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ホームラン競演。打球は夢の彼方へ。巨人・岡本選手とヤクルト・村上選手が一発。オープン戦の「東京ダービー」。「夢の国」でも大谷選手に第1号
ホームランには野球ファンをうっとりさせる魅力がある。ホームラン王が試合でアーチを競演すれば、最高の瞬間を味わえる。オープン戦の「東京ダービー」。巨人の岡本和真選手とヤクルトの村上宗隆選手が一発を放った。その打球は夢の彼方へ向かっている。そして「夢の国」ではドジャースの大谷翔平選手も第1号を放った。ホームランシーズンの到来だ。
3月に入ってのファーストデー。東京もプロ野球のオープン戦が幕開けだ。東京ドームでは、いきなりの「東京ダービー」。巨人とヤクルトとの意地がぶつかる。このカードはセリーグ開幕カード。前哨戦としても見ごたえがある。
そして両チームの千両役者が魅せてくれた。巨人の岡本選手とヤクルトの村上選手。ともにチームの主砲。2020年以降、2人のどちらかがホームランキングになっている。
2020年は岡本選手(31本)、21年は2人が39本ずつ放ってタイトルを分け合った。22年は村上選手が56本で本塁打だけでなく打撃三冠王に輝いた。23年は岡本選手(41本)、そして昨季は村上選手(33本)だ。
2人のアーチがセリーグを盛り上げていると言っても過言ではない。ホームランへの思い。それはオープン戦でも変わらないだろう。2人がともに「第1号」を放った。
岡本選手は三回に2ラン。巨人が1点を先取して、なお1死一塁の場面だ。相手左腕、高橋奎二投手の三球目を捉えた。真ん中低めに落ちる128キロのスライダー。岡本選手はすくい上げるとレフトスタンド中段へ運んだ。
昨季の本塁打王、村上選手も負けてない。直後の四回表。1死一塁の場面で、相手右腕の山﨑伊織投手の4球目を捉えた。135キロの内角スライダーにバットが一閃。村上選手はスタンドインを確信。打球はスタンド上段に落ちた。
岡本選手はオープン戦初出場で一発目。村上選手はオープン戦6打席目での初アーチ。岡本選手が打てば、村上選手がすぐさま打ち返す。これぞ本塁打キングのプライドのぶつかり合いだ。
2人は2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝で、ホームランを1本ずつ放ち、侍ジャパンの「世界一」に貢献した。2人がホームランを放てば、世界が動く。そう思わせてくれるホームランアーティストだ。
2人の夢はメジャーリーガーになること。打球は「夢の国」米国へと向かっている。そして、海の向こうにはドジャース大谷翔平選手がいる。昨季54本塁打、59盗塁でメジャー初の「50-50」を達成した。
大谷選手も今季初のオープン戦で第1号を放った。エンゼルスで開幕投手に指名されている菊池雄星投手の直球を振り抜き、左翼越えの一発。今季も大谷選手の打棒が振るいそうだ。
岡本選手も村上選手も、メジャーでの一発を夢見ている。日本で今季も大暴れして、アメリカ行きのチャンスをつかみ取ってほしい。岡本選手と村上選手のバットには、大きな夢が詰まっている。