。


こんな感じで、野菜や魚も売っています。



闘鶏が趣味なようで、いっぱい飼われています。



このように安価で使えるWifiだったり




捨てられたゲーム機を再利用していたりしています。




ここでは、廃棄されたファーストフードを選別、洗浄、再調理されたものが売っています。



二度揚げされているため、少し油っこかったです。あと、可食部が少ないです。一皿20-30ペソ(52-68円)くらいだったはずです。



裏側を覗いてみると、ネコちゃんが盗み食いしてました(笑)



路地裏にいくと、居住区が広がります。






以上がハピランの概要になります。
「スラム」という言葉から漂うアンダーグラウンド感や悲壮感はいっさいなく、そこにあったのはただただ純粋な貧困だけでした。そんな環境でも楽しそうに暮らしているフィリピン人を見ると、幸福とは何なのかについて改めて考えさせられました。




スモーキーアイランド

ハピランの次に向かったのがスモーキーアイランドです。先ほどはジプニーに乗りましたが、今度はトライシクルというバイクに側車がついた乗り物で移動しました。



ここはゴミがうず高く積まれた結果山となった場所です。
政府と現地民による立ち退きを巡る闘争が過去にあったそうです。ただ、生活の糧も与えずに、立ち退かせても、別の場所が第二のスラムになるだけなのは目に見えています。


動物も何匹かいます(笑)



歩いていても道がゴミだらけでした。


ガラスの破片とかもあるのに、はだしで歩いている子もいて、人間ってたくましいなと思いました。スモーキーマウンテンはそこまで面白いところがなかったので、これくらいにしたいと思います。


以上がツアーのざっくりとした内容になります。このようなツアーに参加して改めて、日本っていい国だなと思いました。いくら、失われた30年の間に日本がほとんど成長しておらず、他の国にどんどん抜かれていったとはいえ、日本はやはり豊かな国です。2023年のIMFのデータでも、日本の1人当たりGDPは190か国中34位と上位20%に食い込んでいます。128位のフィリピンと比べると、大きな差があります。このような格差と貧困を五感で感じられた意義は小さくないなと思いました。


それでは、以上とさせていただきます。ここまで読んでいただきありがとうございます。フィリピンのスラムに対する理解を深める助けになれば幸いです。




もしもツアーに興味が湧いたならば、下記サイトから僕が利用したツアーガイドに参加できます。



また、下記動画は青汁王子が参加したツアーの様子になります。




また、下記のマガジンでは、フィリピン滞在に関することをまとめております。



そして、以下のマガジンでは海外旅行記を掲載しています。




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