勝ち上がっていくには、ニューヒーローの存在が不可欠。ソフトバンクの「ドラ6ルーキー」大山投手がプロ初勝利。救援で2イニングをピシャリ。ポストシーズンを勝つには貴重な駒
勝ち上がっていくには、ニューヒーローの存在が不可欠だ。ソフトバンクの「ドラ6」ルーキーの大山凌投手がうれしいプロ初勝利を挙げた。リードした四回からマウンドに上がった22歳右腕。反撃ムードの西武を2イニング無失点に抑える好救援を見せた。今後、ポストシーズンを勝ち上がるには、貴重な駒となるだろう。困ったときの大山となるはずだ。
15日に敵地所沢で行われた試合。ソフトバンク打線は初回に山川穂高選手が2ランを放って先制。三回には柳町達選手もセンターへ2ランを放ってリードを広げた。
しかし。先発の石川柊太投手がピリッとしない。二回に1点を返され、三回にもこのイニングの先頭打者にソロ本塁打を浴びた。ソフトバンクベンチは三回までに53球を投げた石川投手をあきらめた。
2番手投手としてマウンドに上がったのが大山投手だった。反撃ムードの漂う西武打線。大山投手はこの回先頭の野村大樹選手と対峙した。元々ソフトバンクで同僚だった野村選手を見逃し三振に抑えて勢いに乗る。
次打者からは空振り三振。続くバッターをセカンドゴロに抑えて、三者凡退に抑えた。
続く五回もマウンドに立った大山投手。この回先頭のガルシア選手から空振り三振を奪う。次打者に四球を与えてしまうが、1番打者の外崎修汰選手を空振り三振に斬って取った。
2死とした後、この試合初ヒットを許して、一、二塁のピンチを招くが、最後はショートゴロに抑えて、2イニングをピシャリ無失点に封じてマウンドを下りた。
味方打線はその後も得点を重ねて9-2と大勝。大山投手にうれしいプロ初勝利が舞い込んだ。2イニングを投げて4奪三振はあっぱれだった。
今季1年目の大山投手。先発を2度任されたが、勝利投手となれず、リリーフに回ることとなった。
今回の好投で大山投手がプロ初勝利をつかんだのは、大きな自信となったはずだ。そして、ソフトバンクにとってもニューヒーローの登場となった。
レギュラーシーズンを終えた後、パリーグの上位3チームはクライマックスシリーズ(CS)へ進む。そして勝ち上がれば日本シリーズだ。
ポストシーズンは短期決戦の場となる。この日、優勝マジックを28としたソフトバンクがCSに進むのは濃厚だろう。
短期決戦はレギュラーシーズンとは別の戦いとなる。先発投手を長く引っ張らずに、早めの継投に入ることが多い。
その際に、ロングリリーフを任せられる投手が必要となる。大山投手に数イニング任せられれば、先発投手を長く引っ張る必要もなくなる。大山投手はポストシーズンに向けた貴重な駒となるはずだ。
公式戦で105試合を戦っているソフトバンクは公式戦残り38試合。シーズン終盤にニューヒーローが登場したのはチームにとって心強い。
短期決戦で必須となる貴重なロングリリーフ。大山投手がニューヒーローとなったことで、ソフトバンクは大きな戦力を加えることとなった。
ドラ6ルーキーの大山投手。彼の存在が4年ぶりの日本一を狙うチームにとって不可欠の存在となった。22歳右腕の今後の活躍を見守っていきたい。